第二の叫び -お父さんとお母さん、どっちが好き?-

物心ついたころ。

たぶん5~6歳のとき。

両親は毎晩のように喧嘩をしていた。

お互いがお互いを責めてばかり。

でもいつも、きまった結論があった。

最終的に聞かれた。僕が。

父からは「お父さんとお母さん、どっちが好き?」
母からは「お母さんとお父さん、どっちが好き?」

5歳の僕には、どうしても答えられない質問だった。

どう答えたらいいのか、さっぱりわからなかった。

さらに母からは、

「あなたは、こんな結婚しちゃだめよ」。

僕は、今でも未婚だ。

結婚に対する実感がなく、結婚がいいものだと思えたことがない。

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