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ビジネス寓話辞典

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ビジネスで使えるたとえ話・メタファーをひたすらストックする辞典のようなマガジン。寓話は、新しい価値を、新しい人間関係の中で創造する上で、強力な武器になります。
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記事一覧

落語におけるオチの4分類

桂枝雀氏のお言葉をお借りすると。 1:ドンデン 文字通りどんでん返し。話がうまくまとまって終わるかな、と思ったら関係ないところから出てきたものによって予想外の展開で終わる。 感情形容詞は「意外」 2:謎解き 「謎かけ」と同じで「なるほど」と納得して終わるもの。  感情形容詞は「気づき」 3:変 予想外のものが続いていって、最後まで予想外のもので終わるもの。  感情形容詞は「唐突」 4:合わせ 話の展開から考えられる予想の通りで終わるもの。  感情形容詞は「的中」 い

「プラシング」

何事にも、つねに常識や期待値や予想にプラスをしてお戻しをすること。個人的に最も尊敬できる大人の一人であるウォルト・ディズニーが大事にし続けた考え方。ウォルトはディズニーランド開園当初、それ自体から観覧費を徴収できないパレードにお金をかけることの理由を会計士に説明するときに、 「誰も期待していないからこそ、パレードをするのさ。ディズニーランドの目標は、常にゲストの期待以上のものを与えることだ。驚かせ続ける限り、ゲストはまたやってくる。いったんこなくなってしまったら、それを取り

好きな◯◯、がすぐ言えるか。

大切なのは、 自分のしたいことを、 自分で知っているということだよ。                   スナフキンこれって相当、真理であり、簡単だけど難しいことを言っているなあと、「ランチどこいく?」と聞かれただけですらなんでもいいよーと言ってしまいがちな僕は思う。ただ、あらゆることに対して「したいこと」を持てというのは違うなと思っていて、人間、本当に「どうでもいい・どうなってもいい」という執着のなさはある程度尊いというか、そこでバランスしないと暑苦しくてそういう人は僕自身

数と経験の力

街が語りかけてくるのを待つんだ。 「次は膝丈だ」と決めていくんじゃない。 近道なんかないんだ。                  ビル・カニンガム この人は最強のフィールドワーカーの一人だと思う。どうしたって、何を効率化しようとしたって、「落とし所発想」の人には見えない何かが、この人の目には見えるんだろうなあ。 出典: ビル・カニンガム&ニューヨーク

ごめんねビクトール

3年前にボリビアに行ったとき、ウユニで一緒に回ってくれたビクトールからメールが来て、久しぶり!ってすごく楽しくうれしかったんだけど、ちょっと傷痒い話も思い出して。 彼はとてもよく話すたれ目のナイスガイで、むちゃくちゃスペイン語なまりの英語だからそれはそれで大変だったんだけど、とにかくよくしてくれた。最終日の夜なんか、ワインをボトルで一本おごこってくれたりして。で、酔ってた勢いで「今度日本にもし来てくれたらいろいろ案内したり、Japanese Sakeをごちそうするよ!」とか

大事なのは、目から入ってきたあと。

熱した油をなんどもかけて表面をカリカリにする北京ダックの製法を見て、ホットランドの佐瀬社長は、「銀だこ」を思いついたという有名なお話。 同じ物を死ぬほど大勢の人たちがその目で観ていたのに、同じことを思いついた人は彼以前にはいなかった。あるいは、それを事業にすることまでにいたらなかった。 「気づく人」と「やっちゃう人」で、世の中の新しさはできていて、どっちかというと自分は、気づく人でありたいという思いが強いなあという、そんなシンガポールの北京ダックでした。めちゃ美味かったっ

ガソリンとエンジン

各々が他人はガソリン、 自分がエンジンと思っているチームが 良いと考えます。 昨年の講義のときに、イノベーションのためにチームプレイは本当に必要なのでしょうか?という質問に対して、濱口秀司さんのお答え。シンプルで力強い、この整理自体にやられたと思ってしまった。くそう。がんばろう。自分主語感とか、能動性ってこういうことなんでしょうね。 濱口さんは、このTedの動画も好きです。 この人の考え方を一回愚直にトレースしてみることも今年の目標の一つ。 くそう。がんばります、って

どうやって、予想外を組み込むか。

【パフューム ある人殺しの物語】では、究極の香水の調合のために、人を殺して材料にしてましたが。(どーでもいいけど、この主演のベン・ウィショーって、ダニエル007のQだったんですね。記事書いてて初めてつながったわ。) 実際、世界の香水界では昨今、いい香りの元となりうる物質への探求は、ある程度出尽くしたのではないかと言われているそうで。そこで今、調香師たちが追求していることは、『いかにいい香りの元同士を混ぜ合わせるか』ではなく、『いかにいい香りの中に、絶妙に悪臭のもとを混ぜ合わ

比べたり比べなかったり

川上未映子のエッセイで好きな一節があって。小さい頃、遠足で歩き疲れた彼女がぐずったら先生が、「疲れとるんはお前だけとちゃう。はよ歩きい」と言ってきたのに対して、『私が歩きたくないのと、ほかの人もつかれてんのと何の関係があんねん!!』と嚙みついたっていう話。僕これね、すげー大事な感性だと思うんです。みんなもつらいから、あなたがつらいのもふつうのことよって、ものすごく怖い論理で、それに小1くらいの感性で噛みついてるこの感性、スキなんですよねえ。あ、拡大して解釈評価してますけど、こ

何者になっていくと楽しいか

「自分は何者なのか。何者かになれているのだろうか」 テッパンの、自我こじらせネタですね。そんなことつべこべ言わずに、とっとと目の前のこと一生懸命やんなさいよその先で気づいたら結果論的に何者かになってるよって、威勢のいい生き方をしてる人にド突き倒されそうな心の声ですが。まあでも、年に一回くらい、自分が持てている能力の現在地を確認するのは悪いことぢゃないと思ってて、昨年末もやったわけです。山に籠って。で、いつものお決まりのオチですが、やばいなんもできないってw ほんとへこむわけで

なぜロクシタンの広告には、モデルが出てこないのか

そういえば広告会社の人間だったので、たまには広告っぽい観点の話を書いてみます。(現業ではまじで広告作ってないんですがw) 表題の件、ロクシタンの中では明確にルール化されていて、絶対に女優とかモデルとかが広告に出てこない。化粧品業界の常とう手段と照らしてもこれは超異例の戦法。なぜか?それは安易にモデルだすと、人によっては「あーこれは私向けのブランドじゃないわ」と感じて、お客様の幅を狭めちゃうから。ロクシタンが届けたいメッセージは「〇〇代女性向けのブランドです」という機能ではな

自分の中に絶対評価のものさしを。

自分でもよくやることなのですが、 「ひとつのものを肯定したり賞賛したりするために、 他のものを並列的に例にひいて、そちらを否定する」ということが ぼくが言っている「消費のクリエイティブ」を、 育ちにくくしているのではないか。 いいと思ったものを、 他と比べないで誉めるというのをやってみるというのは、 どうでしょう。                糸井重里「インターネット的」より これほんと自戒だなと思った、最近の読書からの一節。ランキングとか点数づけとか、結局すべての相

「考える」のが嫌い

中学生の時、数学の夏休みの宿題で「数学にまつわる本を一冊読んでこい」というものが出た。数学っていったら文字の世界ではなく数字の世界だと思っていた当時の自分を振り返ると、そこであえて文字の世界からの視座を与えようっていう宿題のセンスもイケてると思うけど、そのときたまたま選んだ、数学者/大道芸人のピーター・フランクルの本(もはやタイトルも思い出せない…)の中に、いまだにたまに思い出すことが書いてあって。 確か中学生からのQ&Aみたいな部分で。 Q:数学者の皆さんは、やっぱ

話が合う人、ってどういうことか。

箭内道彦さんがいつぞやのセミナーで言っていたことで、ものすごく納得した言葉があって。厳密ではないけど、大体こんなことで。 一流のとんかつ屋と話が合うのって、三流のとんかつ屋じゃない。 一流のフレンチシェフだと思うんだよね。 どこからモノを見ているかよりも、どこを見ているかのほうが大事。 やっていることが一緒であることより、志のレベルが大事。 ほんとそうだなと思って。 だから、「〇〇業界懇親会」とか「〇〇大出身の人はこうだ」とか、僕はどうとも思わない切り口で、まあなん