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スローライフで簡単!捏ねないサワドーブレッドの作り方 地球と体に優しいヴィーガンレシピ#15

バイデンさん大統領就任おめでとうございます!!カマラ・ハリス氏にも期待大ですね!!

就任即日、トランプ前大統領が離脱していた、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に復帰するための文書に署名しました。そして中国政府によるウイグル自治区で生活するイスラム系中国人に対する弾圧をジェノサイド(民族大量虐殺)だと公に認定しました。やっと世界のリーダー・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカが「優しい」方向に(表向きは)向かっている事にホッとします。

ところで「優しい」は「強い」を私の今年の抱負にしよう。以外に優しくするのって難しいですよね。優しさを広げて行くことで私たちは強くなるのではないかなと思います。

先週からイギリス特にロンドンは医療がひっ迫しまくって大変な事になっているようです。連日恐ろしいほどの死者数と、心身ともに疲労している医療従事者の姿がニュースで流れます。心痛い…。このロックダウンは2月中旬まで続くようで、 すっかり巣篭もり生活も1ヶ月以上になっており、これからまた滅入らないようにと気分を上げておくのが難しいですが、かんばります!

イギリス第一回目の春のロックダウンでは「お家でパン焼き」が流行り、小麦粉が大型スーパーから姿を消していました。近所の商店ではちゃんとストックがあったので、この時私も初の天然酵母を培養して作るサワドーに挑戦し、以来同じ微生物を大事に使っています。サワドーブレッドは西洋の伝統的なパンで、小麦粉と水を発酵させて作ります。イースト菌を使ったパンに比べてゆっくりと発酵させ熟成させるので旨味が深く、近年おしゃれロンドンベーカリーではヴィーガンムーヴメントも相まって、おいしいパン需要に答えるため、たくさんの種類のサワドーブレッドが美しく店頭に並んでいます。発酵食品は体にとても良いし、日本では納豆やお味噌がありますが、その土地の発酵モノをいただくのも効力が高まりそうです。「発酵文化人類学」という小倉ヒラクさんの優しい本も楽しませていただき、ますます自家製サワドーブレッドに対する愛着が深まるばかりです!

今回はライ麦と古代小麦のスペルト粉を使ったレシピです。スペルト粉は小麦の原種で人工的に品種改良が行われておらず、すごく強いのだそうです。化学肥料、除草剤、殺虫剤や農薬を殆ど用いることなく栽培することができるらしく、言うまでもなく地球や私たちに優しいのです。効率を考えて品種改良を重ねて来た事は、人間の素晴らしい知恵でもありますが、同時に自然に負担を与えており、近年の温暖化、異常気象に繋がっているのではないかなとも思います。

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材料
有機強力粉 350g
有機スペルト粉 115g
有機ライ麦粉 120g
スターター 90g
ミネラル水 400-450g
塩 小さじ1〜2

材料は有機の物を使います。発酵させるものなので出来るだけ「生きのいい」材料を使うと失敗が少ないように思います。同様にスターターは有機強力粉とフィルターした水道水を使って10日ほどで作ったものを使いました。水道水よりはフィルターされたものやミネラル水を使う方がより確実です。

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スターターは冷蔵保存で1週間に一度、スターターと同じ量の強力粉と水を餌としてやっています。その際に「捨てる」スターターを使ってグラノーラも簡単に作れます。1週間にひとつパンを焼く場合は捨てずにそのまま使います。

作り方

①朝9時:スターターを冷蔵庫から取り出し、培養して生きのいいスターターを作ります。冬は暖かくして出来るまでに4時間以上かかる目安です。70gのスターターに対して70gの強力粉、水をよく混ぜる。

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②午後:スターターが2倍になったら出来上がり。

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大きなタッパーに水とスターターを入れます。この時に水の上に浮かぶといいサインです。

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引き続き粉類を混ぜ、30分ほど寝かせる。

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③塩と溶け易いように少量の水も入れ、混ぜる。塩が早い段階で混ざるとグルテンができにくくなります。

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④1時間ごとに四方を持ち上げて上に重ねるを数回繰り返す。きっちり時間通りにしなくても大丈夫です。だんだんと生地がなめらかになります。手を使う場合は水で濡らしてするとやり易いです。

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⑤蓋をして、そのまま朝まで放置します。

⑥翌朝:嵩が増え、表面にポコポコと気泡が見えます。いい具合に発酵が進んでいる証拠です!この状態から遅くともお昼までに焼き上げます。あまり常温で置いておくと発酵しすぎて焼いた時に膨らみません。

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⑦バスケットに入れる準備をします。生地を粉をふった台に流し出す。水分が多いとパンが美味しくなると言われています。

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結構柔らかいので、粉を手につけながら四方向を持ち上げ、折り重ねます。


ひっくり返して再び四方向を持ち上げ折り重ね、最後に手前からくるくると生地を丸めます。

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今回は多少水気が多く、柔らかすぎました!

⑧粉をふったバスケットに横からすくった生地をひっくり返しながら入れます。そのまま冷凍庫で30分から1時間ほど寝かせます。

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⑨ダッチオーブンを入れ、オーブンを250度で温めます。温まったら生地をベーキングシートの上にひっくり返し、ナイフで切れ目を入れます。私は普通の包丁を使っています。冷凍庫で冷やすと生地が少し固まり切りやすいです。パンの表面に水をスプレーします。今回は生地が柔らかすぎてくっついてしまいました。古代小麦は水っぽくなりがちです。涙

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⑩ダッチオーブンを取り出し生地を入れ、蓋をしてオーブンに戻します。パンとオーブンの寒暖差が大きいほど生地が膨らむと聞いたことがあります。私のオーブンは古いガスオーブンで、予熱を30分ほどしてカンカンにしています。

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今回の出来はベストではないけれども、もちもちカリカリの穴ぼこのあいたカンパーニュがしっかり焼き上がりました!割と雑ですが、発酵と温度さえ掴めば、問題ないです。

水分量を見極めながら全粒粉やライ麦100%など色んな粉類の配分で試してみてください。

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食べごろは数時間後、しっかり冷えてからの方が切りやすくおいしいです。古代粉が多めの今回の仕上がりはとても柔らかいです。パン全体がふわっとしています。

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おまけ:混ぜて焼くだけのサワドーグラノーラ
砕いたミックスナッツと砂糖とオーツと混ぜてサワドーブレッドの最後の10分で一緒にオーブンへイン!頻繁に食べるので、今回もついでに焼いておきました。スターターを捨てる時に捨てずに使ってくださいね。
後はひっくり返して、オーブンを切り、余熱でカラッと仕上げています。いいファンオーブンだとひっくり返す必要はないかと思います。

分量はスターター60gくらいで40gほどの砂糖を混ぜオーツも目分量ですが、150gくらいかなぁ。デーツもあったので細かく切って投入。ギリギリ食材がくっついている配分で鉄板に広げてください。薄力粉を追加するとクッキーになります。

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