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チームやプロジェクトにおける『MVV』の重要性

こんにちは。All Bridge株式会社の水谷です。
弊社はチームリーダーやプロジェクトリーダーを育成するプログラムである『Bridge Path Program』を展開しています。

さて、ここまでリーダーやメンバーの重要性についてまとめてきました。
以下はその一部になっております。

そして本日は、意外と見落とされがちである、チームやプロジェクトの成功に欠かせない『MVVの重要性』について取りまとめたいと思います。
これからチームやプロジェクトを立ち上げようとしている方や、既にチームやプロジェクトに取り組んでいるものの、「メンバーと意見がかみ合わない」「方向性がずれる」などの課題を感じている方に、少しでも参考になれば嬉しいです。


『MVV』とは何か

『MVV』はチームやプロジェクトの成功においても重要な役割を果たします。
そもそも『MVV』とは、Mission, Vision, Valueの頭文字をとって『MVV』と呼んでいます。皆さんの属している会社によっては「経営理念」と呼ばれたりするものが、これに類するものだと思っていただければと思います。

そして、『Mission』はチームやプロジェクトの目的や存在理由、『Vision』はチームやプロジェクトの将来の理想像、『Value』はチームやプロジェクトの行動規範や信念を示します。

『MVV』の具体例

定義だけ言われると伝わりにくいと思いますので、具体例を提示させていただきます。(少なくとも、私はよくわからなかったです)

例えば、「環境にやさしい食品を作る」をMissionとする場合、Visionは「地球環境を保護し、健康的な生活を提供する」であり、Valueは「持続可能性、品質、顧客の健康を第一に考えること」などと定められます。

このようにMVVは「我々がなぜ存在しているのか」「どのような価値を届けていきたいのか」「そしてどのように行動していくのか」といったものを明確にすることができるものになります。

『MVV』の必要性

おそらく、皆さんが働いている会社には『MVV』やそれに類する『経営理念』が存在していると思います。それとは別に、なぜチームやプロジェクトのそれぞれでMVVがあった方がいいのでしょうか。それは、この『MVV』をしっかりと定めたほうが、チームやプロジェクトの成功確率は大きく上がると認識しているためです。
理由は以下のように整理することができます。

①:方向性の明確化
チームやプロジェクトごとに独自の『MVV』を定めることで、目的・目標、方向性を明確にすることができます。
「会社のMVV(あるいは経営理念)ではダメなのか」という意見もいただくこともあるのですが、会社全体のMVVが具体的なプロジェクトやチームの活動に直接関連するものではない場合があります。そのため、「会社のMVVや経営理念を参考にしつつ、このチームやプロジェクトで何を目指していくのか」を考え、明確にすることが非常に重要になります。

②:チームの一体感の醸成
チームやプロジェクト独自の『MVV』を定めることで、メンバー間で共通の価値観や目的・目標を共有することができます。これにより、チームやプロジェクトの一体感が醸成され、メンバー同士の連携や協力が促進されます。
また、共通の『MVV』を持つことで、メンバーがチームやプロジェクトの一員としてのアイデンティティを認識・強化することができます。

③:目的・目標達成への道筋の明確化
チームやプロジェクトの独自の『MVV』は、目的・目標達成への道筋を明確化する役割も果たします。
『MVV』に基づいて設定された目的・目標や行動指針は、チームやプロジェクトの活動を目的・目標達成に向けて促進しやすくなります。
また、『MVV』が明確であれば、チームやプロジェクトの進捗状況を評価しやすく、適切な方向修正をしやすくなる効果もあります。

『MVV』の策定方法

それでは、チームやプロジェクトの『MVV』はどのように設定すればいいでしょうか。
様々な方法がありますが、弊社が推奨しているのは「リーダーが1人で決めるのではなく、チームやプロジェクトに参画してるメンバーも一緒になって、MVVを定める」ことをおすすめしています。これは「みんなで一緒にMVVを実現し、チームやプロジェクトを成功させていこう」という文化や雰囲気を醸成しやすくなるためです。
そして、以下はその方法を記載しておきます。状況によって決定ステップはカスタマイズが必要になると思いますが、是非参考にしていただければと思います。

①:ワークショップの実施
『MVV』を作成するためのワークショップを計画し、参加メンバーを選定します。このワークショップへは、重要なステークホルダーやチームメンバーが参加できるように調整します。

②:Missionの明確化
一番最初に「Mission」の検討を行います。
チームがなぜ存在するのか、何を達成しようとしているのかをリーダーだけでなく、メンバーの意見も混ぜながら定義していきます。

③:Visionの明確化
Missionの後は「Vision」を検討していきます。
ここでは、チームが望む未来像を描きます。どのような成果を得たいのか、どのような状態になりたいのかをより具体的に定義していきます。

④:Valueの明確化
そして、ワークショップの最後はチームが重要視する価値観や原則などの「Value」を検討します。
数が多すぎると覚えられなくなってしまうため、シンプルに3つほどにしておいてもいいと思います。

⑤:正式な採択
これまでの検討内容などを踏まえ、必要に応じた修正を行ったうえで、最終的なMVVを確定します。

まとめ

『MVV』はチームやプロジェクトの成功に不可欠な要素であり、明確なMission、Vision、Valueを定めることで一体感を高めるだけでなく、チームやプロジェクトの目指すべき方向性が明確になることで、成果を最大化することができるようになります。

これから新しくチームやプロジェクトを立ち上げる方や、すでに立ち上げてはいるものの「ちょっとチームやプロジェクト全体でまとまりがないな」と思った時は、この『MVV』が明確に定まっているか確認し、必要に応じて策定・修正をしていただければと思います。

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