見出し画像

起業篇4-スタートアップ IPOで笑う人、泣く人

こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。

「さて、前回話した通り、1人是非話を聞いてもらいたい人がいる。彼は、26歳で、つまり働き始めてから4年でアーリーリタイアした人間だ。」

Sさんが言う。私は、耳を疑った。既に4年以上働いているが、FIRE(経済的自立)なんて当分先のように感じている。

「この話を通じて、知ってもらいたいのは、僕は、監査法人で働く中で、サラリーマンだと裕福になれないと悟った。給料は最大50%税金がかかるけれど、株に関しては20%の税金とその差30%も違う。これが積りに積もると人生、大きな差になって跳ね返ってくる。」

これからSさんに紹介してもらう人は今、40代らしい。しかも、真っ当に働いて得た株で暮らしているという。

どんな人なのだろうか、その日が刻々と近づいてきた。

「やあ、はじめまして、僕はMといいます。日本とアメリカを行き来していて、普段、アメリカで子育てをしていて、子どもの学校の休みのタイミングで日本に来ているよ。主にやっていることとしては、ベンチャー企業に投資をしたり、いろんな人の悩みに応えたりしてる。」

第一印象は、とても優しい人柄で怒ったりしなさそうな人だと思った。そして、言葉を非常によく選んでいる。

「僕は、歴史を学んでいて、大学を卒業してからは、米国で数十名ほどのスタートアップに就職した。従業員として、目まぐるしく4年ほど働いて、ある時、その企業が上場すると発表したんだ。それまでにボーナスなんかは株で支払われていたから、自分の株をみてみると、なんともう働く必要ない額までに金額が増えていたよ。それからずっと、仕事という仕事をせずに暮らしているかな。」

私は、スタートアップがIPOをして儲かるのは、経営者だけだと思っていた。
一方、IPOにより、大学卒業したての若者でも早期に経済的自立できるような可能性があると知った。

その企業は、今では誰もが知る超大手企業だった。そんな超大手企業が無名の時に入社をしたらしい。

聞くと、スタートアップにエンジェル投資をして、成功するのは9回に1回*(*エンジェルキャピタル協会)だという。

エンジェル投資単体では、当たれば大きいが膨大な時間が必要なため、片手間でやるべきではないという。

「働いていたときは、かなりしんどかったけどね(笑)仕事で一番大事なのは、インターパーソナルスキルだと思うよ」

前回、Sさんに教えてもらった言葉だ。インターパーソナルスキルは、対人関係やコミュニケーションのスキルをいう。

成功を収めている人から必ずといっていいほど出てくる重要なスキルだ。
ビジネスに置き換えると、目の前の人の期待に応える力、ボディランゲージさまざまだ。

〜思えば、スタートアップで働く私の友人のBもインターパーソナルスキルが高い。

大学で観光を学び、その道の仕事がしたいといって、当時、5人のスタートアップに入社した。

得意のコミュニケーション力を活かし、今では、順調に従業員も増え、部下をもっているという。
BtoC商材を主に扱い、宣伝のために始めたYoutubeのある分野で視聴回数のランキングで1位をとったらしい。
そんな、Bとの会話を思い出した。

起業するなら、最初の市場選定が一番重要だよ。上場をしたくても、スケールするビジネスでなければIPOできないからね。上場の基準としては、お客様の課題解決に繋がっているかということだけでなく、市場規模・成長性もみられる。周りには、IPOを経験したくて入社したい人もいる。僕はやりたい仕事をやれているけどね、実は、IPOできないってわかった途端、抜けていく人も多いんだ。IPOのせいで、採用や調整がかさんで大変だよ。」

そんなことを聞いたことを思い出した〜

私は、ふと我にかえると、Mは、FIRE後一番大変だったことは何かを話し始めた。

「アーリーリタイアして、最初の1年間は自分の好きなことをして過ごした。世界一周旅行もした。仕事の疲れを癒しながらとても楽しかった。しかし、あるとき、とても虚しくなった。『自分の目的は何だろう』と。社会経験が少ないまま、経済的独立をしてしまったから、基本、他の人と話が合わない。今では、心から語り合える仲間がいるけど…」

そのときに話していた表情は、まさに真剣そのもので、噛み締めるようにMは語った。

「今から伝えるのは、僕が人生をかけて見つけた黄金則だ。”生きがい”って聞いたことあるだろ?”好きなこと×得意なこと×感謝されること×稼げること”。これが重なり合う部分を見つけるべきなんだ。一方、努力しないと、人間”稼げること”に目を向けがちになる。そうなると、空虚な気持ちになって人生に張り合いがなくなってしまう。バランスが大事だ。」

「僕は、最近思うんだけどね、好きなこと以外はストレスが溜まるから、自分の好きなことしかやらないくていいって感じるんだ。あと、付き合う人は、正直な人と話したい。そして、社会的な繋がりは保ちたいから最低限の仕事はするようにしている。こんなように、自分の好きを言語化できている。」

なるほど、起業や働く先に、自由や経済的自立を求める人が多いけど、”その先のリタイア後の時間をどのように過ごしたいか、どのような人付き合いを望んでいるか、リタイア生活で大切なことは何か”を考える必要なのだな。

そして、自分のようなビジネスパーソンにとっては、何のために働いているのか、何を実現したくて起業をしたいのか”目的”が重要だと思った。

自分は、何を目的に、何を目標にして働くのかのモチベーションは忘れかけていた。もう一度考え直してみよう…

この記事が参加している募集

仕事について話そう

http://braindump.jp/にブレインダンプの記事をまとめております。 ユーザーの皆様の目標達成に役に立つアプリであることを目指して誠心誠意取り組ませていただきます!!