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【読書前感想文】森岡正博『無痛文明論』

散歩中、古書店の店頭で気になる本を見つけた。

帯にはこうあった。

一度手に入れたものは決して離すまいとする「身体の欲望」が、回生する「生命のよろこび」を食い尽くす過程を、愛と性、教育、自然、誕生と死、資本主義などの領域にわたってダイナミックに論じ、現代思想の新たな領域を切り拓いた、森岡〈生命学〉の代表作

森岡も生命学も知らなかったが、何となくそのスケール感に惹かれた。
タイトルのスケールばかり大きくて内容が薄っぺらい本は腐るほど、ある。
特に、社会の在り様や構造を語る書籍なんて99%がゴミだといっても過言ではない。
ただ、ゴミだからと言って無価値だと言っているわけではない。たくさんのゴミの中から、自分だけには光って見える一冊と出会えればそれはそれで充分だ。

私はこういった本を選ぶ際には意識的に、
”内容が正しいか否か”
ではなく
”著者の熱量がどれだけ注がれているか”
に目を向けるようにしている。
内容が誤っていようと、共感できなかろうと、その熱量を受け止めることは私にとっては大切な経験となる。

今回、〈ハードカバー〉〈定価4,000円以上〉〈なにやら代表作らしい〉との断片情報のみを頼りに買ってみた。(半額以下で買えたし)
試しに20ページほど読んだが、思っていたよりもずっと平易な文章で読みやすい。テレワーク中のズル散歩中に買ったのだが、そうしたズル休憩中にするすると読めてしまうかもしれない。
あまり読みやすすぎても面白くないのだが。

日頃ビジネス書や新聞などばかり読んでいるビジネスパーソンは、いっそ目の前の対象から距離を取り、だれかよく知らない人が語る文明論に耳(目)を傾けてみるのも、また乙な晩夏の過ごし方かもしれないですよ。

もし読了出来たら感想を挙げます。

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