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お茶と器と

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個人の勝手な感想ですが世界のお茶と日本の器をご紹介
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2024年5月の記事一覧

十五代沈壽官の黒薩摩

十五代沈壽官の黒薩摩

沈壽官と言えば薩摩焼きの代表的な陶工で先先代の十三代沈壽官は名工と謳われた方でした。沈壽官窯の白薩摩は技巧を凝らした透かし彫りなどが有名で、これはもう美術品なので焼き物本来の用途は無いと言っても過言ではありません。もちろん買ってお香を焚いたり鈴虫入れて飼ったり出来なくはないですが、誰がそんな事・・・
当代の十五代沈壽官さんは子供の頃ガキ大将でかなりヤンチャで通った方だったそうですが、この方は黒薩摩

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白薩摩

白薩摩

薩摩焼きは大きく分けて上流階級や輸出用に作られた白薩摩と庶民の雑器である黒薩摩があります。
白と言っても真っ白ではなく、黄色を帯びた色で、その上に透明釉がかかり、冷めるときに細かなひびが入りその上から金や赤をふんだんに使った細かな絵が施された錦手と呼ばれる物で、更に技を凝らした透かし彫りなどもありますが、庶民が買える物ではありません。
写真は荒木陶窯の飯椀です。
荒木陶窯の先代は名工と呼ばれた方で

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いも餅と黒薩摩

いも餅と黒薩摩

今夜、娘が泊まりに来ると言うので布団のシーツを洗濯しまして「さぁ干そう」としたら大きめの洗濯バサミがない。
近くのスーパーに買いに行くとレジ横に「いも餅」。買っちゃうでしょ。
洗濯物干し終わって早速お茶にしました。
いも餅は、たぶん代用食だった事でしょう。
米は1:9で藩に取り上げられ、唐芋(サツマイモ)で腹を満たすしか無かった薩摩人々が作りだした砂糖すらほとんど入っていないお菓子です。
無骨な黒

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瀧川陶苑さんの器で母の日

瀧川陶苑さんの器で母の日

2024年5月12日
長女から母の日に和菓子が送って来たので、妻のおこぼれを頂戴しました。笑
車で15分ほどのところに薩摩焼の窯元が集まっている美山という地域があって、一番有名なのは沈壽官窯ですが、他にも結構な名工さん達がおられます。
瀧川陶苑さんは美山のメインストリート沿いの真ん中辺にあるのですが、敷居の低い焼き物屋さんといった風情のお店を出しておられます。お値段も庶民の手が届く物が多く、よく利

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もうすぐ新茶の季節

もうすぐ新茶の季節

ダージリンの2023セカンドフラッシュ・オーガニックが残り少なくなって寂しく思っていたら、新茶の季節がやってきました。
蒸して揉んで乾燥させて、鹿児島は茶どころで出来たての新茶がいただけますが、不思議なもので簡単に手に入ると有り難がらない。困ったものです。
日頃職場で使っていた急須が割れてしまったので、連休中にイオンで新しいのを購入しました。

コーナーにはウェジウッドの2万超のティーポットもあり

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