マーノ

ライター/翻訳家。かつて住んでいたアメリカでの経験を「chinko to americ…

マーノ

ライター/翻訳家。かつて住んでいたアメリカでの経験を「chinko to america(ちんことアメリカ)」というエンタメノンフィクションに仕立てて投稿していきます。

最近の記事

(41)女子寮のベッドーーchinko to america by mano

 週末が終わり、スペイン語の授業が始まった。クレアに会えると思うと、月曜の朝を迎えるのもさほど苦にはならない。  教室に行くと、すでに彼女はいつもの席にいる。隣に座ると、クレアはオレの顔を見て微笑んだ。その微笑みに含まれる意味をオレはすべて承知している。週末の出来事については、どちらも具体的に触れようとはしない。ただし、絶対に明かせない秘密をシェアしているという事実は、お互いの意識をこれまで以上に引き付けているように感じる。  秘密を生み出した張本人ともいえるディエゴは、2

有料
100
    • (40)久しぶりに開かれたパーティーーーchinko to america by mano

       クレアが実家に帰らず、夏休みの間、大学にいることがわかると、オレはレは彼女を夕方から始まる中庭の集まりに誘うようになる。彼女はメインストリートにあるファストフード店でアルバイトをしているので、さすがに頻繁には来てくれない。それでも、週に一度くらいは顔を見せた。  この集まりの常連は、ギリシャ人のニック、アメリカ人のサム、日本人のユージ、ポーランド人のデニス、コロンビア人のパオラとサンドラ、そしてオレという顔ぶれだった。それ以外にも、入れ替わり立ち代わり、飲み仲間が日替わりで

      有料
      100
      • (38)アナとのセックスーーchinko to america by mano

         自分を抑えられなくなったオレは、アナの乳首に舌を這わせ、同時に胸を激しく揉んだ。彼女は小さな吐息をもらし始めている。胸に飽きると、今度はスウェットパンツの中に手を入れて、パンティーの上から割れ目のあたりに触れてみた。だが、そんなじれったいことをしているのがバカバカしくなり、アナの両脚の間に体を入れ、両手でパンティーとスウェットパンツを一気に剥ぎ取った。自分の目の前には両脚を広げたまま真っ裸になったアナの体がある。 (やっぱりそうなんだ……)  アナの裸体を眺めながら、オレは

        有料
        100
        • (39)chapter 7ーーchinko to america by mano

           5月になり、ジュニアとしての最終学期を終えると、アメリカでの大学生活はシニアイヤーを残すのみとなった。3年前に学部生としてこのキャンパスに戻って来たとき、先の道のりは途方もなく長いものに見えた。だが、今こうして振り返ってみると、瞬く間に過ぎたように思えてくる。あと1年で卒業だなんて信じたくはない。大学での生活は底抜けに楽しく、できることなら時間の流れるスピードを緩めたかった。  ここから秋学期の始まる8月下旬までは、3カ月半の長い夏休みが始まる。日本に帰ってアルバイトをし、

        (41)女子寮のベッドーーchinko to america by mano

          (37)シャワーを浴びるアナーーchinko to america by mano

           ステファンの家に着くと、すでに20人ほどが集まっていた。 「どうしてアナはマノと一緒なんだ?」という顔をする人もいたが、細かい詮索はせずに、すぐにアナを囲む輪ができる。今日は何と言ってもアナが主役だ。  オレは彼女を遠巻きに眺めながら、ビールを飲む。少しすると、ニックやパオラたちもやって来て、賑やかさが一気に増していく。    ステファンたちのパーティーは、コロンビア人たちが開くパーティーと違い、音楽に合わせて踊りまくるというものではなく、好きな音楽をかけながら、お酒を飲み

          有料
          100

          (37)シャワーを浴びるアナーーchinko to america by man…

          (36)赤毛のアナとの最接近ーーchinko to america by mano

           12月になり、ジュニアとしての秋学期も終わろうとしていた。ファイナルテストを済ませれば、無事に冬休みを迎えられる。  このころのオレは、初めての映画デートの相手だったフランス語講師のアナとカフェテリアでよく話をするようになっていた。彼女を映画に誘ったのは、ソフモーになったばかりのころだ。あれからもう1年以上が過ぎている。当時に比べるとオレの英語力はかなり上達し、「英語ができないから、女性と話すのは苦手」という状態からは脱していた。    たった一度だけでも、一緒に食事をして

          有料
          100

          (36)赤毛のアナとの最接近ーーchinko to america by man…

          (35)アパートでオレを待っていた女の子ーーchinko to america by mano

           アパートの建物の階段を上り、2階のドアの前に立つと、わくわくしながらドアをノックする。すると、すぐに中から足音が聞こえてきた。果たして誰が待っているのだろう。気持ちはもちろんだが、それよりも下半身のほうがうずうずしてたまらない。    ドアが開き、オレの目の前に現れたのは、ロングヘアとすらりと伸びた脚が何とも言えない美しさを放つラウラだった。その魅力を強調するかのように、今夜は太ももが露になったミニスカートを履いている。その姿を見て、オレの興奮度は一気に高まっていった。 「

          有料
          100

          (35)アパートでオレを待っていた女の子ーーchinko to am…

          (34)chapter 6 ーーchinko to america by mano

           オレはダニエラの前から消えた。だが、ダニエラはオレの前から消えなかった。なぜなら、キャンパスやその周辺に、ダニエラとの思い出がたくさん詰まっていたからだ。  彼女がまだここにいたころ、オレたちは早めの夕食をカフェテリアで食べて、人気のない集会場の近くの細い道をよく散歩した。そして今、カフェテリアでの食事を済ませたオレは、気が付くとダニエラの面影を追い求めて集会場の周囲を当てもなく歩いている。ふと立ち止まり、後ろを振り向くと、はにかむような笑顔のダニエラがそこに立っているよう

          (34)chapter 6 ーーchinko to america by mano

          (33)大学での暴露ーーchinko to america by mano

           コロンビアから帰ってくると、5日ぶりに大学に顔を出した。この間、オレはいくつかの授業をさぼっていた。  ダニエラに会いにコロンビアに行くことは、ソフモアのころに仲良くなった政治学専攻のクレアに伝えていた。  オレが大学をさぼってダニエラに会いにコロンビアまで行くと話すと、彼女は「マノ、それはクレージー過ぎるよ。考え直したほうがいいんじゃない」とアドバイスしてくれた。だが、そんな言葉が耳に入ってくるはずもなく、「内緒だからね」と念を押し、オレはコロンビアに旅立っていた。  

          有料
          100

          (33)大学での暴露ーーchinko to america by mano

          (32)厳しい現実ーーchinko to america by mano

           ダニエラの家を訪れた日の午後も、オレたちはドライブに出掛けた。  彼女が住む郊外の町を離れ、丘陵を1つ越えた公園に向かう。にぎやかなメデジン市街で過ごすよりも、人影が少ない静かなところで2人だけになりたかった。    駐車場に車を止め、ゲートをくぐって広大な公園の中に入っていく。メデジン周辺は花の栽培でよく知られる。そのためか、公園の中には名前のわからないきれいな花が咲き乱れている。ダニエラとオレは、残された時間が少なくなってきているのを感じながら、庭園のような散策路をひた

          有料
          100

          (32)厳しい現実ーーchinko to america by mano

          (31)刹那の愛欲ーーchinko to america by mano

           翌朝9時過ぎ、ノックの音で目が覚めた。ドアを開けると、ダニエラが立っていた。彼女を見た途端、昨日の不安はどこかに遠のいていく。    どうしようもないストレスを振り切るには、ダニエラの体にすがるしかない。オレはすぐに彼女を抱き寄せ、服を脱がせ始めた。ダニエラも同じことを考えていたようで、スウェット姿のオレのパンツの中に手を忍ばせ、ちんこの先のほうから手のひらをゆっくりとスライドさせていく。  ベッドに横になると、オレはダニエラの体の隅々に鼻を押し付け、執拗に匂いを嗅ぎ、舌

          有料
          100

          (31)刹那の愛欲ーーchinko to america by mano

          (30)別れーーchinko to america by mano

           時間はもうあまり残されていない。あと2週間でダニエラはコロンビアに帰っていく。それまでにオレはもっとダニエラを好きになっていくだろう。彼女に対する愛情が頂点に達した状態の中で、ダニエラはオレの元を去る。そのことを今から考えただけで、心が張り裂けそうだ。  だが、帰国の時は容赦なく迫ってくる。その証拠に、買い物をしにショッピングモールに立ち寄ると、ダニエラは5歳になるという自分の息子へのプレゼントを探し求めた。  一方、オレは、アジア人の血が混じったようなアメリカ人の子どもが

          有料
          100

          (30)別れーーchinko to america by mano

          (29)メンフィスへの〝ハネムーン〟ーーchinko to america by mano

           翌週末、オレとダニエラはメンフィスへ小旅行に出かけた。  ダニエラと知り合ってから、まだ10日ほどしか経っていない。にもかかわらず、オレたちはものすごい速さで親密になり、心も体も深く通わせていた。果たしてオレは、ダニエラのどんなところに惹かれたのか。正直なところ、それさえも冷静に考える時間がないほどのスピードで彼女の虜になっている。     元々、人を好きになるのに理屈など必要ないのだと思う。好きになってしまったあと、人はあれこれと理由を作り、整合性を付けようとするのだ。オ

          有料
          100

          (29)メンフィスへの〝ハネムーン〟ーーchinko to americ…

          (28) 美しい裸体ーーchinko to america by mano

           コーヒーショップを出て、帰って来るまでの間、オレのちんこはずっと膨張したままだった。2人はもう、行けるところまで行くと覚悟を決めている。  アパートのドアを閉めた途端、オレたちはすぐに抱き合い、キスをした。  ダニエラが何を思っているのか知りたくて、オレは彼女の瞳を見つめる。  昨日、プールサイドで見たときは、夏の空のように真っ青な色をした瞳だった。ところが今、部屋の明かりの下で見つめると、青にグレーが混ざったような色に変わり、エキゾチックさを増している。  その宝石のよう

          有料
          100

          (28) 美しい裸体ーーchinko to america by mano

          (27) アパートのプールーーchinko to america by mano

           翌日の日曜日。特に差し迫った課題もなく、オレは昼前までベッドに入っていた。  9月になったとはいえ、残暑はきつく、日中は気温が30度を超える日もある。こんなとき、オレはよくアパートのプールに泳ぎに行く。  日曜の昼下がりのプールには誰もいなかった。縦10メートル、横5メートルほどの小ぶりなプールだが、それでも貸し切りの状態で泳げるのは気分がいい。    奇跡が起きたのは、このすぐあとだった。  プールサイドに上がり、デッキチェアに横になっていると、ビキニ姿のダニエラがここの

          有料
          100

          (27) アパートのプールーーchinko to america by mano

          (26)Chapter 5ーーchinko to america by mano

           長い夏休みが終わりに近づき、オレは大学に戻った。  もうエリンのことは忘れよう。日本にいる間、自分にそう言い聞かせてきたが、その試みはずっと失敗していた。この流れを断ち切らなくてはならない。新学期(秋学期)を目前に控え、オレは心を入れ替えようと必死だった。  8月末からはジュニア(3年生)に進級し、専攻する政治学の科目履修がスタートする。いつまでも傷心を抱えているわけにはいかなかった。    秋学期に向けて、オレは「アメリカ国防政策」「中国政治」「アフリカ政治」「比較政治学

          (26)Chapter 5ーーchinko to america by mano