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NFT写真エディション「Multifaceted Tokyo」に込めた想い

はじめに

mag( @mag_cinephoto )です。本業の傍ら、日常に潜む美を日々探して写真を撮っているNFT写真家です。簡単なプロフィールは以下です。

  • Opensea 5作品、Foundation 3作品sold、Volume Trade 1ETH+

  • 日本と英語のNFT交流スペース1回あたり最大700人+視聴

NFT写真の活動を初めて約半年。今回は、NFT写真のエディションのお知らせをさせてください。

タイトルは"Multifaceted Tokyo"。「多面的な東京」という意味の、NFT写真のエディション(1作品複数mint)のコレクションです。

https://opensea.io/collection/multifaceted-tokyo

僕はこのNFT写真エディションを展開することを通じて、世界を好奇心を持って見つめる楽しさを示したいと思っています。そしてNFT写真のコミュニティの長期的な発展や普及に貢献していきたいと思っています。

ここからは今回のコレクションについて、またNFT写真への想いを書かせてください。

Multifaceted Tokyo - 4作品 (1作品あたり10エディション)

Multifaceted Tokyo とは

Multifaceted Tokyoは、東京の街を1日という限られた時間で歩き回ってスナップし、特に印象深かった決定的瞬間を選んでエディションとした写真シリーズです。

東京は多面的な魅力に満ちています。歴史的でもあり先進的でもある。建築も集まる人もファッションもコンテンツも含めて、一言ではなかなか言い表せない魅力を持った都市です。また同時に、自分にとって東京は日常とは真逆の非日常な空間でもあります。

主に日常をモチーフとして写真を撮る自分が、東京という非日常に身を置いたときに好奇心や想像力が感化された瞬間は何だったのか。それは現実とバーチャルが曖昧に入り交じるような、想像力を働かせる余白のある瞬間でした。

歩く人、幾何学的な建築、床の模様、街の洗練された雰囲気。その無限とも言える要素の組み合わせが、想像力をふくらませる余白を目に飛び込んできた瞬間に与えてくれます。

もしかすると、作品から自分の見た印象と違う印象を持つかもしれません。ただその想像する余白を与えてくれる曖昧さ、懐の広さ、多面性こそが、東京という街の魅力だと感じています。

今回は4作品、1作品あたり10エディションの画像で構成されています。エディションという形で、多くの人とこの東京という多面性を楽しみ、わかちあい、模索していきたいと考えています。

東京の得も言えぬ魅力の探求は始まったばかりです。このコレクションをきっかけに、東京という街の魅力の片鱗とともに、街のまだ見ぬ瞬間に目をこらす好奇心を見つけるきっかけになることを願っています。

Coordinated Plane

Multifaceted Tokyo を作った経緯や込めた想い

Multifaceted Tokyo は、東京という完全なる非日常に自分の身を置いたとき、自分がどんな瞬間に心を動かされるかを探求していく試みとして作りました。

もともと僕は「日常に潜む美を見出だす」というテーマをメインに写真活動をしています。コロナ禍に子育てと本業が重なり、遠出がしにくくなった状況の中、見慣れた日常に対していかに美を見出だせるか、それが僕にとっての写真を撮る原動力でもあり、NFT写真の活動をはじめたきっかけでもありました。

そんな想いでNFT活動をはじめて約半年。コロナ禍も落ち着きの様相を見せる中、世界中のNFT Photographerが東京をモチーフに写真を撮っていることを目にしてきました。

なぜそこまで注目されているのだろうと考えている間に、子育てや本業の仕事も無く、1日1人で撮影できる時間を運良く作ることができました。

東京を撮ってみよう。」思考もまとまらないまま、半ば勢いで、赴くままに東京行きの電車に乗り込んでいました。

「欲望の集合体」。偉大なストリートスナップの写真家である森山大道さんは東京をそう表現したそうです。

今回撮影したのは丸の内という、東京都の中でもビジネスマンやオフィスビルの多い街でした。また月曜日という平日に撮影したので、街の人々は仕事中の人がほとんどで、休日のイベントなどではしゃぐような雰囲気もなく、淡々とした印象を受けていました。

そんな自分の日常と対極の位置にある丸の内という街に、自分は何に反応し、魅力を感じるのか。手探りで撮影にのぞみました。

あれこれ考えず、ただ無心に、自分が無意識に良いなと思った瞬間を即興的にストリートスナップしていきました。1日しかなかったので、食事以外はほぼ全ての滞在時間撮影に没頭していたと思います。

そこから撮った写真を見返し、少しずつ東京の写真を仕上げて行く中で考えました。

もともと僕にとっては丸の内という街自体が非日常だったこともあり、月曜日という平日を過ごす人々の淡々とした振る舞いや街の雰囲気そのものにも真新しさというか、洗練さやカッコよさを感じていました。

なので撮った写真には東京駅といったランドマークや観光名所といったものはほとんど無く、東京の建築や街の断片だったり、街の中を何気なく過ごす人々を無意識にモチーフにしていました。

その中でも写真を見返す中で特に印象に残っていたのは、建築の複雑な模様や幾何学的な形、リフレクション、街中でひときわ異彩を放つファッションの数々でした。その組み合わせ、何気ない瞬間に、現実とバーチャルが入り混じっているというか、ちょっと遊び心を持って空想できたり、疑問が自然と湧く、見方が一つではない瞬間。それを自分は面白いと感じているようでした。

言い換えると、一目見ただけでは意味を噛み砕ききれない、これはなんだろう?と想像したり、むしろ意味を後から付加する余白のある瞬間が、自分の中では特に印象強く残っていたのだと気づきました。

それはまるで短歌や俳句のように、一つの単語という制限された音の中に複数の意味をかけ合わせるように。単なる事実としての瞬間にいくつもの意味を見いだせるような瞬間。そんな瞬間を見つけられたときは自然とシャッターを切っていました。そしてそんな瞬間を見つけたときこそ、日常・非日常に関係なく自分の好奇心が働いているときでした。

自分がファインダー越しの世界に何を求め、探していたのか。日常を撮っているだけでは気づけなかった痕跡が撮った写真たちには確かに残っていました。好奇心こそが、自分にとって写真を撮る上で最も大切なことだと再認識したのです。

なぜ自分が好奇心を大切にしているのか、根底には昨今のコロナ禍で外出できなかったことによる、好奇心の喪失を経験していたからだと思います。

景色を見ても心が動かない、無関心になってしまう。人とのつながりも希薄になっている昨今だと思います。そんな状況でも、彩りある日々を過ごしていくために好奇心がとても大切だということを実感していたからかもしれません。

被写体をどのように解釈して見つめ、どんな意味を見出すかは主観的であり、人によって自由だと感じます。そんな風に想像力や好奇心を持って世界を見つめる行為が、写真を撮る上だけでなく、生きていく上での活力にもつながると信じています。

僕にとって完全な非日常である東京というモチーフは、好奇心を持って世界を見つめる大切さを自分に再認識させてくれました。

そして同時に、もっと東京というモチーフを探求していきたいと思うようになりました。東京は好奇心を感化させ、探求する対象として十分な強度と魅力を持っていると感じますし、まだ僕は片鱗も理解できていないと思っているからです。

そんな好奇心から想像を働かせる余白がある瞬間を、継続的に探求して見出していきたいと思っていますし、今回の作品から好奇心を持って世界を見つめるきっかけになればこれほど嬉しいことはありません。

Patchwork

なぜエディションという形式にしようと思ったのか

今回のコレクションは1枚あたり10エディションの作品を4作品、合計40枚にしています。この形式を採用したのは、自分にとってのチャレンジでもあり、自分の活動をNFT写真の普及の貢献につなげていきたいという気持ちがあったからです。

僕は日中、エンジニアの仕事をしています。そのため写真家として活動は限られた時間しか割けていません。そんな状況でNFTの活動することが最初はどこか後ろめたいというか、おこがましいのではと感じていました。

しかしありがたいことにNFT写真の作品に価値を見出していただく中で、「自分でも表現に価値を与えていただくことを許されていいんだ」ということを実感しました。

その経験から、むしろ限られた時間でNFTの活動している人間にも表現を許されるNFTという世界はとても面白く、もっと普及して叶うなら文化として形成されていくと良いなと思うようになりました。そこからはNFTのコミュニティに対し、活動を通じて何か少しでも恩返しの活動ができないか、と考えるようになりました。日本と英語のNFT交流スペースを開いていたのもそんな想いがきっかけです。

NFTコミュニティで活動していく中で特に、クリエイター同士、クリエイターとコレクターが直接的にコミュニケーションできることが大きな魅力だと感じています。

また、作品に関するフィードバックも直接もらえることが特に魅力的です。この関係性が、自分のNFT写真の活動をしていく原動力となっています。その関係性を少しずつでも拡大していくことが、長期的にはNFT写真の普及につながっていくと感じていました。

そんなことをおぼろげに考えていたところ、海外のNFT写真のトレンドに、エディション(1作品複数mint)の展開が広まっていることを知りました。

1/1の作品よりも手が届きやすい価格帯ということで、コレクターだけではなくクリエイターもエディションの作品を収集するような流れが生まれていました。

その流れを理解するために、エディションに関して話す海外スペースに潜り込んだり、エディションの議論スレッドを読んで調べたり、日本でも、NFT写真のエディションについてディスカッションするスペースをホストしたりしながらあれこれ調べ、考えました。

また同時期に、日本で先陣を切ってタツさんことTatsuki Itoさんがエディション作品を展開されました。圧倒的な作品クオリティ、Admit1という世界的なインフルエンサーが集まるコミュニティメンバーにも注目されるなど、間口が広がる可能性を目の当たりにしました。前例がない中突き進む姿は本当に尊敬できる取り組みだと感じています。

そんな海外・日本含めた盛り上がりや、今後の浸透度合いなどを自分なりに咀嚼した結果、エディションという形式をNFT写真に取り組む自分として採用することはしっくり来ると思いましたし、NFT写真の普及の貢献にもつながっていくと考えたため、エディションという形式を採用しました。

1作品ではなく4作品にしたのも、お気に入りの写真を選んでいただく余地を残したかったというのと、1枚ではどうしてもテーマである多面性が表現できないと感じたからです。

見てくださる方々の好奇心が感化されるような1枚が見つかることを願っています。

Polygonal Space

今後のListについて

長々書いてきましたが、今回のコレクションのListについてまとめさせていただきます。White List(WL)所有者向けのプレセールと、パブリックセールをそれぞれ行います。

プレセール・パブリックセールについて

  • WLを、Snapshot Dateまでに1/1の作品ホルダーとなられた様全員と、一定数の方に配布させていただきます。

  • WL所有者は、どの作品もプレセール期間中の価格は一律0.015ETHとなります。また複数作品のお求めも可能です。数に限りがありますので、もし気になる作品がありましたらお早めにお求めください。

  • パブリックセールの価格は0.03ETHとなります。

現状のListスケジュール

  • 1/1 Snapshot Date: 6/20(月) 21:30 JST

  • WL Pre Sale: 6/22(水)  21:30 JST ~ 6/23(木) 20:00 JST

  • Public Sale: 6/23(木) 22:30 JST ~ 

1/1の作品と並べてみると、価格はだいぶ抑え目になっていると思います。エディションとしての特性もありますが、NFT写真を普及をしていきたいという気持ちがあるのと同時に、自分にとって最初のエディション作品を信じてくださる方に報いたいという想いも込めました。今後もエディションを出していく予定ですが、徐々に値上げをしていくことを検討しています。

Joker

今後のロードマップについて

直近ですと、このエディションに関するZine(写真集)を作成し、NFT化したいと思っています。エディションに載せきれなかった写真も掲載していきます。(デザイナーの妻にレイアウトなど協力してもらおうかと思っています笑)

またその後のエディションの展開については、東京をテーマに撮るという事以外、かっちり決めてはいません。

まだ想像の範囲を出ませんが、自分の作品を応援してくださる方々と、今後の作品作りについて共創というか、フィードバックを頂きつつ作っていけると素敵だなと感じているからです。

Multifaceted Tokyo は発展途上です。次にどんな街(秋葉原?渋谷?新宿?)を撮影スポットとして選ぶか、どんなスタイルで撮影や展開をしていくか。1/1の作品にも広げていくか。コレクションの方向性をフィードバックや議論をしながら練っていきたいと思っています。

まだまだ僕は著名な写真家ではないことを認識しています。ですがそんな自分がNFTの活動を通じて自身の価値を向上させていき、活動や知見を還元していくことは長期的なNFT写真のコミュニティの発展につながっていくと信じていますし、応援して下さる方々に継続的に報いていきたいという気持ちを持っています。

そんな作品作りやNFT活動を模索する過程を発信することで、NFT写真のコミュニティの発展や普及の貢献につなげていきたいと考えています。

そのための研究やコミュニケーションの拠点として、Discord を合わせて立ち上げる予定です。作品制作にあたる楽屋裏というか、Twitterではなかなか書きづらいふわっと考えているアイデアなんかをコミュニケーションできる気軽な場を作りたいと思っています。はじめての試みなので失敗するかもしれませんし、どうなるかは未知数ですが、チャレンジできることにワクワクしています。

詳細はまた決まりましたらお知らせいたします。

おわりに

このNFT写真コレクションは、自分自身初めてのエディションとしてのコレクションであると同時に、初めての東京をテーマにした写真コレクションでもあります。作品のモチーフとしても作品の展開方法としてもチャレンジングだったなと思います。

NFTでの活動を深めていくことと同時に、自分の東京という街に対する姿勢や印象などがどうやって変わっていくかを模索していきたいし、楽しんでもらいたいなと思っています。作品を通じて、好奇心を見つけるきっかけにしてもいただけたら本当に嬉しいなと思います。

また自分の作品を長期的に発展させていくことを通じて、NFT写真の発展や普及にも寄与していきたいと思っています。

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https://opensea.io/collection/multifaceted-tokyo

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