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魯山人の鮪

新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

謹んで新年の慶びを申し上げたい所ではありますが、首都圏に緊急事態宣言が発令され、1/16に予定していた荻窪BUNGAさんでのイベントが延期になり、

昨年4月から先の見えない延期を重ねていた元住吉ミュージックフェスティバルも、一旦実行委員会解散という判断に至りました。

しょっぱなから残念なお知らせで恐縮です。コロナ禍が落ち着きみんなが安心して開催できる日まで、とにかくみんな元気に過ごしましょう!

年末年始くらいからまた読書ブーム。やはりインプットのない生活が物足りない。コロナ禍以前は、誰かから直接話を聞いたり、対バンさんのライブで刺激を受けたり、ふらっと遠出したりと気軽にできて、あまり意識していなかったけれどそういった一つ一つがインプットにつながってたんだなぁって思います。

自分にできることが増えていくことや、興味のある業界の知識が増えてゆくこと、自分という存在をアップデートさせてゆくことにわたしはどうやら生き甲斐や喜びを感じる生き物みたいです。生きる意味とか生き甲斐とかそれぞれきっとあると思うんだけど、わたしはこの好奇心みたいなものが、わたしが人間である意味かななんて恐れ多くもスケールのでかいことをふと考えています。多少痛い目見ても、自分で触れたり見たりしたいと思う。

さすがにこのご時世そこまでフットワーク軽くいけないので、改めて本を読んでいます。昔読んだ本を改めて引っ張り出してみたり、

高校生の頃から明石散人さんのファンです。

最近は北大路魯山人と彼にまつわる本をいくつか購入してみました。

魯山人

漫画「美味しんぼ」の海原雄山のモデルになった方です。美食家と言われておりますが、ただ高価なものを並べ立てているのではなくて、季節感や土地柄が立体的に描かれています。現在では気候や食文化が変化してしまっているものもあれど、特に水産物の旬を理解する礎なんじゃないかと思っています。いやー、それにしてもこだわりが尖ってる!

年表を見るとけっこうハードな生い立ちなんだな・・・アーティストになるべくしてなったのではないかと勝手ながら思います。そして、非常に身勝手でばかばかしいことを述べますが、物心ついてから今日に至るまで凡人コンプレックスにまみれているわたしからすると、振り切れている人生にちょっとした憧れを抱いてしまうのです。だから内容だけでなく、たぶんそういうところも好きなんだろうな。まぁそんな自分を認めた上で、わたしはわたしでマイペースにやりますかね。

個人的には鮪についてのくだりで、本マグロをリスペクトする一方でビンナガをめっちゃディスっていたら、ビンナガが原料のツナ缶が欧米で大ヒットしたことについての考察がツボです。

"まぐろの中で一番不味いのは、鬢長という飛魚のような長い鰭を備えているもので、その形によって鬢長というらしい。(中略)ところが、この鬢長君にも世に出る時が来て、一昨年は盛んに米国へ輸出されて、あんまりバカにならぬことになった。というのは、これを油漬けにしてサンドイッチに使ったというのである。(中略)漁村の仲買人はいっせいに輸出準備をしたのであったが、時も時、鬢長君なにを感じるところあったか、自身米国近海に遊泳したので、昨年は米国において鬢長大漁とあって、日本の鬢長は再び断髪流行の日本に薄遇をこうむることになった。”魯山人の和食力「鮪を食う話」より

鬢長君をディスりつつもユーモアと愛のある文章。日本人の髪型とかけてまとめるところがもう秀逸です。あああああ(感動しすぎて言葉にならない←語彙力)。がんばれ鬢長君、わたしは鬢長君すきだよ。

とまぁ相変わらずわたしは水産物についてふわふわっと考えています。今年も音楽とお魚を軸に色々とやってこうと思うので、よろしくお願いしマス!

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