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夜桜と缶ビール

エッセイというか日記です。
夜桜を見に行きました。夏祭りと同じ感覚で、年一度の季節イベント。桜はいろいろなところに咲いていて、夜桜だってタイミングを合わせれば数回は見られるはずなのに、特別感のためなのかしら、一度きりを楽しもうという気分で出かける。
去年は東京の上野公園の夜桜を見て、スケールの大きさにびっくりしたのだった。夕食の予定があったので屋台には行かずだったが、ひろい空間に桜が余裕たっぷりに咲いているのはなかなか素敵でした。

今回行った公園でも、露店が出ているのがいちばんアツいんですが(花より団子)、長い長い道のなかで同じ食べ物が複数回出てくるのはあるあるですよね。それぞれ1店舗ずつに凝縮したら三分の一くらいに収まりそうだけど、歩いていくうちにどんどん食欲をそそられるので不思議。同じお店でも、後半の道にあるところのほうが売上高そうだな、といらん邪推をしました。ごめんなさい。

それでも種類はいろいろあって、焼きそば、クレープ、りんごあめ、肉巻きおにぎり、ホルモン焼うどん、などなどいっぱい。夏祭りと違うのは、蒸し暑さとか、汗ばみとかから無縁の気持ち良さですいすいと行けるところ! なんなら帰るころにはちょっと寒いくらいだった。

レジャーシートの敷きどころにちょっと迷いながらふらふらしていると、まさに桜の下、振り向いても桜があるみたいなミラクルスペースを発見。周辺には人がたくさんいるのに、なぜこんな素晴らしいところがあいてるんだ~と思いながらいざ敷くと、45度くらいの傾斜だった。ずり落ちそうになりながらも、もう腹ペコで早く食べたかったのと、やっぱり眺めが良すぎるので座る。ここから滑ってしまうと酔っ払いの末路・地域代表になってしまう。ふたりで踏ん張りつつも、斜めなので何一つモノを置けず、すごく大変だった。

変な筋肉を使いながら、家からもってきた缶ビールに、鶏皮餃子とたこ焼きで乾杯。この鶏皮餃子がたまらんおいしさ……。業務スーパーで売ってるって聞いたことはあったのですが、わざわざ自宅で揚げるのはなぁと思っていたので、出会えてうれしい。
たこ焼きも、一度神社のお祭りのものを買って家で食べたことがあったのだけど、そのときとはくらべものにならないおいしさ。外で、夜桜の下で、ゆっくりいただくというシチュエーションがスパイスになるんだなあ。

昼の桜と夜の桜はやっぱり雰囲気が違って、藍色の空を背景に浮き上がるような花びらがとてもきれいだった。桜のことを描写するとどうしてもベタな感じになってしまうのは仕方ないでしょうか。
写真を頑張ろうと思いつつ、こういう野外の場合はだいたいブレていたり、暗さゆえにたまにゴースト画像を錬成してしまったりする。肉眼に映した世界がいちばんうつくしいのだ、と頷いて二軒目の鳥貴族へ向かったのでした。

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