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大学関係

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2022年10月の記事一覧

ラテンアメリカと東ヨーロッパ

ラテンアメリカと東ヨーロッパ

「すいません、教室間違えたみたいで」
セミナーのー少人数授業のー教室の後ろに座っていた男子が立ち上がった。「東ヨーロッパの現代社会と政治」という地域研究の授業での話である。

「なんの授業のはずだったの?」
と教授が聞いた。普段は少人数授業というのはPhDをやっている途中の先生が担当するのだけれど、その週だけは臨時で教授がティーチングに入っていた。教授は多忙なのに珍しい。

「ラテンアメリカの政治

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【今日の論文】自由の将来:非自由主義的民主主義(Zakaria 2007)

【今日の論文】自由の将来:非自由主義的民主主義(Zakaria 2007)

今日の論文

Zakaria, F. (2004) The future of freedom : illiberal democracy at home and abroad / Fareed Zakaria. New York ;: W.W. Norton & Co.

読みやすさ:★★★★★
目新しさ:★★☆☆☆
面白さ:★★★☆☆

比較政治学と政治哲学を嗜むすべての政治学生に贈る本。

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【今日の論文】安全保障を再定義する (Ullman 1983)

【今日の論文】安全保障を再定義する (Ullman 1983)

今日の論文

Ullman, R., H. (1983). ‘Redefining Security’, in International Security, 8(1), pp. 129-153. MIT Press. Available at: https://www.jstor.org/stable/2538489

読みやすさ:★★★★☆
目新しさ:★★☆☆☆
面白さ:★★★★★

はじめに

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【今日の論文】「新しい戦争の政治」(Kaldor 2012)

【今日の論文】「新しい戦争の政治」(Kaldor 2012)

Kaldor, M. (2012). ‘Chapter 4: The Politics of New Wars’, in New & Old wars. Mary Kaldor. 3rd ed. Stanford, Calif: Stanford University Press. pp.71-93.
Kaldor, M. (2010). ‘Inconclusive Wars: Is Clause

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【今日の論文】 「安全保障研究における脱植民地思想」(Barkawi and Laffey 2006)

【今日の論文】 「安全保障研究における脱植民地思想」(Barkawi and Laffey 2006)

今回の論文Barkawi, T. and Laffey, M. (2006) "The Postcolonial Moment in Security Studies", Review of International Studies 32(2): 329-352.

読みやすさ:★★★★☆
目新しさ:★★★☆☆
面白さ:★★★★★

好きだった論文についてまとめたい。大学の勉強とは別に「あの時こ

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【英国大学2年目】勉強の仕方について考えよう

【英国大学2年目】勉強の仕方について考えよう

なぜかちょっと傾いているけど、弊学のMain Library (Law)の図書館。LawはUCLにおいて(というか大学において)入るのがとても難しい学部だからこそ、こういう良い図書館があるのかなと思う。

私はこのNoteを自分の思考整理のために使っている側面があるので、こういうタイプの記事は普通に後から見返して「こうやってやればいいのか〜」と思ったりするのに使う。頭がいい人って別に書き出さなくて

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【大学の話】はじめての対面(2年目説明会)だ!

【大学の話】はじめての対面(2年目説明会)だ!

大学が始まった。ようやく。

はじまりコース・リードの先生(日本で言ったら学科長?)が、開始時刻数分前にやってきた。追って必修科目の先生が遅れて到着して、ふわふわと2年目生たちのための説明会が始まった。いつだってふわふわしている。

はじめての対面で講義形式のものを受けた。イギリス3年目、まだ初めてがある。

説明会は愚痴から始まる。なんでだったか忘れたけれど、先生がオランダで教えていた時に、政治

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