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本当に、未来は2倍以上になる。

息子が1歳半を迎えた。ついこの前、1歳になったばかりの気がしていたのに、もうそんなに大きくなったのかと驚いてしまう。

最近の息子はまだ言葉は喋らないけれど、「うー、うー」と指を指しながら、何かを伝えようとしてくれたり、名前を呼ぶと元気よく手をあげて答えてくれたりするようになった。

きっと言葉はある程度分かっていて、もう少ししたら言葉が溢れるように出てくるんじゃないかなぁなんて想像しながら、その時を楽しみに待っている。

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そう、息子が生まれてから、これからの先の未来を想像するのがより楽しみになった。これからどんなふうに成長していくんだろう、明日はどんな姿を私たちに見せてくれるのかな。そう思うと、まるで窓の外に明るい日差しが差し込むように、パァッと未来が明るくなる。

息子が生まれる前も、自分のこれからを想像して心がワクワクする感覚はあったけれど、それとは違う胸がじんわりと温かくなるような感じ。

息子という大切で愛おしい存在を思うからこその感覚なんだろうなぁと思う。いつの間にか私も、ちゃんと母親になっていたようだ。

そして、ふとある小説のフレーズを思い出した。瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」の中で、主人公の血のつながっていない父親が、同じく血のつながらない母親が言った言葉を、主人公に伝えた時の台詞。

「梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」
「明日が二つ?」
「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるんだって。親になるって未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない?」

瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」

明日が2つになる。未来が2倍以上になる。なんて素敵な言葉だろうと思った。そして、その言葉はまさに今私が感じていることそのものだった。

息子のこれからの未来が楽しみで、それも含めたこれからの自分の未来ももっと楽しみで。どんどん雪だるま式に楽しみが増えていく。

この本に出会った頃は、まだ結婚も出産もする前で、どちらかというと主人公の目線に立って物語を読んでいた気がする。でもきっと今読み返せば、全然違う視点や感情で物語を感じられるんだろうなぁと思う。

本当に、息子にはたくさんのことを教えてもらっている。きっとこれからも、私はたくさんの感情や思いを息子から学んでいくんだろう。

今日はすばらしい。でも、明日はもっとすばらしい。子どもは、いつだって私に、それを示してくれる。

瀬尾まいこ「ファミリーデイズ」

これから先も待っている2つの明日を、2倍以上の未来を、胸を弾ませながら迎えにいこうと思う。


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