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#エッセイ
映画は体験だ 〜川越スカラ座がよすぎて飛んだ〜
『街の上で』の前売券が手元に1枚残っていた。
さて、どこで観ようか。この映画は4月にミニシアターで公開が始まってシネコンに拡大し、また各地のミニシアターで順次公開が始まっている。
とはいえ公開からすでに2ヶ月。公開が終わっていたりまだかかっていても時間が合わなかったりする。それにこんなときだからあまり遠出はできない。
関東の劇場情報をスクロールしながら悩む。それからふと、リストの真ん中あたり
映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観たら1駅分歩くはめになった
久しぶりに映画館に行き「窮鼠はチーズの夢を見る」を観た。
観終わって映画館を出た後、私は何だか猛烈にイライラしていた。何に対してなのかは全く分からない。でもすごく腹が立っていた。
誤解を招くといけないから書いておくと、映画はよかった。
空っぽでスカスカな乾いた砂地みたいな大伴恭一(大倉忠義)としっとりと潤んだ目で流れ込んでくる今ヶ瀬渉(成田凌)の常に不安定なシーソーみたいな関係(あの2人はき