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マリーナベイ・サンズと雨の親密な関係

こんにちは。マリーナベイ・サンズ公式noteです。

前回のnoteでは、シンガポールで雨に遭遇した時の過ごし方についてお伝えしました。

せっかくの旅行や出張、雨だったら悲しいなあと思いますよね。やはり天気は良い方が断然いい。雨は悲しい。

でも雨は、シンガポールという国にとってはもちろんのこと、マリーナベイ・サンズにとっても、非常に重要な役割を果たしているのです。

今回のnoteではシンガポールとマリーナベイサンズ、そして雨の親密な関係についてお伝えしたいと思います。この関係性を知れば、シンガポール旅行中に雨に遭遇しても「雨ですか😡」ではなく「雨が降って良かったね😊」と感じていただけるかもしれません。

1 : シンガポールと雨の関係

シンガポールは、東南アジアの中でも数少ない「水道の水がそのまま飲める」国です。世界保健機構の基準も満たしているので、安心して水を飲食に使用することができます。この国で生活する人たちになくてはならない「水」。この水は一体どこから来ているのでしょう?

日本は「湯水の如く使う」という表現があるほど豊富な天然水に恵まれている国ですが、琵琶湖ほどのサイズしかないシンガポールには天然資源と呼べるものがほとんどなく、水ですら隣国マレーシアから購入しているのです。

マレーシアとの水の購入の契約は「The Johor River Water Agreement of 1961-1962」という契約で購入契約が締結されており、2061年まで継続予定です。しかし隣国に依存している以上、外交上この契約がどうなるかは定かではないため、シンガポール政府は国を挙げて、2061年までの水の完全自立供給を目指しています。

つまり、水の供給はとても大きな問題であり、水の自給力、リサイクル力をあげることはシンガポールという国にとって非常に重要な問題なのです。

水を隣国から買わずに手に入れるためにはどうしたらいいか。この問題を解決するため、シンガポールは技術力で独自に水を作り出すという選択をしました。水のリサイクル、海水淡水化はシンガポールでもっとも進められている技術の一つです。シンガポール国内には多くの貯水池および再処理工場があり、雨水の再利用が積極的に行われています。

2 : なぜ雨水還元が必要とされているか

シンガポールでなぜ雨水の再利用が積極的に行われているのか。前述のnoteでも言及しましたが、それはやはり「年間を通じて降水量が豊富」だからです。

雨季には短時間ですが驚くほどに強い雨(スコール)が降ります。当然ながら雨は無料、これを利用しない手はありません。2009年にシンガポール公益事業庁(Public Utilities Board、略称:PUB)は国内に15箇所の貯水池を作成、全長7000キロの排水管網から流れ込む雨水を蓄えるシステムを完成させました。これら貯水池を国内各地に作ることで、生活用水の確保を試みているのです。

またシンガポールの貯水池は周囲が公園になっており、住民たちの憩いの場としても重要な役割を果たしています。しかし、そもそもの国土が小さいため、貯水池の数および貯水量には限界があります。このため、海水の真水化や生活用水の再利用などを初め、多方面の技術によって水の確保の挑戦を続けているのです。

3 : サスティナビリティとは

近年「サスティナビリティ」という言葉を日本でもよく耳にするようになりました。日本語では「持続可能性」または「環境サスティナビリティ」という呼び方もされています。

一口で?言うとつまり「持続可能な環境保護活動」ということですが、近年ではグローバルレベルでの気候温暖化なども手伝って、世界中の企業の多くがこの環境サスティナビリティを意識した活動により力を入れることで企業発展と地球の資源環境保護の両立を目指すようになってきました。もちろん、マリーナベイ・サンズもその理念を持って活動している企業の1つです。

今回はそのなかでも「雨水」に焦点をあててみたいと思います。

4 : マリーナベイサンズにとっての「雨」

マリーナベイ・サンズにとっても、雨は重要な役割を担っています。しかも、単に雨を資源化するだけでなく、可能な限りスマートに、そして人々に喜びを与えるアートの形を取った資源化の実現に挑戦しています。

まず、水の使用量も含めて全ての面でも企業活動と環境保護活動を推進するため、2012年にサステナビリティ部門が社内に設置されました。

それ以降、マリーナベイ・サンズでは環境と共存するための様々な活動を継続的に行っています。水の使用量を削減する試みは2012年に開始され、2014年末までには2012年のベースラインから7.8%削減することに成功しています。今後はさらに6%削減を目標に掲げています。

では、実際にどのような方法で削減しているのか。その削減目標に大きく貢献しているのが「雨水の再利用」なのです。

たとえば、マリーナベイ・サンズのショップ内を散歩していて一度目にしたら忘れられない、こちらの「レインオクルス」。

龍のように舞うこの大きな滝は、1時間ごとに毎分22,000リットル以上の水を放出する、素晴らしいモニュメントです。しかし、水を資源として捉えるとどうでしょうか。非常に多くの水を使っているようにみえて、環境的に大丈夫か心配になりますね。しかしご安心ください。この設備には、すべてマリーナベイ・サンズ内で貯水された雨水が利用されているのです。

雨水が利用されているのはこの滝だけではありません。マリーナベイ・サンズ内の水路を船で回ることができるアトラクション、家族連れに人気の「サンパンライド」にも活用されています。

「レインオクルス」も「サンパンライド」も屋内で楽しめるアトラクションのため、楽しむのに天候を気にする必要はありません。そしてこれらのアトラクションがすべて、雨水を再利用していると分かったら、たとえ外で雨が降っていても「雨が降るからこそ楽しめる!」と、気分も少し明るくなるのではないでしょうか。

5 : あなたが使っているその水も雨

雨水を再利用しているのが「レインオルクス」や「サンパンライド」ばかりではありません。マリーナベイサンズ敷地内にあるアートサイエンスミュージアムでも、雨水は大事な役割を果たしています。

アートサイエンスミュージアム特有の、蓮の花の花びらをイメージした建物。この花びらの部分は雨水を集める受け皿のような構造になっていて、地上約35mの屋根から建物内のプールへと流れ込むようになっています。そしてここに貯められた雨水は建物内のトイレの水洗に再利用されているのです。ここでも、雨水は無駄なく資源として活用されています。

シンガポールでは、このように環境に優しい配慮が施された建築物に「グリーンマーク」賞を付与して評価しています。水資源だけでなく電気消費の節減にも配慮した省エネビルのみ、この「グリーンマーク」を得ることができます。マリーナベイ・サンズでは、このほかにも数々の賞を受賞し、環境に配慮した活動を行なっています。公式noteではこれからも、マリーナベイ・サンズが注力している具体的なサステナビリティ活動についてお伝えしたいと考えています。

如何でしたでしょうか。
シンガポールにとって、マリーナベイ・サンズにとって「雨がとても重要な存在」であることがお分かりいただけましたでしょうか。

雨に遭遇したら「ありがとう」に気持ちと共に、雨と上手に付き合ってシンガポール滞在をお楽しみください。

どんな天気でも、色々な楽しみ方があるのがシンガポール。また、マリーナベイ・サンズでは雨の日の楽しみ方も色々あります。

それでは、マリーナベイ・サンズでお待ちしております。

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