久松剛/IT百物語の蒐集家

博士(慶應SFC、IT)/合同会社エンジニアリングマネージメント社長←ベンチャー3社エ…

久松剛/IT百物語の蒐集家

博士(慶應SFC、IT)/合同会社エンジニアリングマネージメント社長←ベンチャー3社エンジニア・中間管理職←IT研究職/スタートアップ、ベンチャー、日系大手まで複数でレンタルEM・開発組織コンサル、IT怪談士/サポーターズ エバンジェリスト/アカリク顧問/STARMINE顧問

マガジン

  • 日経COMEMO

    • 13,387本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • IT百物語

    トレンドの移り変わりが著しく早く、人の流動性の高いIT業界。個々の事象を点で見るのではなく、繋げて線や面で見ることによって見えてくるものがあります。 構造的なアプローチなくしては中長期的なプランも立てられない状況です。 人、AIといった労働資源を最大化する論理が求められる中、事象を言語化・蒐集・分析しながらお話していきます。

  • 高度人材を巡る学術⇔ビジネス間の深い川と橋渡し

  • 転職透明化マガジン

    • 10本

    「転職透明化マガジン」は、転職活動における企業と個人の情報差を埋めることで、求人企業はよりよい人材とマッチしやすくなり、求職者は自身にとってよりよい企業とマッチしやすくなることを目的としたマガジンです。 自分たちが過去の転職で苦労した経験から、応募側と選考側のすれ違いというのが多くありそうで、まだまだ良くする余地が大きくある領域なのでは、という感覚を持っています。 労働人口の減少、特にエンジニア採用に関しては採用競争の激化の中、個人にとっても企業の採用担当者にとっても転職・選考の質が上がることは個人や組織の幸福につながることだと信じています。 転職をスッケスケにしていきましょう。

最近の記事

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【情報解禁】7/21 初の著書「ITエンジニア採用とマネジメントのすべて」が発売されます

7/21に初の著書となる「ITエンジニア採用とマネジメントのすべて」が発売される運びとなりました。特に下記の方々を想像しながら書き進めました。 ITエンジニア採用を進めたい経営層の方 ITエンジニア採用・定着に悩まれている人事の方 HR界隈の方 採用に関わることになったITエンジニアの方 採用プロセスが気になるITエンジニアの方 採用だけでなく定着・活躍をテーマにしているため、ITエンジニア理解、評価から退職の話まで含まれています。 新規コンテンツの追加、プロに

    • フルリモートワークを条件にした転職も採用も難しい

      2024年も折り返しになりました。このnoteでもリモートワーク、特にフルリモートワークについて度々話題にしてきましたが、企業の採用状況の変化も相まって様相が変わってきています。 今回はX(旧Twitter)でも反響を頂いたフルリモートワークと採用についてお話します。 リモートワーク実施状況は横ばい採用のお話に行く前に、リモートワークの実施状況についてまとめておきます。 東京都労働局のテレワーク実施率(6月)を見ると横ばいです。週あたりのテレワーク実施回数を見てもここ数

      • ITエンジニアの目標設定は無駄なのか?

        先立って「目標管理は技術者にはクソ」というスライドが話題になりました。1枚のスライドが独り歩きした結果(リンク先P92)、「目標管理は不要である」という賛同が非常に多いものでした。あのスライドを見た私の見解は下記ですが、今回はエンジニアと目標・評価についてお話していきます。 目標なき組織運営は難しい目標とそれに対する評価を設定しない組織も存在します。 あるスタートアップでは「半年に一度職務経歴書を更新し、それを人材紹介会社3社に投げ、市場価値の相見積もりをして給与設定をす

        • スタートアップで垣間見えた「企業が求める職種」の変化と生存戦略 #IVS2024

          参加してきたIVS2024は7月4日から6日に渡って行われました。以前からスタートアップ界隈には関わっていたものの、今回が初参加です。 IVSに関する所感などは別にしますが、今回はYOUTRUSTブース展示について興味深いものがあったのでお話します。 ユートラチョイスに見る企業が求める職種ユートラチョイスと題され、来場者から「どういった人材を積極的に求めているか」という投票が行われていました。なお、下記の写真は2日目の午後に撮ったものですので、最終的な結果は異なる可能性が

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        記事

          ITエンジニアフリーランスがダウントレンドになりそうな気配

          フリーランスにまつわるトラブルについて漏れ聞こえるようになりました。フリーランスの入場を禁ずる企業も出てきており、フリーランス界隈では大きな潮目を迎えています。 いわゆる「悪貨が良貨を駆逐する」状態です。何が起きているのかの整理や、今後の対策などについてお話します。 相次ぐフリーランスにまつわるトラブルの背景フリーランス界隈で起きる問題が増加している背景としては、フリーランスそのものと、仲介するフリーランスエージェントらの変化によるものだと考えています。 フリーランスに

          ITエンジニアフリーランスがダウントレンドになりそうな気配

          情報商材・スクールビジネスの事件化/未経験・微経験フリーランスが直面する2029年問題

          5月に発生した品川一家4人死亡事件は、父親が情報商材やスクールに依存していたことが注目されています。 2023年4月から始めたというXアカウントの返信は動画編集の受注に向けて様々な情報商材に手を出す一方、本人からの発信は薄い感想付きリポストのみという厳しさがありました。 これに対し、情報商材屋からはご冥福をお祈りする旨を表明しながらも、確率論を持ち出しながら「こういう人も居るよね」という論調で収めようとしています。 私のnoteでも幾度か情報商材・スクールビジネス周りに

          情報商材・スクールビジネスの事件化/未経験・微経験フリーランスが直面する2029年問題

          転職市場を鑑みた「不幸にならない」採用プロセス管理とKPI設定

          ATS(採用管理システム)の一般化もあり、採用KPIを設定して採用進捗をモニタリングしたり、経営層とコミュニケーションを取られている方は多いかと思います。 一般的には下記のような採用プロセスが存在し、それぞれ通過者数と、前プロセスから残った割合を算出していきます。 エントリ数 書類通過合格者数 一次面接合格者数 二次面接合格者数 最終面接合格者数・内定者数 内定承諾者数 入社者数 これにより、どこがボトルネックになるのか議論されます。このアプローチは正攻法で

          転職市場を鑑みた「不幸にならない」採用プロセス管理とKPI設定

          働きたくない新卒と、インターンに臨む企業の変化

          サマーインターンの季節が近づいてきました。私もインターン界隈の片隅で動いていますが、今年は各社の抱くインターンへの期待が大きく変わってきているように感じます。今回はこうした各社の思惑について整理をしていきます。インターン実施に向けての意味付けに悩んでいる企業の方や、より納得のいく就活をしたい就活生の皆さんにも参考になればと思います。 従来のITエンジニアインターンについての企業の目的意識従来から企業がインターンを実施する理由はというと「自社の認知を拡大し、採用目標人数を達成

          働きたくない新卒と、インターンに臨む企業の変化

          SES界隈が混とんとしてきたので分類してみた

          就活生向けにIT業界の各種業態について説明などをさせて頂いていることもあり、就活生からの相談で「経験を積みたいのでSESが良いと思いますがいかがでしょうか」などとご相談を頂くことが定期的にあります。 一方でXでは定期的に盛り上がるSESに関する論争があり、System Engineering Serviceという元々の名称では一括りにできないほど多様化が進んでいます。今回はSESを巡る論争を整理していきたいと思います。 有料設定していますが、最後まで無料でお読みいただけま

          SES界隈が混とんとしてきたので分類してみた

          デジタル人材不足?「ASEANでデジタル人材10万人育成」は誰が笑うのか、その将来を予測する

          先日の日経新聞一面でこのような記事がありました。 自身がオフショアマネージメントに関わってきたことや、現在でも海外人材受け入れを課題とした業務に関わることもあるため、この方針に対する将来予測をまとめておきたいと思います。 観点は次の4つです。 本当に不足している人員はどの程度か? 海外人材で「求めているデジタル人材」は埋まるのか? どこでやるのか? この動きを取ることによって誰が(一時的に)成功するのか・儲かるのか? それぞれについてお話ししていきます。 本当

          デジタル人材不足?「ASEANでデジタル人材10万人育成」は誰が笑うのか、その将来を予測する

          「面接官ガチャ」と候補者に言わせない面接官研修のポイント

          時折話題になる「高圧的な面接」「圧迫面接」。私自身も転職時にオンライン・オフライン共に遭遇したことがあります。カジュアル面談では朗らかな人事担当者だったのに、一次面接では不機嫌な4人組に囲まれたときは美人局に遭ったような気持ちでした。 下記の記事では「面接官ガチャ」という言葉もありました。「この面接官じゃなければ受かったかもしれないのに」とのことで、面接官を選ぶ仕組みとのことです。入社しても配属ガチャとか案件ガチャとか言うのだろうなと思うと、ハラスメントをするタイプの面接は

          「面接官ガチャ」と候補者に言わせない面接官研修のポイント

          就活生が初任給を上げるポイントと、採用企業に考えて欲しい「備え」

          前回のnoteでも話題にしましたが、初任給に関する見直しが進んでいます。2019年前後のように一部の高度人材に対して特別な給与を支給するのではなく、良い人材を確保するために全体的にBiz/Dev問わずに見直す流れが産まれています。 産労総合研究所によると下記のような初任給事情となっています。 就職氷河期世代からすると十分高いわけですが、前回も触れたような一部IT企業では年収にして400万円以上を狙える状況になっています。年収700万円以上となると在学中から相応の努力と素養

          就活生が初任給を上げるポイントと、採用企業に考えて欲しい「備え」

          ジョブホップする第二新卒と、その行く末

          スカウト媒体、人材紹介からの提案、そしてキャリア相談でここのところ多く見られるのが「社会人経験年数より在籍社数の方が多い」という第二新卒の方々です。 心ない情報商材、人材業界に翻弄されているケースが多く、由々しき問題だと感じています。今回は「ジョブホップする第二新卒」と題してこの問題を整理していきます。五月病で退職を考えている新卒の皆さんにも参考になれば幸いです。 世間的な第二新卒の定義は景気に応じて変化する厚生労働省としては2010年11月より「3年以内既卒者は新卒枠で

          ジョブホップする第二新卒と、その行く末

          候補者に嫌われる「カジュアルじゃないカジュアル面談」は何故起きるのか

          時折Xで話題になる転職話として、「カジュアルじゃないカジュアル面談」があります。 カジュアル面談だと思って面談に行くと志望理由を聞かれた 書類提出を求められた スカウトをされたので応諾したら『厳正なる審査の結果、お見送りとさせていただきます』と会ってもないのに返ってきた 弊社でレンタルEMとしてもよくテコ入れする項目です。今回は「カジュアルじゃないカジュアル面談」について整理をし、あるべき着地点をお話します。 有料設定していますが、最後まで無料でお読みいただけます。

          候補者に嫌われる「カジュアルじゃないカジュアル面談」は何故起きるのか

          リモートワークを巡る議論の着地点

          定期的にXで盛り上がる話題であるリモートワーク。周囲の状況を確認してもリモートワークと出社のハイブリッドを採用する企業も増えてきました。 東京都の資料によると2024年3月現在、43.4%がリモートワークを取り入れているというデータがあります。この数字2023年5月から横這いであり、当面は大きく増減はしないように思われます。 一方、そのリモートワーク実施頻度を見ると週3-5日と回答した企業は45.6%となっています。うち所謂フルリモートワークと呼ばれる週5日は18.1%と

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          【未経験からプログラマ】上昇するキャリアチェンジ難易度とその背景

          先立ってXにて「無報酬でも経験を積みたい人達」を募集するSES社長が話題でした。下請法的な観点でも問題ですし、契約書の有無も気になります。当人が途中で連絡が取れなくなった場合には責任はどこにあるのかも気になります。無報酬のものが実績になるのか?という疑問も話題になっていました。 この投稿に対し、4名程度のアカウントから応募があったことが確認されました。 未経験とだけ書いてあるアカウント プログラミングを始めて3年経過しているものの、まだ未経験を謳っているアカウント 現

          【未経験からプログラマ】上昇するキャリアチェンジ難易度とその背景