見出し画像

Tokyo Substances に込めた想い

はじめに

NFT写真家の mag(@mag_cinephoto)です。簡単なプロフィールは以下です。

日常に潜む美を探し求めるNFT写真家。2021年12月より活動開始。ストリートスナップの手法をベースに現実と虚構が曖昧に入り交じる、想像力の湧く余白のある瞬間をテーマに写真を撮っている。またコラボレーションや二次創作、写真をベースにした抽象表現の取り組みなど、写真の型にはまらない表現に挑戦中。

この度京都での個展にて展示しているOrdinalsの写真作品、「Tokyo Substances」についてお知らせさせてください。


コレクション概要

Tokyo Substances
日常には、想像力を活性化させ、増幅させる瞬間がたくさんある。約3年間にわたる東京のストリートスナップから10点を厳選。その瞬間はBitcoinのオンチェーン上で永続化され、新たな創造の原動力となり、物質となる。すべての作品は、Uncommon satsに刻まれ、Parent-childの関係にある。

Tokyo Substances

それぞれの作品には、自分が出会った瞬間に対して、何を想像したのか、イメージしたことをタイトルにしています。抽象的な表現の作品になりますので、見る方によって違う見方があるかもしれませんが、様々な解釈があって良いと思っています。一つの見方として楽しんでいただけると嬉しいです。

Oscillation

Oscillation
Ginza, The walls of the building were paved with fine metal lines, and the lines were wavy. This reminded me of the electrical vibrations that can be seen on an oscilloscope, and gave me the illusion that the walls, which were not supposed to be moving, were continuously shaking.

共振
銀座、ビルの壁には細かい金属の線が敷き詰められ、その線は波打っていた。それがオシロスコープで見る電気の振動を連想させ、動いていないはずの壁が絶えず揺れているような錯覚を覚えた。

Textile

Textile
Harajuku, a staircase colored in red and black was reflected in a space covered with many mirrors. The intricate pattern reminded me of the texture of a fabric weave.

織物
原宿、赤と黒で彩られた階段が、たくさんの鏡で覆われた空間に映し出されていた。その複雑な模様は、織物の質感を思わせた。

Laser

Laser
Daikanyama, a mesh of lights was reflected in the aerial passage. The sharp impressions appeared to be lasers shining in multiple directions.

レーザー
代官山、空中通路に光の網目が映し出された。その鋭い印象は、多方向に輝くレーザーのようにも見えた。

Lava

Lava
Harajuku, there was a wall painted in a complex blue color in a store along the main street. The various colors that seemed to flow down looked like blue flowing lava.

溶岩
原宿の大通り沿いの店に、複雑な青色に塗られた壁があった。流れ落ちるような様々な色は、まるで青い溶岩のようだった。

Fantasia

Fantasia
In Shibuya, an old Japanese house, a wooden lattice was seen through distorted glass. Looking at it, the view I was seeing now seemed like an fantasia.

幻想
渋谷の古い日本家屋で、歪んだガラス越しに木製の格子が見えた。それを見ていると、今見ている景色が幻想のように思えた。

Bolt

Bolt
Harajuku, while walking at night, I saw orange light leaking from the design of a break in the building. The shape of the light gave me the impression of a powerful bolt of lightning striking at night.

稲妻
夜の原宿を歩いていると、ビルの切れ目からオレンジ色の光が漏れていた。その光の形は、夜中に強烈な稲妻が落ちたような印象を受けた。

Gouache

Gouache
Akihabara, colorful buildings were reflected on the surface of the river. Their color patterns and textures reminded me of gouache watercolor paintings.

ガッシュ水彩
秋葉原、色とりどりのビルが川面に映っていた。その色模様と質感は、ガッシュの水彩画を思わせた。

Incandescence

Incandescence
Harajuku, at night, neon lights were reflected on a metal wall. The pattern of light distorted by the unevenness of the wall surface gave the impression of a powerful incandescence in itself.

白熱
夜の原宿、金属の壁にネオンが反射していた。壁面の凹凸によって歪められた光のパターンは、それ自体が白熱しているような力強い印象を与えた。

Nixie

Nixie
Shinjuku, the orange neon light was reflected on the shutters. It gave the impression of a Nixie tube glowing warmly.

ニキシー管
新宿では、オレンジ色のネオンがシャッターに反射していた。まるでニキシー管が暖かく光っているような印象を受けた。

Abyss

Abyss
In Ebisu, a red brake light of a car was reflected on the ceiling of a multi-story road. The deep color and light seemed to invite me into an abyss.

深淵
恵比寿では、立体道路の天井に車の赤いブレーキランプが映っていた。その深い色と光は、私を深淵へと誘うかのようだった。

Uncommon Sats / Parent-Child Inscription について

このコレクションのすべての作品はUncommon Satsにinscribeされています。またParent-Child Inscriptionで各作品の関係性を担保されています。

自分の知る限り、Pure photographyにおいて最初の Uncommon Sats / Parent-Child Inscription のコレクションになると考えています。

Ordinals上で写真をベースにしたgenerative artなど様々な創作をしてきましたが、自分としてはその創作活動を通じて、純粋な写真そのものに価値があると再認識するようになりました。その想いもあり、できるだけ価値の高いSatsに作品を残したいと考えました。

新たな創作のベースとなることについて

このコレクションの作品はそれ自体が1/1の作品であるだけではなく、Recursive Inscriptionによってgenerative / glitch art の創作のベースとして機能していきます。

Tokyo Substances の作品がシードとして使われた例としてあげたいのが、Runestone をトリビュートした "RuneScan" という作品です。

RuneScan

こちらは光栄なことに、Runestoneの立ち上げに携わった Leonidas さんにも紹介いただきました。

Runestoneの第一人者Leonidasさんに紹介してもらいました

この作品は "Runestoneは何から構成されているのか?"という着想から制作しました。Tokyo Substances の各作品をRunestoneを構成する「物質」ととらえて、様々な重ね合わせやグリッチで表現を試みました。10作品のうち、ランダムに4枚の作品が活用されています。

今後もTokyo Substancesを様々な創作のベースにし、generative / glitch artを制作していきたいと考えています。

個展開催中のリリースについて

今回は新たな試みとして、個展の開催中にコレクションをリリースするということに取り組みました。理由としては、作品のオンチェーンデータがgenerative/glitch artだけでなく、現実世界のプリントのベースにもなることを改めて示したかったからです。

皆様のサポートのおかげもあり、自分にとって初めての個展"Multifaceted"を京都で開くことができました。KG+という、100以上の写真家が京都各地で展示する大きなイベントの一角です。

Multifaceted @MANDARACHA

会場は曼荼羅茶という、日本各地から仕入れた素晴らしいお茶の数々を楽しめる場です。きっかけはDenDekaDenというweb3のアニメIPプロジェクトの方と会話した際に、会場のオーナーを紹介してくれたことでした。web3の活動のつながりをきっかけに、作品を展示する機会をいただけたことを光栄に思います。

そして今回のTokyo Substancesの作品を額装して展示させていただいています。

和紙プリントについて

今回日本茶を展開する和の空間に展示をさせていただくということで、作品のプリントには和紙を利用しました。伝統的な手法で作られる阿波和紙の"楮 厚口 白"という紙になります。以下のような特徴があります。

  • 楮は代表的な和紙の原料で、線維が太く長くて強いため、紙の強度は高く保存性に優れている

  • 紙の荒々しさと深い発色により、独特の質感が生まれる

東京の都市の瞬間と、和の空間の調和が取れるよう、プリントの媒体に和紙を選択しましたが、良い発色や質感になったと思っています。

和紙は独特の発色と表面の質感を持つ

後述しますが、このプリントは落札者に送付させていただきます。

リリースについて

今回は全10作品、Gammaでのダッチオークションを予定しています。

オークション詳細

補足事項

  • 最終価格の 0.005 btc から初期入札をいただくことが可能です。ダッチオークションにより入札価格が最高額になった時点で自動的に落札されます。

  • 落札者には展示終了後日、展示しているプリントを送付させていただきます。

おわりに

web3での活動ももうすぐ3年がたとうとしています。個展開催まで至ることができたのは、ひとえにみなさまのサポートのおかげです、ありがとうございます!これからも精進していきますので、どうぞよろしくお願いします。

最後まで読んでくださりありがとうございました!このnoteが良いなと思った方は、良かったらRTやいいねで拡散していただけると嬉しいです!!また疑問点や気になることなど、お気軽にご連絡ください!

Appendix

ご参考までに、今まで自分のNFT活動に関するnoteリンクを掲載させていただきます。ご興味ございましたらあわせてご覧ください。

読んでくださりありがとうございます! サポートもありがたいですが、 スキやコメント、フォローいただけると執筆の励みになります!