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教育を考える―子どもの興味と責任感

 2023/1/12(木):教育を考える⑬
 今日も見に来て下さってありがとうございます。
 昨日は不妊治療の採卵手術で、ヘロヘロにへばっておりましたが、痛み止めと抗生物質のお陰で何とか復活!
 張り切って今日も子どもについて考えていきたいと思います。

 今日の引用は文章だけをなぞれば少し先生向けかな?と思われるかもしれませんが、根本は親であっても教師であっても同じこと。
 子どもの生き生きとした成長と喜びの為に、是非考え、できることなら少しでも実践してみて下さったら嬉しいな…と思います。

 子どもの興味と関心を大切にする、これはもう知らない人のない、常識中の常識になっています。けれども、それはただ子どもの興味と関心に従っていくことではないと思います。興味や関心を育てていかなければならないと思います。興味や関心を持つべきものに興味や関心を持つようにしていかなければならないと思います。このことに、この方向に、興味を持つようにと願うところへ、静かに、ゆっくり向けていく工夫と努力をしなければならないのです。
(中略)
 教育には目標というものがございます。その目標に向かって、子どもを歩かせていくのですが、むりに引張るというのではなく、子どもが、まるで前から慕っているものに出会ったように、喜んで、それぞれの活動に入るのを見たいのです。

「教えながら教えられながら」:大村はま P139~

 このはま先生の言葉は、何も「学生の学び」に対してだけでなく、今の親御さんたちには、乳幼児の子育てから考えてもらいたいことなのではないかと思い、今回引用させて頂きました。
 というのも、私の周りのお母さんたちから当たり前のように「うちの子、本読まないんよ」「チャイルドシート、座らへん子なんよ」「本買うけど興味もたへん子やから」なんて聞くことがあります。正直「はぁ?!」です。

 これらの親の声は、興味をもつもたないの前に親である責任を放棄した無責任な言葉なのではないでしょうか。

 はま先生の教えられていた中学生ですら、興味の方向性については適切な指導がいるところ。 

 それなのに、学生どころか幼児、乳児にまで親が責任を持たずに傍観しているなんて…「子どもの主体性を育てる育児」なんて言葉にすれば「子どものことを考えてるっぽい」し、子どものことを大切にしているような錯覚をするのかもしれません。
 しかし、教えるべきことを教えないで子どもに責任を押し付けるのは、あまりにもナンセンスで無責任であると、私は考えています。
 
「子どもの安全を考えたら、子どもが泣こうが喚こうがさせないといけないこと(命にかかわること)」
「子どもの興味にかかわらず、社会的に守らなければならないこと(社会ルール)
「子どものこれからを考えたら身に着けていないとしんどいこと(自立)」
「子どもに深めて欲しい興味 (知的好奇心)」

 「子どもの興味」という前に、この伝えるべきことの分類を付けて精査したうえで巧妙な働きかけや環境、親の行動によって興味が芽生えるようにしていくことが大切なのではないかと思うのです。
 教えなければならないことを「子どもの個性・興味」とごっちゃにしてはいけないのではないでしょうか。
 命にかかわるようなことを「興味がないから」「そういう子だから」で逃げてしまっては、将来の子どもの安全、命の保証はできないものになってしまいます。思うようにいかない子育てを子どものせいにした結果、悲しい事態にならないように…子どもに向き合う覚悟は大切です。
 これは社会的なルールについても同じこと。今子どもが育つ日本という社会、学校という社会、家庭という社会の決まり事を知り、守ることはその子の生活を守ることになります。

 これら「教えるべきこと」が教えられたうえで「興味を深めるための方向づけ」について考えていきましょう。
 「本を読まない」と言っていたお母さんの家庭では、子どもが学校で借りてきた本を飛び石にして本に飛び乗って遊ぶ…ということをしていました。(その子の学校では毎週図書館で一冊以上借りる日が設けられていました。)
 お母さんとお話をすると、その子が毎週どんな本を借りてきているのかも知らず、カバンから出さないことの方が多い…とのこと。
 
 まず大前提としてお母さん自身がこの子に興味をもっていないのではないでしょうか? 
 子どもの興味という前に子どもに対して興味を持ち、見守る目を親自身がまずもつことで子どもの姿が変わって見えるのではないかな?と思います。
 
 私なら子どもが借りてきた本を本人よりも面白がって見るかな?
(あ!もちろん、本の上に立った時点でバチ切れします♡)
 そして、日常から問題解決に本を用いるかな?とも思います。大人が面白がっている姿は見えるようにします。

 また例えば、本への興味で考えるなら「鬼滅の刃」に夢中な子には、日本の伝統的な文様について描かれた子どもにとって「ちょっとだけ難しそうな」図鑑や本を子どもの目に届く範囲に置いておいたりするかな?
 「これ!炭次郎の服!!」なんて飛びついてきたら、こっそり二ヤッとすると思います。
  
 そんな巧妙な仕掛けを少し家庭の中に持ってくることができれば、大人も子どもに対して「この子面白い」「こんなことがもう分かるの?」なんて、より興味をもてるようになり、相乗効果が生まれると思います。それは子どもへの敬意にもつながり、より愛情も持てるようになります。これは私が保育士をしてきた経験でも感じてきたこと。実践済みです!
 是非、まずは子どもに興味を持って、子どもを見てみてくださいね。

今日はここまで!
調子に乗って長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございます。
気軽に「スキ!」喜びます♡

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