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独立のための⑥:事業計画書をつくる~販売量と生産量~

今回からはExcel等の表計算ソフトを使用して数字の計算をしていきます。
私の場合はWindowsを使っているのでExcelを使用します。
ここからは表計算ソフトが使用できるという前提で話を進めていきます。

今回の内容は前回の記事で計算した数字を使用して進めていきます

①5年後の売上と所得を決める
②ネギの相場、単収、収穫時期を調べる
③ネギをどれくらい売れば①の売上を達成できるのか計算する
④どのくらいの面積をやればよいのか計算する

⑤作付け計画を作成する
⑥施肥設計をする
⑦どれくらいの経費が掛かるのかを計算する
⑧5年目の事業計画を月単位で試算する
⑨所得が①で設定したものになるように調整する
⑩最初に必要な農機類を整理する
⑪1年目から4年目のストーリーを作る
⑫年目から4年目の経費を計算する
⑬1年目から5年目までのキャッシュフローを試算する

③ネギをどれくらい売れば①の売上を達成できるのか計算する

ここでは1年でネギを何kg出荷すれば良いのか計算していきましょう。
ここで使う数字は以下の2つです

・売上(円)
・単価(円/kg)

前回の記事で私の5年目の目標は

売上 1000万円

でした。
これに対して何kgの野菜を出荷すれば良いのかを出す計算式は以下になります。

【売上(円)÷単価(円/kg)】

になります。
計算には前回参考にした数字を使用します(群馬県の農業指標、ネギ/秋冬どり)

10,000,000÷266≒37,600kg

です。売上を達成するためには約37.5t(1t=1000kg)の出荷が必要になるということです。
では次にこの数量を出荷するためにはどれくらいの面積を栽培すれば良いのか計算していきましょう。

④どのくらいの面積をやればよいのか計算する

ここでは最初に年間の出荷量から延べでどれくらいの面積を計算していきます。
今回使う数字は以下の3つです

・10aあたりの収量(kg/10a)
・出荷予定量(kg)

では計算をしていきます。
まずは10aあたりの収量を1aあたりの収量に変換しましょう。

【10aあたりの収量(kg)÷10】

4000÷10=400(kg/a)

つまりこれは1aあたりに400kg収穫できるということです。
この1aあたりの収量を単収(kg/a)と呼びましょう。
そしてこの数字を使って何a栽培すれば良いのかを計算します。

【出荷予定量(kg)÷単収(kg/a)】

37,600÷400=94(a)

になります。つまり、1年間の延べ栽培面積は94aということになります。
ですがここで思い出して欲しいのが、この単収はレベルの高い農家からデータ収集した数字ということです。
初めましての新規参入者が簡単に出せる数字ではありません。
ですので単収を少し低く設定しましょう。
私の場合は楽観的に見積もって6割の240kg/aで計算します。

37,600÷240≒157(a)

となります。ですので私の場合、年間で157a栽培すれば目標達成となります。

今回はここまでとします。
基本的には難しい計算はありません。
ですが、使う数字を自分の実力に合わせて計算に組み込む必要があります。
そのためにも根拠となる数字がどのようにして算出されているのかは可能な限り把握して、把握できない数字に関しては使わないという選択肢が取れるようにしておくと良いかと思います。

それでは皆さまさようなら。

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