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紛争・難民と教育

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2023年3月の記事一覧

難民のIntegration

今日の学び

integration と social cohesion
どちらも、難民がどうしたら社会統合できるかという理論になるが、「社会統合」の正式な定義はない。
なぜなら、
①社会統合の、統合具合を測れないから。
→市民権を得たら?精神的に受け入れられていると思ったら?など、人によって統合した状態の捉え方が違う。
② 何に統合するのかが不明確だから。
→ホスト国と言えども、さまざまな階級

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民営化と教育摩擦

今日の学び

公益としての教育と、民営化していく流れ
「公立」の定義:税金の収集によって国が作ったもの。

歴史的に見たら、公的機関が教育を与えているケースは少ない(ムスリム地域でzakatを集めて教育したぐらい)。
私的に教育を受けることが多く、例えば、昔のイギリスでは富裕層だったらお抱えの教師を雇うことができるが、それ以外は「私立」に通う。ただ、「私立」と言っても教会が資金を支払って、無料で運

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教育とセキュリティ:紛争とテロ対策

今日の学び

セキュリティが重視されるようになった経緯
冷戦終結

人道的介入が促進(主に紛争が起きている周辺国への支援:難民など)

9.11アメリカ同時多発テロ
他国と母国の繋がりの危険性

「脆い」国への支援が急激に増える
2007年段階でODAの資金の38.4%は紛争・脆い国へ(2000年時は10%)

外交(Diplomacy)、開発(Development)、防御(Defenc

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人新世とソマリア紛争、教育

今日の学び

人新世(Anthropocene)
人類が地質に影響を与えているという地質時代。

いつから始まったのかという議論がある。
①1945年:原爆が投下されて放射能が地層に影響を与えた時
②1784年:産業革命によって空気が汚染された時
③1610年:植民地や虐殺が起きて人を葬るために、炭素量が増えた時

下の図がよく表しているが、多くは「北」によって作られた汚染が、それはより脆弱な「南

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紛争と高等教育

今日の学び

高等教育に対する「ネグレクト」
研究や支援において、高等教育は注目されないことが多い。

1960−70年代 ポストコロニアルにおいて、開発において大学の教育は必要不可欠と考えられた。
1980−90年代 World Bankが、大学に人を送っても一部のエリート層の利益にしかならないとした。
1990−2000年代 初等教育に注目が注がれ、大学については語られなくなった。

2000

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難民と高等教育

今日の学び

国際社会の難民の高等教育への認識
近年、難民に対して教育のサイクルをきちんと提供すべきという世論が広がっている。
今までは、人道支援(衣医食住)中心→難民の長期滞在による基本的教育の支援→高等教育(大学含む)へと繋ぐパイプが必要なのでは?と変化してきた。

国際人権宣言26条では、
「すべて人は、教育を受ける権利を有する。教育は、少なくとも初等の及び基礎的の段階においては、無償でなけ

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紛争における教育への攻撃

今日の学び

GCPEAの報告書
GCPEAという団体が2006年から、紛争下における教育への攻撃について報告書を出している。(下のは最新のもの。要約したものなら日本語でも発行されている。)

主な目的は、紛争下における教育のモニタリング、予防と保護、軍による使用と支配の制限。

主に6つの攻撃があるとしている。
1. 学校(物質的)への攻撃
2. 児童生徒学生・教員・教育関係者への攻撃
3. 学

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