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洗いたての布団に似つかわしくない煙のにおい
近所の方に誘われて、2歳の子供に初めて花火をさせた。
なんとなく怖くて触れさせていなかったけれど、杞憂だった。
子供は、近所の子供と遊ぶのも花火も、どちらもとても楽しそうだった。
慣れていないからだろうが、暴れることも振り回すことも泣くこともなく、ジッと、真剣に、バチバチとはねる花火を眺めていた。
時折地面に向かって花火を向けるが、きっと明るくなる地面を見たかったんだろうなと思った。
大きな花火は
子供を産んで変わったことと、思い出す呪い
この子が大人になるまで生きていたいなと思うようになった。昔は、楽しいから死にたくないなだったけど、今は、この子を残して死にたくないなって思いがすごく強い。
同時に、この子が私より先にいなくなってしまったらと考えると、胸が押しつぶされるように苦しくて悲しい。
母が、親より先に死ぬのは一番の親不孝と言っていたけれど、こういう事なのかなと思う。
妊娠を期に、兄弟は?とよく聞かれるようになった。妊娠する
ノーリターンノータリン
すかすかの墓標 すかすかの墓標
「まひるちゃん」
私を呼ぶ甘ったるい声、
「まひると、まちこ、似てるね」
わざわざ互いを指でさしながら、ニヤッと笑う前歯に矯正器具、
「まひるちゃん、だいすき」
大きめの白いTシャツから、細いを通り越した日に焼けた枝みたいな腕が生えて、それが私の体に巻き付く。
(こんなに、力なしで、細いのに)
黄色に近い茶髪のショートカットはさらさらとして、動く度立
ナポリタンに粉チーズかけたやつめっちゃ美味しい、これ食べられない赤子かわいそすぎない?育児日記②
今日は1:30、3:40、6:10頃に起きる。昨日うんちが出ていなかったので心配していたが、6:10起床時に出したのでよかった。便カラーでいうと7番目、最初見た時はその黒っぽさに驚いて写メ撮って病院連れていこうかと思った。
息子のミルクとうんちを済ませてから、6:45頃猫に一度目のご飯をあげ、トイレを片付け、水を交換してまた寝た。
本当は6時に起きたときに母子ともに起床して顔を拭いて服を着替えさ
22週目、胎動を感じての正直な感想
つわりはそこそこひどかったけれど、赤ん坊は先生に苦笑いされるほど順調に育ち、出生前診断も陰性だったからこその感想だと思う。
胎動を感じ始めた時の感想は(すばしっこいなめくじ)だった。指一本にも満たない何かが、やたらと下腹の方でニュルニュルと動き回っていた。正直感触として気持ち悪い……だった。
服の上からでもその動きがわかるようになってからは、さすがになめくじとは思わないけれど、自分の意志とは関
結婚しよう、6月じゃないけど
「結婚しようか」
20歳から、連絡を取り合っていない期間も含め12年の付き合いになるMは、出会ったころと変わらない少し間の抜けた口調で僕に告げた。
僕、あまり良く覚えていないが幼少期には友達がおり、それなりに活発に田舎道を走り回り、通過儀礼よろしくトンボの尾に糸を括って飛ぶのを喜び、芋虫の肥えたやつに枝を突き刺して吹き出るあんまり鮮やかな緑色の体液に喜んでいた。
僕、思い出すと耳が赤くなって
きみが
きみが、雲ひとつない青空ねって言ったので
ぼくは、きみの後頭部の方を指さして
きみに、雲はある、あそこだと言うと
ぼくの、顔をみていっそう笑うと
きみは、自分の目の前で手を双眼鏡にしてまた同じところを見ながら
ぼくに、私の目の中には雲ひとつないわと笑うので
きみを、屁理屈だと怒れば
ぼくを、人間見たいものしか見てないという真実よ
と諭し
きみは、また空を気持ちよさそうに見上げた。
折原くんのこと 11月2日
君の真実を、僕の左脳が理解しようとしている。
それはとても悲しいことだ。
君の鼓動と体温を、数値化して平面化しようとしている。
それはとても悲しいことだ。
僕の体は、日ごとに街に近づいている。
僕の心は君に食い込みたがっている。僕は臆病だ。(10/13)
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この雨は、折原くんの涙だ。
もう18歳、これがポエムなことはわかっていたけれど、現実逃避に打ち込みたかった。
折原