マッキー

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マガジン

  • 旧 表現研 部誌

    • 27本

    コミュ内、『文化表現研究部(表現研)』の活動に準じた評論を集めていた旧部誌。

最近の記事

【読書前感想文】森岡正博『無痛文明論』

散歩中、古書店の店頭で気になる本を見つけた。 帯にはこうあった。 森岡も生命学も知らなかったが、何となくそのスケール感に惹かれた。 タイトルのスケールばかり大きくて内容が薄っぺらい本は腐るほど、ある。 特に、社会の在り様や構造を語る書籍なんて99%がゴミだといっても過言ではない。 ただ、ゴミだからと言って無価値だと言っているわけではない。たくさんのゴミの中から、自分だけには光って見える一冊と出会えればそれはそれで充分だ。 私はこういった本を選ぶ際には意識的に、 ”内容が

    • 【備忘】Synology NASのファイルにリモートでローカルファイルのようにアクセスする手順(Stataを快適に使いたい)

      最近、カフェやサテライトオフィス等で自宅NASデータにアクセスする機会が増え、常々感じていた不便を七割五分解消できたので、備忘を書いときます。 前提似たような悩みがある方向けのサンプル1となればと遺しますが、あくまで本記事は、ネットワーク素人の人間の備忘録です。またStata使用者、もしくはNASを介してプログラミングを普段される方以外には関連度は低いと思われます。 使用機器:Synology DS216j 接続機器:デスクトップ、ノートPC、スマホ、タブレット 状況普段

      • ポール・ブルーム『ジャスト・ベイビー:赤ちゃんが教えてくれる善悪の起源』NTT出版(2015)

        ポール・ブルーム『ジャスト・ベイビー:赤ちゃんが教えてくれる善悪の起源』を読んだ。 ※私の所属するジェイラボの公式部活動『基礎教養部』の活動の一環で挙げています。公式部ログ、800字書評は後日リンク予定 書評には書いていないが、私はこうした『臨床実験の詰め合わせ解説集』型の本は苦手だったりする。単純にたくさんの実験の手法や解説を読んでいるうちに眠たくなってしまうというのもある。ただ、なんというかそれだけではなく、いくら読み進めても本質にはたどり着けないあのむず痒さが苦手な

        • 押川 剛 『子供の死を祈る親たち』新潮文庫(2017)

          押川 剛 『子供の死を祈る親たち』新潮文庫(2017)を読んだ。 ※私の所属するジェイラボの公式部活動『基礎教養部』の活動の一環で挙げています。公式部ログ、800字書評は下記リンク先↓ https://www.j-lectures.org/document/kodomo_oya/ 書評において 自身を取り巻く“家族”から一度、ラベルを外してみて、そこに在る実態を見つめ直すきっかけとして、本書を手に取ってみても良いのではないだろうか。 と書いた。書いてはみたが、いざ自

        【読書前感想文】森岡正博『無痛文明論』

        • 【備忘】Synology NASのファイルにリモートでローカルファイルのようにアクセスする手順(Stataを快適に使いたい)

        • ポール・ブルーム『ジャスト・ベイビー:赤ちゃんが教えてくれる善悪の起源』NTT出版(2015)

        • 押川 剛 『子供の死を祈る親たち』新潮文庫(2017)

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        記事

          西垣 通『集合知とは何か ネット時代の「知」のゆくえ』中公新書(2013)

          西垣 通『集合知とは何か ネット時代の「知」のゆくえ』中公新書(2013)を読んだ。 ※私の所属するジェイラボの公式部活動『基礎教養部』の活動の一環で挙げています。公式部ログ、800字書評は下記リンク↓ 新書にしては濃かったと思う。もちろん、内容としては氏の永年の成果のほんの一部にすぎないだろうが、情報学や学際的な“知”に対する視点の一端を垣間見れたようで楽しかった。 本書を私なりに要約すると、 集合知とはHACSにおけるコミュニケーション及びプロパゲーションの結果生

          西垣 通『集合知とは何か ネット時代の「知」のゆくえ』中公新書(2013)

          【表現研】映画評『すばらしき世界』

          今日封切ということでさっき近所の映画館で見てきたので、備忘の意味も込めて感想。 監督:西川美和 原案:「身分帳」佐々木隆三著(講談社文庫刊) 出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、橋爪功、キムラ緑子、他  令和2年の犯罪白書によると、刑務所を満期出所した人の約半数は5年以内に再入、つまり再び犯罪を犯し檻の中に戻ってしまうらしい。受刑者が再び社会に戻り、馴染んでいくことは、あたりまえだが非常に難しいのだろう。殺人を犯し、13年の刑期を満期で終えた三上(役所広司)が刑務所を出る

          【表現研】映画評『すばらしき世界』

          【表現研】人はなぜ人形を怖がるのか、というはなし

           先日、引っ越しの荷造りのため戸棚をひっくり返していると、昔母親からもらったクマのぬいぐるみが出てきた。50センチほどの割と大きいこげ茶のぬいぐるみでガラス製のまんまるの黒い目が縫い付けられている。もらったのは確か小学3年生くらいだったと思う。私は幼いころは内向的で人形遊びが好きだったのだが、その頃にはすでに放課後友達と草野球をすることを覚え始めていたので、正直、大きなクマのぬいぐるみをもらってもあまり嬉しくなかったような記憶がある。しかし、買ってくれた母親への申し訳なさから

          【表現研】人はなぜ人形を怖がるのか、というはなし

          【表現研】ホラー映画評 『ヘレディタリー/継承』

          ※本記事の内容には作品のネタバレが含まれる可能性があります。ご注意ください。 疲れている。久しぶりにストレスが閾値を超え、スポーツジムに行く気すら起きない。こんな時には大好きなホラー映画を見るに限る。ということでアマプラで下記をレンタル。 題名:ヘレディタリー/継承 監督:アリ・アスター 出演:トニ・コレット 他 年代:2018年日本公開 あらすじ(公式HPより転載) グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。娘のアニーは夫・スティーブン、高校生の息子・ピーター、そして人付き

          【表現研】ホラー映画評 『ヘレディタリー/継承』

          【表現研】ようこそホラーの世界へ #1 怪談の世界そしてその未来

           みなさんはホラー、お好きでしょうか。この記事を見つけてくれた方はわりかしお好きという方が多いかもしれませんね。 私はホラーが大好きです。恐怖のどん底で心が震えるあの瞬間を味わいたくて、日々色々なホラーコンテンツに手を出しています。本シリーズでは私の愛してやまないホラーコンテンツについて、拙筆ながら考察を加えることで、ホラーの魅力を再発掘していきたいと思います。また、これから先のホラーの未来へ目を向け、テクノロジーとホラーの融合の果てを夢想していきます。  様々なコンテンツの

          【表現研】ようこそホラーの世界へ #1 怪談の世界そしてその未来

          ワークショップ第11回[20200615-0621]『はたらくにんげん』【テーマ型】

          この記事はコミュニティ内部向けの記事になります。ご了承ください。 みなさん、また来ました。マッキーです。 今回は代打出場ということで、課題図書無しのテーマ型で進行させて頂きます。今回のテーマは『はたらくにんげん』です。 私たちはなぜ働くのでしょうか?働かないと負けなのでしょうか?むしろ働いたら負けなのでしょうか?働くという行為は人生のかなり大きな部分を占有していながら、こうした問いに対して考える機会が少ないような気がしまして、この機会にテーマ設定してみました。 古来、

          ワークショップ第11回[20200615-0621]『はたらくにんげん』【テーマ型】

          ワークショップ第07回[20200518-0524]『世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学』【読書会】

          この記事はコミュニティ内部向けの記事になります。ご了承ください。 どうもみなさん。今週のワークショップを担当するマッキーです。1週間よろしくお願いします。 始めるにあたって、今回のワークショップに対する私なりのスタンスや意図を明らかにしておいた方が円滑に進むと思いますので、まず先に述べさせていただきます。 私にとって本コミュニティのワークショップ自体、一種の“遊び”だと思っています。決して軽んじているわけではありません。糧を得るためでも、将来の実利を得るためでもなく、ただ

          ワークショップ第07回[20200518-0524]『世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学』【読書会】