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はじめに:クラウド化する社会

 働き方改革の名のもとに多様な働き方が提唱され、ITエンジニアでは盛大な売り手市場が席巻し、プログラミング学校が乱立して混迷を極めた2019年。

 新型コロナウイルスがパンデミック宣言され、在宅勤務が奨励され、働き方改革がなし崩し的に進み、企業も個人も適応者と非適応者が分かれつつある2020年。

 昨今のエンジニア組織マネージメントの難しさに悩む経営層、マネジメント層は多いかと思います。HR(Human Resources)と呼ばれるように人材は資源です。従来の新卒一括採用、終身雇用のように働き方が一様で安定的に期待できていた時代とは異なり、多様な働き方が存在し転職や独立が一般化した現在では変数が多く運用も困難を極めます。

 組織を安定させるためにEM(Engineering Manager)というピープルマネージメントに比重を置いた役職が誕生したり、wevoxのようにエンゲージメントを定量的に収集するHRTechも登場しています。しかし多くの現場では突然組織化されるプロジェクトや不慮の退職を前に、全体の把握を諦めている現場も多いのではないでしょうか。

 多様な性格の資源を組み合わせてサービスを構成していく。その行為をHRよりも先駆けて取り組んできた分野があります。ITインフラです。VPoE業務に取り組むにつれ、ふとインフラエンジニアだったあの頃と似通った着想に至りました。

 これまでHRE(Human Resource Engineering)と称してブログやLTでお話してきました。ダイジェスト的な位置付けとしてご参照下さい。

 本マガジンではHREを用いて現在の労働環境や社会環境詳解しつつ、未来の会社の在り方を考えていきたいと思います。主にITエンジニアを想定したものではありますが、組織運営の難しさを理解する一助になれば幸いです。

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