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火花散る世界観バトルの遠い彼方でほほ笑んでいたシスター、ありがとう。

自分は小学校高学年から中学2年までの3年間にいろんな世界観を試してみた。

なぜか、神が存在しないという選択肢は最初から排除して考えていた。

それはたぶん幼稚園がカトリックのべリスメルセス修道会の経営だったことによる影響だと思うんだけど。。。

今日の聖書の言葉。

若者を歩むべき道の初めに教育せよ。 年老いてもそこからそれることがないであろう。
箴言 22:6 新共同訳

なので、真剣に検討したのは汎神論、二元論、理神論、有神論の4つだった。

汎神論には多神論を含めて考えていた。というのは、人間が簡単に神になれる世界では、けっこうなんでも神になれてしまえるはずで、それだと結局ぜーんぶ神ということになり、くくりとしては汎神論に入れればいいじゃん、と思ったから。

汎神論はとても魅力的に感じた。だってこんな自分でも神になれるかもしれないわけだから。それで最終候補として別枠に取っておいた。

次に二元論を検討した。

二元論の世界では、善なる神と悪なる神が闘争していて、両者の決着は永遠につかない、ということだけど、これを現実世界にあてはめると、戦争は永遠になくならない、という結論にしかならない。そこにガッカリした。

でも、どうして世界から戦争がなくならないの? という問いに対しては、二元論がいちばん説明にピッタリする。現実を直視すれば二元論一択じゃん、という気もしたんだけど。。。

しかし、生きるには明日への希望が不可欠だと思い。。。だって、いつの日か対立する世界が融和して永遠の平和が訪れる、っていう希望が、自分の人生に欲しいじゃん。。。それで二元論は却下した。

そこで、理神論と有神論が残った。

理神論は、創造主なる神がいて、神が万物を無から創造したけど、その後は世界は神から自立自存して動いている。神は、神なしで世界が回るよう、完璧に仕上げたのだ。

だから、神は世界の運営からすっかり手を引いて、後背に隠れている。なので、この世界には神の介入。。。奇跡とか啓示とか神が受肉して人間になるとか。。。は、あり得ない。

そして、人間のつとめは、神が作った宇宙の法則の一部を構成する道徳的法則にのっとって生きることだ。。。

この理神論の世界だと、審判者としての神に対面しなくていいから、精神的に楽だよなー、と思った。だって、神は永遠に隠れたまま出てこないんだからさ。

だけど、自分は道徳的法則にのっとって生きることに完全に失敗している、という現状を自覚すると、つらさしか感じなかった。。。

だって、自分は壊れていて、かつ、神は世界の運営から永遠に手を引いているのであれば、壊れた自分は、いつまでたっても壊れたままじゃん。。。

こうして理神論をよけて、有神論を残すことにした。

有神論では、神が世界を創造し、人間に自由意志を与え、人間が自由意志を誤用した結果「悪」が生じてしまうけれど、神が世界に直接介入することによって悪を是正して、善を実現して行く、というダイナミックな考え方だ。

世界の現状を考えて見た場合、悪もあれば善もあるよなー、と感じる。

自分の現状を考えて見た場合、絶望的なほど失敗しているけれど、しかし、それでも明日に希望をもって生きたいよなー、と感じる。

精神的な救いを考えて見た場合、自分に直接手を伸ばして救ってくれる神がいる世界に生きていたいよなー、と感じる。

以上のような感覚が自分のうちにあることをふまえて、有神論を最終候補にしたんだ。

で、別枠で取って置いた汎神論を取り出してきて、有神論と汎神論を比較考量していた。

そのタイミングで、イエス・キリストにふたたび出会った。

幼稚園で一度は信じたイエス。その後、オカルト少年になったことで、捨ててしまったイエス。。。

捨てたとは言いつつ、小学校でいじめられたときは、時々、小さな木の十字架を取り出して、そこに釘づけられているイエスのコルプスをながめていたけれど。。。

でも、中学2年の秋に後楽園球場で語られたビリー・グラハムのメッセージを聞いて、心が動かされた。

そして、テーブルの上に残っていた汎神論と有神論のうち、汎神論をよけて、有神論を取ることにした。

この世界で、自分に直接手を伸ばして救ってくれる神とは、イエスだ、ということを認めて、心の中に受け入れたんだ。

いま思えば。。。

仮定の話だからなんとも言えないけれど。。。もし、自分がカトリックの幼稚園に行っていなかったら、有神論をよけて、汎神論を取った可能性もあったかもしれないなー、って考えたりもする。

そうであれば、今日の聖書の言葉はやっぱり重いよなー、と感じるんだ。

若者を歩むべき道の初めに教育せよ
 年老いてもそこからそれることがないであろう

幼い自分にイエスのことを紹介してくれたシスターたちに感謝しよう。

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