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エコビレッジ - Permatopia(パーマトピア)

デンマークで2ヶ所目に滞在したのは、コペンハーゲンから2時間ほどの場所にあるエコビレッジ “Permatopia” 。
下記、レポートより抜粋した内容です。

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■コンセプト

現代的・持続可能・自給自足・子どもに優しい住宅および農業コミュニティ。
Permatopiaは、自給自足することを目的としている(2018年には、EUのサステナブルエネルギー賞を獲得)。

■歴史
元は農地として利用されていた敷地だったが、所有者の男性が他界され、妻の女性が管理に困っていたところ、SDGsの取り組みに活発な銀行が土地を買い取ったことがはじまりだそう。2017年に最初の10組が入居。

■敷地
総面積29.2ha。そのうち12haは森、1.5haが共有の庭や農場の建物スペース、1.8haが畑、1.2haは果樹園(果樹300本)と養蜂、5-6haはクローバーと麦が植えられている(土壌窒素固定のため)。麦の収穫後には堆肥用の草を収穫することができる。400平方メートルのビニールハウスが2棟。

パーマカルチャーを実践中の畑

■農業
デンマークの有機認証を取得。2017年より有機農業歴40年の農業アドバイザーが在籍。

食料供給を担っているメインの有機圃場

住民はPermatopiaのウェブストアにて野菜をオーダーし、自ら畑に出向いて収穫をすることができる。一般購入も可能。
収穫物はコペンハーゲンのレストランにも出荷している。

それぞれに庭もついており、菜園や子どもたちの遊び場になっています

■住居
Permatopiaは、44の公的賃貸住宅、23の所有者所有住宅、23の共同住宅で構成されている(全90棟)。
ナチュラルペイントや、無垢材等の自然素材を使用した木造住宅(初期想定より30%高価となった)。
雨水タンクや分離トイレが採用(配管が増えることにより価格は高価)されており、トイレからの排水はデンマーク最大のナチュラル処理場(柳の木)によって浄化される。処理場の柳は毎年3分の1が堆肥用のウッドチップとなり、堆肥化したのちに畑に循環される。

大きな貯水タンクがあるが、現在は故障中とのこと

暖房は地熱を利用しており、温水は通年8度の地熱を風力発電(高さ46 m、容量225 kW:年間320MWhを生産:生産電力は設置されている農業地域で非課税で使用することができる)を利用して40度まで加熱する。

敷地内の駐車場で車の充電が可能

■設備
敷地内に設置されている風力発電機の電力が洗濯、調理、供給を駆動するポンプ、および電気自動車の充電ステーション用となる。利益はSEAS送電網へ送られる。
森の中に児童施設があり、30人の子供が入所している。毎週水曜日は農業体験あり。

■コミュニティ
住民は週に2時間のボランティアを行う(分野:農業、供給、経済、共通地域)
6人の代表者による合同会議が年に4〜6回開催される。
食事は平日の夕飯は住民に提供される(DKK 125 / 大人1人あたり月額、年齢に応じて子供1人あたりDKK 25/50)。主にベジタリアン、週に数回は肉と魚のオプションあり。住民は3〜4時間のシフトで、約5〜6週間ごとに3日続けて調理に参加する。

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こちらでは、前回のSvanholmよりも、それぞれの家族が独立して暮らしている印象を受けました。日本の集合住宅のなかに大きな畑があるようなイメージです。

農業アドバイザーの方が非常に知識が豊富で、なぜデンマークで有機農業が盛んになったのか、どのように農薬や化学肥料を使わずに畑を管理されているのかなど、日々たくさんのことを教えていただきました(デンマークの有機農業に関しては改めて書こうと思います)。

7月〜8月はドイツに移動し、パーマカルチャーを行なっている場所でのボランティアを行います🇩🇪

日々の様子はこちら▶︎ Instagram @manamimunakata


manami

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