今大会ナンバーワン投手という言葉

高校野球のセンバツ大会が始まりましたね。

毎度、甲子園大会の時期になると「今大会ナンバーワン投手」とか「令和の怪物」とか「西の○○、東の■■」といった選手の紹介のされ方があります。

これも一つのレトリックですね。

その言葉を聞いただけで、その選手のことをよく理解もしていないのに意図されたイメージが植え付けられます。

そして、そういったレトリックを使われない選手はほぼ注目されない。これもレトリックの効果の一つです。使われた人は注目されるが、その他は逆に注目されなくなる。

で、このレトリックがドラフト会議にも影響を及ぼし、注目されている選手はドラフトで上位指名を受けやすくなります。

かつてのイチロー選手が日本のプロ野球ですごい成績を出し始めた時に、野村監督が「この選手を見逃していたのはどういうことだ?スカウトは何をやっていたんだ?」という言葉を残したのは有名な話ですが、これってもろレトリックの影響をスカウトの方も受けている現れだと思います。
(無名な選手が活躍するのはスカウトの醍醐味だと思いますが)

つまり、知覚に結びつかないモノ・商品もスルーされてしまうわけです。
その人にとってはその商品は存在しないのも同じ。。。

このスルーされてしまう人のパイが大きければ大きいほどマーケティングを失敗した商品になりますし、知覚に結びついた人のパイが大きければ大きいほど成功商品となるわけです。

今日は、結局は錯覚なのかなぁとも思ってしまう。でも、現に成功している商品って錯覚を作り出すのがうまいよね。という話。

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