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「ソー:ラブ&サンダー」 〜まさに「愛〜ラブ」のど真ん中

こんにちは、makoto です。

今年3作目のマーベル映画「ソー:ラブ&サンダー」を観てきました。
ソーの単独映画としては4作目です。
時系列はこんな感じ。
2011年 マイティ・ソー
2013年 マイティ・ソー/ダーク・ワールド
2017年 マイティ・ソー バトルロイヤル
2022年 ソー:ラブ&サンダー

こうやって並べてみると、今作が「マイティ・ソー」の冠ではなく「ソー」だけになっているのに気づきます。
また、冠とサブタイトルの間が、「/」「ブランク」「:」とバラバラで統一感がありません。
どうしてかな?と思ったら、これは日本だけの邦題の問題ですね。
原題はちゃんと統一したシリーズタイトルになっていました。
日本の配給は何やっているの?

THOR
Thor: The Dark World
Thor: Ragnarok
Thor: Love and Thunder

さて、今作の監督は前作から引き続いてタイカ・ワイティティです。
前作バトルロイヤル以上にポップカラフルなワイティティらしさが爆発していた映画でしたね。
しかも途中モノクロの世界を登場させたことで、余計にカラフルさが際立っていたように思います。

また、コメディタッチな演出もワイティティらしさですが、途中まではほとんどコメディ映画なの?というくらい小ネタだらけで、僕が観た回は近くにアメリカンな海外のお兄さん2人組がいたのですが終始ゲラゲラ笑っていました。
日本人ってあまり声を出して笑わないのと対象的ですね。
(笑いのツボが違うというのもありますが、邦画でもゲラゲラ笑いが起きていることはそんなにないかな)

音楽は今回もGuns'N Rosesのロック推しでサイコーでした。
しかもガンズだけで4曲ですよ、4曲。
ワイティティ、どんだけガンズ好きやねん。

Guns'N Rosesの挿入曲
・Welcome To The Jungle
・Paradise City
・Sweet Child O’ Mine
・November Rain

しかもエンドクレジット2曲目では、ロニー・ジェームス・ディオが歌うヘビーメタルが聴こえてきて、嘘でしょ?
帰宅して調べたらやはりDioの「Rainbow In The Dark」という曲でした。
Dioがかかる大作エンタメ映画ってそんなにないですよね。ビビりました。


クリス・ヘムズワースの筋肉の仕上がり具合が過去最高?なくらい凄かったですし、
ナタリー・ポートマンも鍛えたんでしょうか?腕とかムキムキでしたよ。
それとも、通常時(癌ステージ4で病魔に冒されています)のやつれ具合とどちらがCGだったんでしょう。
それにしても、ナタリー・ポートマンがあそこまでヒーロー・アクションをするとは思ってもいませんでした。
格好良かったですね。
2作目までとイメージが全然違って、かなりお茶目にキャラ変した?という感じで、ソーのバカキャラにもかなり寄せられてました。
でも、いいんです。ナタリー・ポートマン好きなので。

あと、今作の敵役ゴアを演じていたのがクリスチャン・ベールだとは最後のバトルシーンが終わるまで全然気づきませんでした。
確かに、あの「目の演技」はクリスチャン・ベールでしたね。

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コロナ禍で公開時期がバラバラになってしまいまいましたが、
2019年の「アベンジャーズ/エンドゲーム」とその直後の世界を描いた続く
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」で、いったんフェーズ3が完結し、続くフェーズ4に通底するテーマは「愛〜LOVE」でした。

「ブラック・ウィドウ」は家族愛、
「シャン・チー/テン・リングスの伝説」は父子愛もしくは師弟愛、
「エターナルズ」はマーベル初の恋愛映画と呼んでもよいものでした。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はメイおばさん、そして知人・友人との愛、
「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」も見事に愛がテーマでしたね。
そして、さらに今作「ソー:ラブ&サンダー」はタイトルにラブが入っているところからも分かるように
「愛〜ラブ」ど真ん中の映画でした。

そういう意味では、ワイティティの起用はハマっていたんではないでしょうか。
ワイティティの前監督作「ジョジョ・ラビット(2019)」も、ヒトラーのいた時代のドイツを舞台にして、母の愛を描いていたせつなくキュートでカラフルな映画でした。
スカーレット・ヨハンソン衣装がとても素敵でした。

世界はワクチン派・反ワクチン派、または保守・リベラル、様々な価値観が交差して真っ二つに分断してしまっている現状で、
「愛〜ラブ」がますます重要になっています。
政治思想、宗教、境遇、国籍、色んなレイヤーでの対立や意見の違いはあるかもしれませんが、一歩いや二歩・三歩下がって周囲を、世界を「愛〜ラブ」を持って見直してみるとどうでしょう。
「愛〜ラブ」には違いはないんだと思います。
おそらくこの混乱を解決できるのは「愛〜ラブ」なのかもしれません。
そうした観点でこの映画を、そしてマーベル フェーズ4の作品を鑑賞するとさらに理解が深まるかもしれません。

馬鹿笑いしながら、最後にホロリときたこの「ソー:ラブ&サンダー」を観て、そんなことを考えていました。

それでは!

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