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「発表者に依頼をかけづらい・・・」と思った理由|全員強制参加の会議を「フェス」にするプロジェクト

第一回ZIZOフェスミーティングで、大まかなフェスのタイムラインが決まりました。ここではフェスらしく、発表内容やワークショップのことは「アクト」と呼ぶことにします。(今勝手に決めました笑)

アクトが決まったことで、私の中で新たに一つ悩み?が生まれました。

今回、フェスで誰がどんなアクトをするかは、実行委員が持ち寄ったアイディアをもとに決めたのですが、アクトの採用基準は「なんとなくその話聞きたい」「おもしろそう」といったふわっとしたものでした。

そのため、決まったアクトの担当者に「こういった内容をフェスで発表してほしい」とオーダーする段になって、なんだか私の中でブレーキがかかるような感覚が生まれました。

そのブレーキの内容を掘り下げてみると、「なぜこのアクトをフェスでやってほしいのか」「なぜこのアクトは今回は見送りなのか」を充分に説明する言葉を、持ち合わせていないというものでした。

このもやもやを言語化できたのは、こちらの本を読んでいるとき。

第四章の「Decision(意思決定)の法則」で、チームでの意思決定の方法は「独裁」「多数決」「合議」の3つがあるとし、それぞれのメリットデメリットが説明されていました。
私たちがフェスミーティングで採用した意思決定の方法は「合議」。チーム全員で話し合って結論を導き出すやり方です。

こちらの本では合議のスピーディな進め方として、下記のSTEPを紹介しています。

STEP1:選択基準を洗い出す
STEP2:選択基準の優先順位を決める
STEP3:選択肢を出す

私たちは、いきなりSTEP3を行っていました。
ミーティング自体はとてもスムーズで、どのアクトがいいかで意見が割れることはなかったので、

・選択基準や優先順位が無意識のうちに共有されていた
・合議を装った独裁だった

のどちらかの状態だったのかな?と。ミーティングに参加していた私の肌感覚では、前者がメインだと思います。

ということは、選択基準や優先順位はすでにあるということだから、「フェスのアクト=選択肢」から、選択基準と優先順位を逆算してみました。

▲合議のSTEPも入れてみました。

選ばれたアクトの共通点を私なりに抽象化してみて出てきた「選択基準」は、以下の3つ。上から順に優先順位が高いです。

Communication
・他の社員のスキルや志向性について、理解が深まる
・失敗体験や反省の共有ができる
・質問や意見、アドバイスなどその場でいいレスポンスが生まれそう

Specific
・具体的な経験や成果物をもとに話すことができる
・分かりやすい結果が出ている
・実績や知識として社外に紹介、共有できる

Surprise
・今までにない領域での取り組み
・社員の多くが過程を想像できないこと

選択基準に入れるか迷ったのが、「会社として注力したいこととマッチしている」というものです。

たとえば、会社としてグローバルな案件を今後増やそうとしている場合、そういったテーマのアクトは優先するべきなのかな?と迷いました。
ただ、フェスの目的はあくまでいいコミュニケーションですし、社内政治的なものが働いて「参加者はみな平等」というフェスらしさと乖離していくのはイヤだったので、外しました。やるとしたら、フェスの中の一アクトとして扱う方がしっくり来ます。

アクトの選択基準がフェスの目的や企業文化とマッチしているかを注意深く確認することは、フェスを形骸化させないために大切だなーと思いました。

選択基準と優先順位を設けることで、今後フェス実行委員のメンバーが入れ替わっても再現性を持って運用できそうだし、「これに決まりました!」より「こんなことを大事にした結果、これに決まりました!」の方が、合議に参加してないメンバーも納得感を持てそうだし、新しいアクトのアイディア募集もしやすくなりそう。


すっきりしたところで、アクトの依頼をどんどんかけていこうと思います!

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