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NFT写真コレクション「Multifaceted Tokyo - Open Edition」 に込めた想い

はじめに

NFT写真家の mag(@mag_cinephoto)です。簡単なプロフィールは以下です。

日常に潜む美を探し求めるNFT写真家。ストリートスナップの手法をベースに現実と虚構が曖昧に入り交じる、想像力の湧く余白のある瞬間をテーマに写真を撮っている。TV約4.3ETH。またコラボレーションや二次創作など、写真の型にはまらない表現に挑戦中。

新たなNFT写真作品「Multifaceted Tokyo - Open Edition」についてお知らせさせてください。写真でNFTを扱う意味を考えながら制作した、個人的にチャレンジングな作品になります。この記事では今回の作品に込めた想いをお伝えしたいと思います。

コレクション概要紹介

Multifaceted Tokyo - Open Edition は、著作権フリーを示すライセンスであるCC0(※1)の写真と、その写真とCC0アートを掛け合わせた創作から成るコレクションです。

web3スペースには、所有権の移動など様々なハードルが極小化され、直接的で偶然性の高いつながりや情報のインプットが加速することにより、人が感じる好奇心や想像に変化をもたらす性質があると感じています。そんなweb3スペース上で偶然出会ったCC0アートがもたらす、創作の自由という原体験がインスピレーションになっています。

CC0の写真をOriginとしてBurnし、CC0写真とCC0アートと融合させた創作物をRedeemするという行為。その行為は、Originの写真を必須と捉え、創作物との間の関係性をブロックチェーン上に刻み込みます。また好奇心や想像の変化、インスピレーションや想いなどがそのトランザクション上に表現され、価値が付加される対象となります。

同時にOriginの写真もCC0とすることで、web3スペースにおいて創作やインスピレーションの一助として位置付けられるよう願いを込めています。

Multifaceted Tokyo - Open Edition

Originとなる写真について

多面的な魅力を有する東京、銀座の街において、現実とバーチャルが曖昧に入り混じるように感じた瞬間をストリートスナップとして切り取った作品です。またこちらは世界最高難度と謳われる写真キュレーションサイト、1x.comにてAwardedをいただいた作品になります。

この写真のNFTをOriginとしてBurnすることで、CC0アートと融合させた創作写真のNFTをRedeemすることができます。

Correlation

Correlation

Correlation
Polka-dotted glass, eye-catching red umbrellas, patterns on roads and sidewalks. A correlation created by the combination of elements.
水玉模様のガラス、目を引く赤い傘、道路や歩道の模様。要素の組み合わせが生み出す相関。

Location: Ginza, Tokyo
Year: 2023
Name: Correlation
License: CC0

1x.comで Awardedをいただいた作品

CC0写真とCC0アートを掛け合わせた創作について

web3スペースにおいてCC0アートを展開している、偉大なアーティストの方々の作品に敬意を表しつつ、自らの写真と掛け合わせて3種類創作しました。掛け合わせる中で思いもよらぬアイデアに気づくなど、新鮮な驚きとともに形にさせていただきました。

これらの作品は、Originとなる写真、CorrelationのNFTを1枚Burnすることで1枚Redeemすることができます。

Immersion

Immersion

Immersion
Immersion in red. Through spiral.
赤に没入する。螺旋を通じて。

- Year: 2023
- Origin: Correlation
- CC0 Art: Spiral
- CC0 Artist: pho
- License: CC0

後述しますが、こちらは NFTアーティスト phoさん(@photonisdead)のCC0アート作品「Spiral」と掛け合わせた作品になります。

Spiral

Dissolution

Dissolution

Dissolution
The world dissolves into BLeU.
世界が青に溶解していく。

- Year: 2023
- Origin: Correlation
- CC0 Art: BLeU
- CC0 Artist: tjo
- License: CC0

こちらはtjoさん(@0xTjo)のCC0アート「BLeU」と掛け合わせた作品になります。

BLeU

Apparition

Apparition

Apparition
Appear from a DISCONNECTED reality.
断絶された現実からの出現。

- Origin: Correlation
- CC0 Art: DISCONNECT
- CC0 Artist: xcopy
- License: CC0

こちらはXCOPYさん(@XCOPYART)さんのCC0アート作品 DISCONNECT と掛け合わせた作品になります。

DISCONNECT

コレクション制作における背景や想い

制作のきっかけ

本作品は2022年12月末頃から2023年年初にかけて巻き起こったNFTのOpen Edition、そしてChecks VV EditionProceed w/ Caution, Nyan BaloonなどがBurn&Redeemで大きな注目を集めたことが制作のきっかけとなっています。

CC0との出会い

またphoさんのSpiral Contestという、応募総数1000を越えるCC0アートを用いた再創作のコンテストに参加したことで、CC0ライセンスのアートがもたらすムーブメントやエネルギーに強く魅力を感じたことからもインスピレーションを得ています。

実際に創作に参加してみてより魅力を実感したCC0という存在。アーティストの方のCC0化するに至った想いのコメントを引用します。

phoさん

the point of “The Spiral” was to challenge artists to make art.

tjoさん

I don't want to follow the traditional copyright system, I see digital ownership differently. I think people should be making art. Everybody should be making art.

引用: https://www.one37pm.com/nft/tjo-bleu-exclusive/amp

XCOPYさん

We haven’t really seen a CC0 summer yet, but I believe it’s coming…

読む中で、CC0というライセンスに魅力を感じ、そしてアートを創っていこうというエネルギーというか、推進力がコメントにこもっていることを感じました。

CC0という一見自らの著作権を放棄しているように見える存在も、web3というスペース上ではむしろ創作を促す原動力になり、アーティストの存在感を強める存在になっているという事実にも面白さを感じました。

制作コンセプトの検討

こちらを踏まえてコンセプトを考えました。今回の創作は、CC0がもたらす創作の自由と、web3やNFTがもたらしてくれた繋がりが無いと生まれていなかったと感じています。

例えば 夕凪さん久〆さんといったアーティストの方とのコラボレーション作品。わふくプロジェクトの写真による二次創作作品。自分自身の中にある表現を拡張し、チャレンジする機会を与えてくれたのは、web3やNFTという共通の関心事から生まれた直接的で偶然性の高い繋がりでした。

そしてその関係性はNFTがなければ自分にとっては存在しない。つまりその関係性をNFTのBurn & Redeem という仕組みに載せ、ブロックチェーンにトランザクションとして刻み込む形で表現することを試みています。この仕組みにおいては写真はOriginとして捉えられる。創作の源泉という意味において、web3やNFTにおいて必須のものとして表現しています。

また同時にOriginとなる写真もCC0に設定することで、写真そのものを創作のきっかけにしていただく。そんなムーブメントの連鎖の一部に自分の作品が位置づけられることを願っています。

List について

ホルダー様やお世話になった方々向けに感謝をこめたディスカウントを含めたAL Pre-Saleと、Public Saleの2段階でListさせていただきます。

AL Pre-Sale

  • 2/15(水) 21:30 JST ~ 2/17(金) 20:00 JST

  • 0.01 ETH/枚(max 20mint)

  • ※AL設定の都合上、ゆとりのある上限数としています。

Public Sale

  • 2/17(金) 22:30 JST ~ 2/19(日) 22:30 JST

  • 0.015 ETH/枚(mint枚数無制限)

Burn & Redeem

  • 2/15(水) 21:30 JST ~ 2/26(日) 22:30 JST
    ※AL Pre-Sale開始からPublic Sale終了後1週間後まで実施可能

Burn & Redeem について

今回のNFT作品ではManifoldによるBurn & Redeemという機能を利用しています。

Burn & Redeem とは、ミントしたNFTをBurn(焼却)してブロックチェーン上から削除することで、新たなNFTをRedeem(償還)することができる機能になります。(詳細はManifold公式ドキュメント参照)

Burn & Redeem イメージ図は以下の通りです。OriginとなるCC0写真のNFTを1枚 Burnすることで、CC0アートと掛け合わせて創作した写真のNFTのうちいずれか1種類をRedeemできます。Redeemできる創作作品は3種類あります。全ての作品を所有したい場合は、BurnするNFTを4枚mintする必要があります。

Correlationや3種類のRedeemできる作品(Immersion、Dissolution、Appariation)の各種mintやBurn&Redeemは、ManifoldのCurateページからアクセスできます。https://www.curate.page/t/multifaceted-tokyo-oe

OpenSeaのリンクはこちらです。https://opensea.io/collection/multifaceted-tokyo-oe


CC0写真のNFTを1枚 Burnし、CC0アートと融合させた創作写真NFTを1枚Redeemする。 3種類Redeem可能

おわりに

長々書いてきましたが、CC0によってパブリックドメインとなった写真がどう意味づけられるのか、挑戦的な試みだと感じています。ただ率直に、作品を見てくださる方にとって作品そのものを楽しんでいただくのと同時に、新たな創作のきっかけになり、web3やNFTの盛り上がりの一助になっていくと嬉しいなと思っています。

今後もweb3やNFTという文脈における、写真という表現の可能性を探求していければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

最後まで読んでくださりありがとうございました!!このnoteが良いなと思った方は、良かったらRTやいいねで拡散していただけると嬉しいです!!また疑問点や気になることなど、お気軽にご連絡ください!

脚注

  • (※1) CC0:著作権による利益を放棄し、作品を完全にパブリック・ドメインに置くことを意味する。他者は著作を著作権による制限を受けず、自由に、作品に機能を追加し、拡張し、再利用することが可能となる。

各作品のリンク一覧(再掲)

Appendix

ご参考までに、今まで自分のNFT活動に関するnoteリンクを掲載させていただきます。ご興味ございましたらあわせてご覧ください。


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