子どものころ夜店があった
今日から多くの地域でお盆に入った。もちろん帰省はなし。盆踊りも夏祭りもない。コロナ禍なのでやむを得ない。昔はよかったなどと言いたくないけれども子どものころの夏をふと思い出した。
毎週土曜日は近所の商店街に行くと屋台が並んで夕涼みを兼ねて人出があったものだ。ヨーヨー釣りや綿菓子、金魚すくいやりんご飴、射的やイカ焼き、色のついたひよこも売られていた。
たまに浴衣を着せてもらってそぞろ歩きをしたのも嬉しかったなあ。人口50,000人くらいの小さな町だったけどあの賑わいは夏の風情そのもの。夜店はいつの間にかなくなったと聞いた。
あの頃は父も存命でたまには夜店に連れて行ってくれたような気がする、全然マメなタイプではなかったけれど。スマホはもちろん携帯電話もなくて、家に電話があると限らなくて、テレビは段ボール箱のように大きくリモコンなんてなくてがしゃがしゃとダイヤルを回してチャンネルを変えていた。テレビゲームなどあるはずもなく、子どもの遊びはゴム跳びや「はじめの一歩」みたいな原始的なものばかり。
時代はどんどん良くなっていると信じていても、あの頃ののどかな時間へのノスタルジーは禁じ得ない。10歳までは夢の国、と聞いたことがあるけれど私にとっては夜店のある景色も間違いなくその国の象徴。今の幼い子どもたちはどんな夢の国に住んでいるんだろう。
夏祭りも花火も楽しい行事は取りやめ。エアコンは効いて快適かもしれないけれど家の中でのYouTubeやゲームなどキリのないリアルでない楽しみばかりではあんまりだ。夢の国の子どもたちが幸せでありますように。
今日は悪天候でしょうか。帰省できないお盆にご先祖さまを思う日を過ごしたいと思います。皆様もどうぞ良い1日を!
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