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自律神経失調症と診断されてから33年。今振り返り思う事

 一言で自律神経失調症と言っても千違万別で症状も違うと思います。ただ辛い・治したいという気持ちは皆同じだと思います。もしあの頃の自分と話ができるなら 『そんなの気にするな、地球は君を中心に回っているんじゃないだから 全く気にする事ないよ』と言ってあげたい。


〇症状が、でたきっかけ

私の場合、自律神経失調症の原因症状がでたきっかけは、別ではないかと思います。症状がでたきっかけは、中学2年の美術の時間でした。

美術で人物画を描く授業があって 毎週クラスの生徒がモデルになり前の教団の上に立ち約30分間ポーズをとって静止する時間がありました。そのモデルとなった時でした。


【みんなに見られている!動きが取れない。】


この時に心臓がバクバクして 顔から尋常じゃないほどの汗が滝のように流れ落ちてきました。そのポタポタ落ちる汗にクスクス笑い声も聞こえてきて恥ずかしくて恥ずかしくて 『これ以上みないでくれー!!』って心の中でずっと叫んでいました。私の中では、地獄の30分間でした。


〇症状が出てから

今まで経験した事がないほどの滝汗をみんなの前で見られてから 学校で過ごしていても いつも誰かに見られてるじゃないかって思うようになりました。

 今までは、運動をしても普通に汗をかく程度でしたが、それ以来自分で自由に身動きができない状態になると鼓動が高まり顔や頭から尋常じゃないほど大汗をかき、それを誰かに見られたくないって思うと余計に汗が止まらない状態に。どんどん悪循環になっていきました。

授業中席に座っているだけでも後ろから見られている感じがして大汗をかき、体育館で集会の時も同じ感覚になりました。

椅子に座って動きが取れない時、授業や満員電車やカフェや美容院。どんどん症状がでる場所が増えていき、そういう場所を避けるようになりました。 

幸い、尋常じゃないほどの汗をかきますが身体に支障があった訳ではありません。恐らく極度の緊張状態が常に続いてるといった感じです。

『なんで俺だけこんな病気になるんだ』って毎日毎日、考えるようになって。落ち込んだ日もありました。


〇不登校になっていく

 だんだん学校にも行きたくなくなって 公園で一人過ごしたり保健室にしんどいふりして行ったりするようになりました。

 今までその症状を認めたくなくて誰にも話していませんでしたが、保健室に行くようになってから先生と話し合うようになり学校かかりつけの町医者に行くことになりました。

医者に症状を話すと安定剤のような薬を出してくれました。しかしこれを飲んでも滝汗の症状は改善しませんでした。そこで先生は、『直接、汗を止める薬を出しましょう』と 粉末の薬を出してくれました。


〇病院の薬で改善する

   この汗を止める薬。名前を憶えていませんが、良く効いて飲むと数時間効果があり、本当にその時間は『本来の自分に戻れた』って思い、水を得た魚のように生き返ったものです。

しかし、本来は朝、昼、晩、決まった時間に服用する薬でしたが、飲んで効果のある時間が数時間後と分かるといなや、行動をする前の時間外に飲むようになり手放せなくなりました。薬を頂いてからは、行動範囲が劇的に増えて毎日が楽しくなりましたが、逆に薬がないと不安になりました。

私の場合、結果としてこれが治りを遅くした原因の一つだと思います。でもその時は、少しでも症状が改善すればと思い行動していました。


〇転職を機に薬を中止する

 結局、社会人になっても服用を続けていましたが、このままいつまで続けるのか? ずっと自問自答する日々でした。20代前半の頃、転職するのを良い機会に 薬に頼らず生活してみよう! 別に大汗かいてもいいやん!と薬を中止する事を決めました。

しかし、現実は簡単ではなかったです。今まで薬に頼っていた期間は長く中止した途端、行く先々で滝汗。またそれが恥ずかしくて逃げてしまう。特に苦手だったのが【歯医者】と【美容院】椅子に固定されて見られるのが昔を思い出す。歯医者と美容院だけは、ころころ変えました。


〇このまま逆戻りするのか!

 また病院に行って薬もらうのか? 自問自答するもあっけなく病院に電話をしていました。ところが、、

 少し期間が開いて病院に電話をすると なんと先生が高齢で閉院。これはマズイ! もう本当に薬がないぞ! 他の心療内科に数件行くも安定剤がメインで全く効果がありませんでした。 薬の他に手だてはないかと探していたら 『催眠療法』というのが目に入りました。すぐに予約を取りカウンセリングをしてもらいました。


〇催眠療法で病気の事を忘れて もとから病気ではなかったことに。

 催眠療法で病気の事を忘れる療法。もしこれで治ったら脳から病気の記憶を全てなくす事ができる! 最高だ!!

 夢が広がる、しかし保険がきかないので かなり高額。週に2回、月額10万円ほど。でも藁にもすがる思いで催眠療法を始める。半年ほど通ったでしょうか、催眠にもかからないし効果が全くなく挫折。催眠にかかりにくい体質なのか、それとも催眠療法は、、、、。


〇自営業と病気

 もう頼る所もなくなったなー。病気を克服しようとあえて転職して行った販売業も薬を飲まずにだましだましやっていましたが、ここぞというときは気持ちが負けてしまう。

そんな時、会社が縮小する事になり これを機に自営業を始める事に。この自営業こそが、のちに病気改善するきっかけの一つになりました。アクセサリー・雑貨の販売経験を生かし販売業を営もうと決意し、物販より食品の方が売りやすいと思いジャンルは違いましたが食品関係で始めることに。色んなタイミングが良くて売上も上がり良い方向に。

何よりも自分の自由にスケジュールも組めるし、売り場も自分の思うように作ればいいし、自分の思うように動けるので病気の症状がでる時間も大幅に減っていきました。


〇自営業を始めて14年が経ち

 病気の症状も減ってメンタル面で自信がついてきた

 病気で悩んだ時期が長い分、治るまでの時間も数倍かかりました。自営業で自由にできた時間が、ゆっくりゆっくりですが病気の症状を抑えて自分に自信がつき功を奏したのだと思います。


〇本当の完治って?

 自営業を引退して3年。現在47歳です。今もまだたまに症状が出る時があります。

 歳を重ねて色んな経験をしてこの歳になると悩む事自体がバカらしくなり、今となってはただの汗っかきだと思って過ごしています。こう思うきっかけに よくテレビに出ている日本テレビのアナウンサー辻堂義堂さんを見て『僕だけじゃなっかたんだ』って! なんと汗かきを武器にするなんて!今まで恥ずかしくて恥ずかしくて悩んできたのは何やったんやーって。

大汗が出る症状を気にする事自体が病いであって 大汗をかいても気にならなくなった今、本当の完治だと思いました😊  まめはち

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