笑いについて
小学生の頃に図書館にあった、古典落語の本と狂言を好んで読んでいました。印象深いのは『附子』という狂言で、学級祭で私が監督・脚本・出演で上演しました。紙で、上下(かみしも)もつくりました。参加を希望する児童が多くなってしまい、オリジナルの役を作って原作をアレンジしました。
寄席を実際に見たのは、もっと後で、社会人になってから、新宿末廣亭に行きました。面白かったです。最近の吉本系のお笑いは、まるで後ろから頭をガツンと殴られて「笑え」と言われているようで、ちっとも面白くありません。
私は笑いや冗談が好きで、決して貶めるものではありません。
アンドレ・ブルトンが編纂した『黒いユーモア選集』にも載っていますが、アルフォンス・アレーのコント(小話)も好きです。『地下鉄のザジ』で有名なレーモン・クノーも好んで読んだ作家でした。言葉遊び、言語実験が、なぜか笑いにつながります。
アルフォンス・アレー
レーモン・クノー
ジョルジュ・バタイユも独特の「笑い」論を展開して、ベルクソンの『笑い』を批判しています。ベルクソンの『笑い』は読んでいませんが、バタイユの笑い論は、真面目すぎますね。
ジョルジュ・バタイユ
笑って、楽しく生きようではありませんか。