mana

その日学んだことを、ゆるっと書き残す場。

mana

その日学んだことを、ゆるっと書き残す場。

マガジン

  • 紛争・難民と教育

  • Theorising Childhood

    子ども期を理論的に、どのように捉えているか。

  • ほんまに些細な学び

    人との関わりから学んだ、些細なこと。

  • Contemporary Issues

    子どもに関わるさまざまな課題のまとめ。

  • 英語でアウトプットする方法

    英語圏大学院で、英語でアウトプットする方法について。

最近の記事

難民のIntegration

今日の学び integration と social cohesion どちらも、難民がどうしたら社会統合できるかという理論になるが、「社会統合」の正式な定義はない。 なぜなら、 ①社会統合の、統合具合を測れないから。 →市民権を得たら?精神的に受け入れられていると思ったら?など、人によって統合した状態の捉え方が違う。 ② 何に統合するのかが不明確だから。 →ホスト国と言えども、さまざまな階級、人種、民族がいる中で、難民は何に統合するというのか。 現在ではintegra

    • 民営化と教育摩擦

      今日の学び 公益としての教育と、民営化していく流れ 「公立」の定義:税金の収集によって国が作ったもの。 歴史的に見たら、公的機関が教育を与えているケースは少ない(ムスリム地域でzakatを集めて教育したぐらい)。 私的に教育を受けることが多く、例えば、昔のイギリスでは富裕層だったらお抱えの教師を雇うことができるが、それ以外は「私立」に通う。ただ、「私立」と言っても教会が資金を支払って、無料で運営していたので、公立よりも人数は多く、もはやその境がなかった。 民営化になって

      • 教育とセキュリティ:紛争とテロ対策

        今日の学び セキュリティが重視されるようになった経緯 冷戦終結 ↓ 人道的介入が促進(主に紛争が起きている周辺国への支援:難民など) ↓ 9.11アメリカ同時多発テロ 他国と母国の繋がりの危険性 ↓ 「脆い」国への支援が急激に増える 2007年段階でODAの資金の38.4%は紛争・脆い国へ(2000年時は10%) ↓ 外交(Diplomacy)、開発(Development)、防御(Defence):3Dの重視 教育と過激派の抑制に注目 お金の流れとして、 イギリスでは。

        • 人新世とソマリア紛争、教育

          今日の学び 人新世(Anthropocene) 人類が地質に影響を与えているという地質時代。 いつから始まったのかという議論がある。 ①1945年:原爆が投下されて放射能が地層に影響を与えた時 ②1784年:産業革命によって空気が汚染された時 ③1610年:植民地や虐殺が起きて人を葬るために、炭素量が増えた時 下の図がよく表しているが、多くは「北」によって作られた汚染が、それはより脆弱な「南」に影響する。 ソマリアと人新世 ①水路 食料やオイルを輸送するのに、ソマリア

        難民のIntegration

        マガジン

        • 紛争・難民と教育
          18本
        • Theorising Childhood
          10本
        • ほんまに些細な学び
          6本
        • Contemporary Issues
          8本
        • 英語でアウトプットする方法
          5本

        記事

          紛争と高等教育

          今日の学び 高等教育に対する「ネグレクト」 研究や支援において、高等教育は注目されないことが多い。 1960−70年代 ポストコロニアルにおいて、開発において大学の教育は必要不可欠と考えられた。 1980−90年代 World Bankが、大学に人を送っても一部のエリート層の利益にしかならないとした。 1990−2000年代 初等教育に注目が注がれ、大学については語られなくなった。 2000年にたてられた、2015年までの開発目標MDGsの中でも、初等教育のみ言及されて

          紛争と高等教育

          難民と高等教育

          今日の学び 国際社会の難民の高等教育への認識 近年、難民に対して教育のサイクルをきちんと提供すべきという世論が広がっている。 今までは、人道支援(衣医食住)中心→難民の長期滞在による基本的教育の支援→高等教育(大学含む)へと繋ぐパイプが必要なのでは?と変化してきた。 国際人権宣言26条では、 「すべて人は、教育を受ける権利を有する。教育は、少なくとも初等の及び基礎的の段階においては、無償でなければならない。初等教育は、義務的でなければならない。技術教育及び職業教育は、一般

          難民と高等教育

          紛争における教育への攻撃

          今日の学び GCPEAの報告書 GCPEAという団体が2006年から、紛争下における教育への攻撃について報告書を出している。(下のは最新のもの。要約したものなら日本語でも発行されている。) 主な目的は、紛争下における教育のモニタリング、予防と保護、軍による使用と支配の制限。 主に6つの攻撃があるとしている。 1. 学校(物質的)への攻撃 2. 児童生徒学生・教員・教育関係者への攻撃 3. 学校や大学などを軍が使用すること 4. 学校での(もしくは登下校中での)子どもの勧

          紛争における教育への攻撃

          富裕国での難民の受け入れ

          今日の学び 難民が富裕国(「北」)へ行くと、それで難民としての旅路が終わりだと思われているけど、実際にはさまざまな問題に直面している。 資金援助が与える難民の子どもへの影響 元々、その表はBronfenbrennerの人間の発達における経済モデル(ecological model of human development)として考えられた。 ただ、これは難民の子どもでも十分応用できて、どのような経済的(政治的)な網に引っ掛かるかで、子どもたちの成長が左右すると言える。

          富裕国での難民の受け入れ

          平和教育

          今日の学び 先に言うと、この授業おもしろぎた!!(ので、2回受講しました笑。そのまとめ。) 平和教育とは? 「平和教育、すなわち平和の文化を推進する教育は、本質的に変革的なものである。平和教育は、暴力的な紛争を生み出したり、悪化させたりしてきた人々の考え方や態度、行動を変革するための知識基盤、技能、態度、価値観を養うものである。」(Loreta Navarro-Castro & Jasmin Nario-Galace, “Peace education: A pathwa

          平和教育

          難民の第一避難国での教育

          今日の学び INEE 「紛争前・紛争中・紛争後の教育」のnoteでも、少しINEEのミニマムスタンダードについては触れたんだけど、改めて。 元々は、緊急時における教育に関する情報共有を目的に作られたプラットフォームだけど、今では、教育のミニマムスタンダードっていうガイドライン的なものを作成するという重要な役割も担っている。ミニマムスタンダードだから、決して紛争だけでなく、「どんな状況下でも最低限これらを考慮しましょう」っていうレベルのもの。 資金 アクセスと学習環境

          難民の第一避難国での教育

          紛争前・紛争中・紛争後の教育

          今日の学び 紛争前・紛争中・紛争後の区分け 厳密には、この三つに分けるのは難しい。 理由1 終結したと思っていても、結局その後再発した場合、「紛争後」なのか「紛争前」なのか、どちらのカテゴリーに入るのか分からない。 理由2 同じ国のA地域で紛争が終結したと思ったら、 B地域で勃発したりし、同じ紛争の中でも地域によってフェーズが違うことがある。 とは言え、紛争のフェーズとそれに伴う教育のフェーズを合わせると下の感じになる。 紛争前後の教育で重要になるのは、sensit

          紛争前・紛争中・紛争後の教育

          国籍と「他」

          今日の学び 国籍とは何か ギリシャ時代の国民国家と民主主義を源流に、18〜19世紀に「北」で広がった、西洋的価値観。 ・国境の内にいる人に与えられる ・その国からの保護が与えられる 国籍を与えられることで、 ・所属意識 ・権利と義務 が生まれる。 国内で共有された「より良い市民」の育成のための教育。 →特に男性の育成が、初期は強かった。 国籍の広がり 社会的・文化的・政治的・経済的西洋が力を持つと、「国民国家」という「現代的」な国のあり方を基準とし、それに従っていな

          国籍と「他」

          難民の非植民地化アプローチと教育

          今日の学び 開発理論 近代化論(Modernization theory) 伝統的産業ではなく、工業的な西洋的な発展を促進させることで、発展することができるという考え。 従属論(Dependency theory) 世界は発展する中心国とその周辺国に分けることができる。その中心国が利益を周辺国から搾取するために、周辺国は発展することができないという考え。 脱開発論(Post-development theory) 開発というもの自体が、西洋のエゴであり、失敗でしかないと

          難民の非植民地化アプローチと教育

          紛争の原因と教育

          今日の学び 紛争はなぜ起きるのか。 なぜ、人々は武器を手に取るのか。 1.文明の衝突(Samuel Huntigton) 冷戦時は、自由民主主義と共産主義のイデオロギーの対立だった。 冷戦後は文明の対立が生まれると考えられた。 世界は7、8つの文化を共有する文明圏に分けることができる。 ・西欧文明圏 ・ラテンアメリカ文明圏 ・イスラム文明圏 ・中国文明圏 ・ヒンドゥー文明圏 ・ギリシアーロシア正教文明圏 ・日本文明圏 (・アフリカ文明圏:アフリカは多様なので、まとめき

          紛争の原因と教育

          難民の教育支援の変遷とUNHCRの「解決策」

          今日の学び 難民になるには ①避難国で難民申請→受理される ②国連から難民資格を受ける。国連での難民資格を得られたら、それぞれアメリカ・イギリス・ドイツなど「北の裕福な」国へ送り込まれる(難民の意見は聞かれない)。 それぞれの国で、どんな難民を受け入れるかは異なっている。 イギリスの場合、より脆弱な障害者などを積極的に受け入れている。 日本の場合、より日本社会に溶け込める人を受け入れている。 ただ、この受け入れもトップが変われば方針も変わるため、受け入れ数は上下する。

          難民の教育支援の変遷とUNHCRの「解決策」

          Global Governanceと教育 基礎概念

          今日の学び Government / Governance / Global Governanceとは Government:政府 ・領土内での規則や活動の監視。(ヒエラルキー的) ・支配的でかつ、利益を追求するために自由に行動する Governance:統治 ・多様化しているアクターによる統治。 →その調節が政府の役割。 ・非国有化の動きも、政府以外のアクターが統治をするということ。 下記も参考までに。 Global Governance:グローバルガバナンス ・

          Global Governanceと教育 基礎概念