介護施設の行事食あるある
こんにちは。中の人です。
モルツウェルは2005年から、介護施設の厨房の運営を任せていただく「厨房受託事業」を行っています。
サービス開始当初は、自社工場で製造したクックチル食材を市内の入居者30名のサービス付き高齢者住宅で湯煎をしてご提供をする、というところからスタート。
そこで初めて経験したのが「行事食」です。
1)行事食の目的は
食事で季節感
食欲増進
生活の質向上
確かに、いつもより完食されるお客様がほとんどで、
嚥下困難なお客様で普段はきざみ食の方も、しっかり普通食を召し上がられたり、驚く現象が起きたりします。
2)施設のご要望はさまざま
入居者のみんさまに「おいしい」「うれしい」「たのしい」のお言葉をいただきたいのは、施設の管理者さま、職員のみなさま、厨房の私たち、みんな一緒。
その思いが強いだけにさまざまなご要望が出てくることがあります。サービス業出身の私たち。どうにかしてお客様に喜んでいただけないか、と奮闘しました。
・「やっぱバイキングでしょ」
・「青葉のあしらいで季節感を」
・「柿なますを柿の器でだしてほしい」
・「本物の栗きんとん出してほしい」
・「国産のあゆを・・・」→さすがに原価が合いませんでした💦
・「さんまを庭で焼いてほしい」
・「そば打ち体験付きで年末を」
・「揚げたての天ぷらを目の前で出したい」
・「夏はアイスクリームでしょ」
・「手作り餃子を」
・「お誕生日は手作りのケーキで」
などなど、、、現在も、ご要望に何とか応えたいと厨房スタッフと共に、各地の介護施設で日々行事食を提供しています。
3)「餅を刻んだら餅になった⁇・・・ww」
行事食も、嚥下困難なお客様のために、きざみやミキサーに対応します。
4)食って不思議。
嚥下困難で普段きざまないと食べられない方も、好物のやきとりはそのまま食べれたり、食が進まない方も、いつもと違う雰囲気なら完食されたり。
食べるシチュエーションってホント大事だなって思います。
5)思い出がよみがえるお食事
6)人気行事食はやっぱこれ
1位 お刺身
2位 うなぎ
3位 天ぷら
ご紹介したのはほんの一部。
お正月、ひな祭り、お花見、お彼岸、お花見、夏祭り、敬老の日、ハロウィン、クリスマス・・・他にもさまざまな行事食を提供してきたモルツウェル。
もちろんご予算をいただき、それに合わせてできるかぎりのことをさせていただきたいと毎回施設担当者さまや、管理栄養士の方などと打ち合わせを重ねます。
しかし最近、その労力が捻出できないほど、「人手不足が深刻になっている」介護現場の現実もあります。
「食べる」=「生きること」を一緒にお仕事させていただいているモルツウェルは、持続的で、心も体も元気になれる「食べる場=生きる場」のために、日々厨房のあり方を今日も考え続けています。
7)一日の1/4を占める食事時間。
その質を高めるために何ができるのか。
だからこそ、働きたいと思える介護施設厨房とは
私たちが、厨房受託サービス事業を始めたとき、まず感じた違和感は、
同じ方向を向いて、同じ食事を、集団給食で食べる、お客様。
もちろん、食事介助が必要な方や、自分で召し上がることができる方、介護度は様々なので、厨房からの感想だけでは、言えないところはたくさんありますが、
・30人~50人のお食事はどうしても提供している間に冷めてしまう。
・温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、本来のおいしさをあじわってもらえないだろうか。
・カトラリーの種類の多さ、食形態の種類の多さ、アナログなデータ管理、覚えられず辞めていく新人さん。
・変更があるたびに手書きの食事箋を手渡しに来てくださる職員の方、それをみながら食札を手書きで治す厨房職員。
日々研究をかさね、お客様の声をいただき商品とサービスの改善を重ねてきました。
8)しかしここにきて、生産人口減との闘いをさらに実感しています。
「手作りにこだわっている」と言っていられないんです、という介護会社さまの声をよく耳にするようになりました。
だからこそ、現在は「モルツ(Morzwell)に関わる全ての(All)人(Person)が幸せ(Siawase)になるため」のMAPS推進チームとともに、食事サービス総合支援システムの開発を進めています。
これまでの、経験は私たちの財産。
それを活かしながら、研究開発を進めていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
私たちの挑戦はこれからも続きます。
応援よろしくお願いします♪
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