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確かに愛されていた。それだけで…

あなたが居なくても、私は前に進める。

あなたに本当に強く深く愛されていたという、確信があるから。
それが私の自信になったから。
それが私の存在に価値を与えたから。

心が温かく軽く柔らかく包まれ、心地好く満たされ安心出来た毎日。
離れていてもお互いを想い気にかけて、時間を見つけては連絡を取り合い、労い、励まし、愛しい気持ちを伝えあった。
少しのことに感謝し、「ありがとう」という言葉が会話の中にたくさん溢れていた。

愛情を惜し気もなく注いでくれる人に、私は戸惑い、上手く気持ちを伝えられず積極的になれずにいたけれど、そういう所も含めて私を受けとめてくれた。

あのとき、確かに私はあなたの1番だった。
優先順位最上位の大切な存在。
恥ずかしくなるくらいに、好きの気持ちを伝えてくれた。

私がいる、それだけで1日の始まりが楽しく、仕事にも気合いが入りイヤなことでも頑張れる。
ふとしたときに私を思いだし、会いたくなって、声を聴きたくなって、どうしているかと気になってしまう。
平凡な日常が鮮やかに色付いた…そんな風に言ってくれた。
私も同じ。毎日が新鮮で煩わしい事も簡単に乗り越えられた。そして、日々を頑張ろうと前向きに思うことが出来た。お互いが大切な存在だった。

きっと、今、『あの人』と暮らしているヒトは、私と同じような最上級の『愛』を与えられていないと思ってる。
あんなに激しく直接的にそれでいて、思いやり溢れる優しい愛に触れてはいないと…


私の事などもう忘れてしまっているかもしれない。
私の事を嫌っているのかもしれない。

だけど、あの愛に溢れた日々は確かに存在した。
お互いをかけがえない存在だと思っていた…過去。

その事実は、消すこと、なかったことには出来ない。


だから私は前に進める。
あなたがいない、ひとりの日々も。
『確かに愛されていた。』
その記憶が、私の存在を肯定し確かなものにしてくれる。
私を強くしてくれる。
寂しく心細い折れそうな心を、愛されていた記憶がそっと支えてくれる。

あのときの、あなたのように…

だから。
あなたが居なくても、私は前に進める。


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