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インタビューシリーズ#10 デザイン業と思わぬカフェ経営、そして新しい挑戦へ

こんにちは。私が個人的に話を聞きたい人に声をかけて、その人の活動を紹介させていただく、インタビュー記事のシリーズです。

今回は、こうやま まりえさんです。
東京都練馬区のカフェ「cafe eight」と、併設のエステティックサロン「Creschambleur(クレッシャンブルール)」はエステティシャンの妹さんと、それぞれ経営されています。デザイナーでもありアロマコーディネーターであります。

私: WEBやDTP、ロゴなどグラフィックのデザインもアパレルも、様々なデザインのお仕事をされてから今に至るのは、どのような経緯があったのでしょうか。

ま: デザインは元々、凄くやりたいことだったというよりも、たまたま自分の得意なことだったという感覚です。仕事を貰えて嬉しかったり素敵な経験もできましたが、デザインは依頼者さんのものなので、自分の好きなテイストだけを作っているわけにもいかないんですよね。
アパレルは十二年くらいやって、最後のほうは言われるままに作っていたこともあり、楽しめなくなっていました。圧倒的な天才のデザイナーさんを見ると「この人のデザインを買えば良いじゃん」と思うので、アパレルは好きなのですが、自分で洋服のブランドを立ち上げたい気持ちまでは抱きませんでした。

昨年は、お父様が亡くなったことで、思わぬタイミングでカフェ経営を継ぐことになったそうです。そして今年は新たな挑戦として美容液を作り、こちらのクラウドファンディングを経てリリースされました。

私: 急に未経験からカフェ経営をすることになり大変なことも多いと思いますが、デザインのお仕事も続けて、お店経営もしながら、その中でこうした新たな挑戦をされたのはどういった経緯があったのでしょうか。

ま: エステは妹が主に店頭に立っていて、私は事務やデザインなど裏方を手伝っていました。カフェは、父が急に亡くなって私がお店を継ぐことになったものの、難しさを感じていました。店頭に立っている時間が長いので、デザインのお仕事も、依頼があってもお断りせざるを得なかったりして、物販をしたほうが良いなと思いました。
化粧品ブランドについては、「いつか作りたいね」と妹と言いながらも、生産ロット数などコストの問題もあってなかなか踏み出せずにいましたが、カフェだけではとても大変で。

私: 確かにカフェって、珈琲一杯の単価や、お客さんの回転率や労働に対する対価などを考えると、本当にカフェ経営が好きな人でなければ見合わなさそうな、大変なことですよね。そして美容液を作るに至ったわけですね。

ま: 美容液ならエステのお客様に試していただきながら進められる点が良かったです。使ってもらったところ、素直な感想をもらえましたし、肌の調子が良くなっている方などを目で見ても分かりました。私自身、色んなものを作って試してみるのは好きなので、サンプルを作るのは苦がなく楽しめました。幾つか作ってみて、特に好評の意見は共通していたので、自信を持って進められました。

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化粧品ブランド《 tamotsu - SKIN CARE 》について
・本製品では有名高級化粧品に使われていることで知られる成分と同等の原料で開発を行い、含まれている成分を公表することで透明性と安全性を重視しました。
・ビーガンの人でも使えるように動物性の原料を一切使わないこともこだわりのひとつです。お米と大豆の植物由来の成分を主役に構成することで、匂いが少なく、動物由来のものより高配合で使用できるようになりました。
・広告費などのコストを徹底的に抑え、予約注文による小規模展開をすることで、幅広い層が無理なく購入できる適正価格帯での販売を決めました。通常原価率10%程度とも言われている化粧品業界では異例の「原価率60%以上」を目指して商品展開を行なっていきます。
第一弾商品の美容液〈 クリアエッセンス 〉の成分について
・主要成分には酵母発酵エキス【ガラクトミセス培養液】を使用。有名高級美容液でも配合率90%ほどと言われている当成分を「99.8%」で配合しました。酒造りをする職人の手が綺麗なことから発見された天然酵母で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を豊富に含み、保湿はもちろん、トーンアップやキメを整えるサポートをしてくれます。
・もうひとつの重要な成分として、「HSP(Heat Shock Protein / 熱ショックタンパク質)」誘発が期待できる乳酸菌乳酸菌生産物質【KI-01】を「0.1% 」配合しました。【KI-01】は16種類35株の乳酸菌と4種類の酵母によって作られた生産物質。 乳酸菌を共棲培養することで、菌類が作りだす物質で、必須アミノ酸、ビタミンB群、GABA、核酸酵素など体の細胞の材料や神経伝達物質を含みます。 善玉菌のエサになるので、腸内や皮膚の善玉菌の活性化が期待できます。

私: 実際とても良い商品ですよね。使い心地はサラッとしていて、ベタベタせず、軽い印象でした。あと、詰め替え用があるのも良いですよね。成分や、サステナブルやエシカルを少し意識し始めてから改めて見回すと、美容液の詰め替え用って、あんまり売っていないですよね。地球環境保護を意識されたサステナブルな容器にこだわる動機はあったのでしょうか。

ま: 元々、化粧品の会社のデザインの仕事をしていた時に、チラシやパッケージなどのデザインもたくさん作ったのですが、過剰包装や大量の同梱物に「こんなにあると邪魔だろうな」「私だったらいらないな」と思っている自分もいました。
そうした経験から、リサイクルできる瓶や、詰め替え用のパウチを使うに至りました。瓶は発送する時に気を遣いますし、コストも掛かりますし、本当はパウチだけのリリースも考えていました。でも意見を聞いてみたら、やっぱり瓶の容器のほうが売れましたし、ギフトなどでも買って貰いやすいので、結果的には瓶とパウチの両方を作って良かったと思います。
美容液〈 クリアエッセンス 〉の容器について
・資源ゴミとして出された場合に100%再資源化されるガラス瓶を採用。プラスチック製の多いキャップ部分を竹製に変更し、ガラス製のボディとスポイト部分を含め環境負荷の少ない容器を実現しました。※キャップの内側に一部プラスチックを使用しております。
・パウチ版もご用意。ワンタッチ式のキャップを採用しているので、詰め替え用としてはもちろん、パウチのままでもご利用いただけます。主に再生可能なクラフト紙で作られています。液体を扱うため内側のコーティングなどに最低限のプラスチックが使用されていますが、通常のプラスチック容器と比較して90%以上を削減。容器の口とワンタッチキャップには無着色のプラスチックを使用。全てがリサイクルが可能な素材となっております。
・ラベルはオーガニックバナナの茎から作る「バナナペーパー」を使用。ラベルの製作費はバナナの生産地のザンビアに還元されるので、この素材を使用するだけで「廃棄物の有効活用」「野生動物や森林の保護」「ザンビアの貧困の解決」「教育の支援」など様々な活動に参加することができます。なお、プリントには「バイオマスインキ」を使用。

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私: 初回で瓶を買ってもらえたら、リピーターさんは詰め替え用のほうを買いますしね。因みに、今後は他にも作る予定などあるのでしょうか。

ま: 同じラインで作ってみたいものがあるにはあるけれど、やっぱりロット数がハードルにはなりますね。容器も中身も、一度にかなりの量を生産しないといけないので。いつか作りたいもので言うと、シャンプーなども考えていますが、本当に大量のロット数じゃないと作れないものなんです。

私: シャンプーの販売ってそんなに大変なんですね。だから安い商品は大量に作って売れる大手のメーカーだけで、成分にこだわっている良質なものは良い値段のものが多かったり、美容院と組んで売ったりしているわけですね。良い値段の良い成分のシャンプーって世に溢れていますが、毎日使うものにしてはお値段に「うっ」ってなるけど、作って売っている時点でもうその販売元は「かなり頑張っている」ってことなんですね。
でも今後、美容液を使わせてもらいながら、シャンプーに限らず新たな展開についても楽しみにしたいと思います。

↑こちらのサイトにて、私が撮影させていただいた写真で商品販売されていますので、良ければ覗いてみてください。

今後も、コラムの投稿と並行して、こうしたインタビュー記事の投稿もしていきます。ここまで読んでくださってありがとうございました。


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