元コンサル、スタートアップマネージャーX

戦略コンサルティング会社のマネージャーからスタートアップへ転身。 日々の考えをアウトプ…

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戦略コンサルティング会社のマネージャーからスタートアップへ転身。 日々の考えをアウトプットしていきたいと思います。 BtoB/C SaaS、事業部長

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事業会社では、WhatよりもHowの方が難易度が高いのではないか

コンサルティング会社と事業会社は締切に対する意識が違うという話をしたが、異なる観点で違いについて語ってみたい。 解約率の悪化 私が管轄しているSaaS事業で解約率の上昇が課題になった。 解約率をKPIとしてミッションを背負っているカスタマーサクセスの部隊は、未経験者がゼロから立ち上げ、試行錯誤の中で苦労して形にしたものだ。 事業自体は順調に成長し続けている中で、ごく僅かな人数で運営されており、業務量はそのキャパシティを大きく超えていたが、現場の踏ん張りでなんとか回っている

    • コンサルティング会社と事業会社の納期意識の違い

      前職のコンサルティングファームと現職のスタートアップの違いの一つは、「締め切りに対する意識の高さ」にある。確動性の違いと言い換えても良いかもしれない。もちろん、事業特性や会社の習慣によって一概に違いがあるとは言えないが、背景・環境に違いがあるのは確かだ。 コンサルティング会社は社外からのプレッシャーにさらされるまず、コンサルティング会社は、社外からのプレッシャーが強い。コンサルティングファームにおいては、仕事の締め切り=納期が業務委託契約書の"契約期間"として明記される。

      • ダメな会議の特徴

        コンサルタント時代にあるチームの会議に参加した。クライアントの情報を得ることを目的に、会議にオブザーバーとして参加するのはコンサルタントはよくあることだが、客観的な目線でクライアント社内の人間関係や雰囲気を肌で確かめることができる貴重な場である。 失敗だった会議結論から言うと、その会議は失敗だった。最上位の責任者の機嫌を損ねたことでその会議は只ならぬ空気で終始し、当初想定されたゴールに到達もできなかった。会議体としての結論・総括もなく、各自の宿題も合意されないままだったので

        • 【Tips】仕事で円滑にコミュニケーションを図るコツ

          コミュニケーションは科目にはない必須スキル社会人になって10年以上が経つが、コミュニケーションほど学校の授業では教わらないが役に立つものはない。ビジネスマン以前に人としてコミュニケーションは必須のスキルであり、当たり前にできていることとして軽く受け流しがちではあるが、実際に多くの人が悩んでいる。書店に行くとコミュニケーションに関する本がぎっしりと並べられていることもその証左だ。スキルはあれど、コミュニケーションに難があって評価を下げる人も非常に多い。コンサルティングの現場でも

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          こんなデータに騙されるな!リテラシーを高めるための実例

          前回の振り返り前回、使える分析のために押さえるべき3つのポイントを紹介した。 復習すると、 ①"分けて" "見る"こと ②MECEではなく肝を押さえる ③施策につなげて考える を押さえるべきだという要点だった。 今回はデータは使い方によって善とも悪ともなり、リテラシーを高めていかなければ簡単に騙されてしまうという話を事例を通して紹介したいと思う。 ニュース記事のとあるグラフ衆議院選挙が迫るこの21年10月は、投票に関するニュースが多く出回っている。コロナ禍に振り回された

          こんなデータに騙されるな!リテラシーを高めるための実例

          【ポストコンサル】使える分析のために押さえるべき3つのポイント

          コンサルタントだった頃も、スタートアップに転じた今も、データを分析する機会が多い。スタートアップでは、分析するためのデータを集めることから難航したが、収集した後にそれをどう”料理”して、事業の方向性や日々の改善に活かすかというのが重要になる。 時代が求める分析力コンサル時代もそうだったが、数字を根拠に物事を説明することが求められるし、それができるとキャリア上の自分の強みにもつながる。書店にいけばそのあたりのスキルを身につけるための書籍も多く置かれており、オンラインで教材を見

          【ポストコンサル】使える分析のために押さえるべき3つのポイント

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない③

          "今あるデータ"を探してみる成長施策を考えるためのデータが整備されていない事実に直面した中で、最低限のツールが仕込まれていることを知った。 誰も使っていないので使い方やアウトプットが一切ない中で、とりあえずツールの管理画面を覗くことにした。 (そもそも管理画面にアクセスするところから難航した。誰も使っていないので管理画面のIDとパスワードから探すことから始めた。初期のパスワードはスプレッドシートに一覧化されていたのだが、定期的に出される管理画面側のアラートに従い誰かが勝手にパ

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない③

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない②

          救いの事実データを分析する前のデータを集める作業に着手したが、いくつか救いとなる事実が判明した。 ・先見の明があるエンジニアが来るべきアクセス解析に備えてアクセス解析ツールを仕込んでおいたこと。 ・先見の明があるAppエンジニアが来るべき広告評価分析に備えてアプリ広告測定ツールを仕込んでおいたこと。 いずれも、仕込んでいるだけで活用はされていない、より正確に言うと、活用している人間がいないとのことだった。さらに、優秀なエンジニアの助けを借りれば、自社データベースの情報も

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない②

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない①

          最初の決意コンサルからスタートアップへ転じた最初の月。新天地の空気にも慣れ、一緒に働く仲間の顔ぶれも覚え、基本的な人間関係も構築できつつあった。助走期間は早々に切り上げ、事業成長への貢献という形でバリューを出していかなくてはならない。 最初の誤算入社前に聞いていた話では、自分に任せらてもらった事業はほぼ放置の状態で、ポテンシャルは無限大にあるという。やればやるだけ伸びる事業であり、やりがいも十分感じられるはずだと。 とは言え、自分を含めて人的なリソースはごくわずか。速やかに

          【ポストコンサル】最初の課題:データがない①

          自己紹介

          元戦略コンサルタントで、スタートアップ企業に転身した者です。 実体験に基づく仕事のノウハウや悩みを綴っていきたいと思います。 このnoteの読み手イメージ特に、ポストコンサルでスタートアップへの転職を考えている方やスタートアップで働いていて同じ悩みを抱えている方、スタートアップで働きたいと思っている方に役に立つコンテンツを発信できればと思っています。 コンサルティングファームを辞めた理由コンサルティング・ファームのマネージャーとして、一端のコンサルタントを名乗っていました