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母の白和えには柿が入っていた

柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺

日本人なら知らない人がいないくらい有名な句です。なんの説明もいらない秋の光景。そうです。私は根っからの奈良県人。転々として今は別の場所に住んでいますが気持ちはいつもふるさととともに。

今年は春夏とも甲子園は残念でしたが高校野球もいつも奈良の学校を応援してしまいます。今住んでいるところはどこが出ているのかも実はわからないくらいです。やはり生まれ育った国のまほろばが心落ち着くところです。

奈良県人あるあるをちょっと調べてみました。
なになに?おっとりしてるがしっかり者?忍耐強くて活動的でミーハー?全くイメージが湧きません。出身を聞かれると「関西」とか「大阪」と答えてお茶を濁す、とも書かれています。その辺は当たっているかもしれません。

さて、本題の白和えです。

白和えはちょっと家で作るのは面倒な部類に入りませんか?まず煮物を作って冷ますというのがひと手間です。わりに具材も色々入っています。お豆腐の水切りも事前にしておいた方がいいです。

母が入れていたのは確か人参、きのこ類、ほうれん草、こんにゃく、きゅうり、忘れちゃいけない柿、などだったと記憶しています。母が食卓につく頃は私たち姉弟はすっかり食事が終わってる、などということもありました。いつもいつも働き者の母なのでした。テレビで八千草薫さんを見ると子どもたちがおばあちゃんだ〜と言います。身びいきだと聞き流してくださると幸いです。

母の白和えそっくりそのまま作るといいのですが、万事”適当”が大好きなごきげんママ♡は冷蔵庫にあるものを使います。

【作り方】
①あった韓国春雨←こんにゃくを切らしていたので)を湯がく
②人参とシイタケと春雨をめんつゆで煮て冷ます
③きゅうりを小口切りかスライスして塩をまぶす
④柿をほかの具材と同じくらいの大きさに切る
⑤水切りしておいた絹ごし豆腐に白だしとすりごまと白みそを合わせてすり鉢でする
⑥食べる直前まですべて冷蔵庫で冷やしておいて、具材の水分を切ってよく和える

です。材料はもちろんすべて適量です。奈良県人の県民性は「適当」とレッテルを貼られそうですね。これだけの手順ですが、出来上がりは華やかさも大してないお惣菜です。

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適当つながりでもう一品思い出しました。お月見団子です。昨日仕事の後和菓子屋さんに行ったら売り切れていたので作りました。

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白玉粉200gと絹ごし豆腐200gを合わせて丸めて2分茹でて氷水に取り、茹で小豆をかけました。シンプルでとても好評でした。

実家を離れて30年近く経ちます。この先奈良県に住む可能性は1%くらいでしょう。でも秋が来るたび、柿を見るたび母の白和えを思い出すと思います。ふるさとってそういうものですね。

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