NFTアーティスト・久〆さんとのコラボ作品制作における紆余曲折と想い
はじめに
NFT写真家の mag( @mag_cinephoto )です。簡単なプロフィールは以下です。
この度、日頃よりとても仲良くさせていただいてるアーティスト・久〆さん( @kyushime )からお声がけいただき、コラボ作品を制作させていただきました。久〆さんのプロフィールを公式サイトから引用・抜粋させていただきますが、とんでもない経歴・実績です…!
そんな久〆さんとの、絵と写真によるコラボレーション。「絵と写真をハイレベルに交わらせるにはどうしたら良いか?」そんなテーマを根底に置いた制作に挑戦させていただきました。
また完全にゼロからの制作で紆余曲折ありました。とても難しかったですが、とても奥深い経験をさせていただいたと思っています。
そこで今回のコラボ作品の概要だけでなく、実際の制作過程や込められた想いについても知ってもらえたらと思い、noteを書かせていただきました。なるべく鮮明にという想いで書いたのでかなりの長文になっておりますが、ぜひご一読いただけたら嬉しいなと思っています。
コラボ作品について
作品のコラボコレクション名は「Lunars of Tokyo」。NFTのコラボ作品ではおそらく珍しいであろう、エディション形式での展開となります。
Luna of Tokyo #1 Hanging Garden
Luna of Tokyo #2 Accelerator
Luna of Tokyo #3 Dungeon
Luna of Tokyo #4 Mirage
Listについて
Supply: 4作品x10エディション
Platform: Opensea
List Date: 2022/11/17(木) 22:00(JST) / 8:00(EST) ~
Contract: 独自コントラクト(Manifold)
Price: 0.05ETH
#1、#3の奇数Noは久〆さん、#2、#4の偶数NoはmagからのListになります。
また一次販売でお迎えいただいた方には、1作品お迎えいただくごとに特典をお贈りいたします。
久〆さんからの特典
ジェネラティブPJ「World of Lunars」Bronze🥉ロール付与(1mint分のAL)
※複数種類お迎えいただいた場合は、Silver🥈ロール(3mint分のAL)の付与に昇格します
magからの特典
お迎えいただいた作品に対応する元写真📸をエアドロップ(Polygon chain)
コラボ作品制作の紆余曲折
ここからは、実際にコラボ作品をどう制作していったかを書かせてください。
冒頭でも書いた「絵と写真をハイレベルに交わらせるにはどうしたら良いか」といったことや、「自分たちの納得の行く形まで持って行きたい」「単なる絵と写真のコラボにはしたくない」そんな想いを持ちつつ、紆余曲折を経て生まれたコラボ作品だった気がしています。
以下では、当時DMでやり取りしていた会話を抜粋・織り交ぜつつ書いていきます。(注:メッセージの語感や語尾などは読みやすく少し調整しています。また会話の名称は敬称略しています)
コラボのお話のきっかけ
遡ること約半年前の2022年5月28日、唐突に久〆さんからこんなメッセージをいただいたことがきっかけでした。
正直この文面を最初に見た時は、まさか自分がファンでもある久〆さんとコラボできるなんて…!ととても光栄に思いました。しかし同時に、自分が久〆さんの作品の世界観とコラボ出来るのだろうか?邪魔しないか?と非常に不安も感じてました。
ただ、メッセージにあった「挑戦」という言葉の通り、これは僕自身にとっても挑戦になるなと直感で思い、お受けさせていただきました。お話をいただいたことに報いたいという気持ちが強く湧いていたのだと思います。
コラボの取っ掛かりを掴む
当時はお互いに別スケジュールで制作もあったため、徐々にアイデア出しから進めていくことになりました。
最初は本当にゼロからのスタート。拠り所にするものがなかったので、お互いの頭にあるおぼろげなアイデアを出し合うところからはじめました。
そんな取っ掛かりから、まず自分が写真を撮ってくることに。久〆さんの作品をイメージして選んだ東京の街は渋谷と原宿。気づいたら1日で1,207枚スナップしていました。(当時は夏場だったのでカメラの発熱が尋常じゃなく、汗だくになりながらスナップさせていただいたことを覚えています)
その中から選んだ何枚かの写真と一緒に、実際コラボするとしたらという素案を久〆さんにお伝えしました。
コラボの方向性を考える
そこからは久〆さんが制作くださった写真と絵を混ぜるとしたらというラフを踏まえつつ、より具体的なかけ合わせ方を話し合っていきました。
BOOM BOOM SATELLITES 『KICK IT OUT-Full ver.-』
「コラージュ」という言葉を僕は使ったのですが、それはコラボ制作が始まる少し前、久〆さんとKurosawaさんが別でコラボ作品をされてたことに衝撃を受けたからでした。
コラージュ写真を作ってみる
話の流れの中言ったはいいものの、自分はコラージュ経験皆無でした…!Kurosawaさんとのコラージュのやり方を伺いつつ、自分なりに調べて一旦コラージュ写真を作ってみることに。
実際コラージュをやってみるととても難しかったんですが、とても新鮮でもありました…!こちらをたたき台に、またアイデアを出していきました。
制作の方向性を再検討
そんな風に色々話をしていく中で、久〆さんがご自身のコラボの経験から感じている懸念を話してくださいました。
それは僕にとって非常にリスペクトを感じる身に余る言葉でした。僕自身はコラージュという機会をコラボを通じていただけたのでそれだけで十分ありがたかったですし、作品のクオリティを高めるための方針転換はむしろウェルカムでした。
お互いの特性の確認・写真の選択
そこからは久〆さんの絵と調和するような写真を選択し、できるだけ写真を触らない形でのマッチングを模索することに。その中でお互いの特性を確認するところから始めました。
そこで、久〆さんの作品をイメージしてというよりは、純粋に自分の表現にフォーカスした写真を何枚か選んでお見せすることに。
イラストのラフ制作
ここからは候補で選んだ写真をもとに、久〆さんがラフイラストを制作くださいました。
ラフの時点で僕は息を呑んでしまいました…! ここで関連して自分のやってたエディションの形での展開を試してみるのも画期的かもというアイデアを出してくださいました。
そしてさらに制作は進んでいきます。
ここは自分も悩んだんですが、久〆さんの一ファンとしての意見をお伝えしました。
そんなやり取りを踏まえて、更にブラッシュアップを重ねてくださいました。
作品完成
そしてついに完成…!作品を見たときはとてもとても感動しました。紆余曲折の検討を経て生まれた、絵と写真の調和の形が表れていると感じました。
またコレクションのタイトルについては、実際にDiscordのボイスチャットで細かく打ち合わせする中で決めました。
コレクション名はシンプルに「Lunars of Tokyo」。今後の拡張の可能性も見据えて、複数形のLunarsとさせていただきました。
また各作品のタイトルですが、僭越ながら自分がつけさせていただきました。写真を撮ったときに感じた印象、実際にコラボ作品を眺めて感じた印象、抽象的にどんなことを思ったかなど、自分に想像できることをタイトルにつけさせていただきました。
ただ詳細に書きすぎるのは想像の余白を狭めてしまうと思い、なるべくシンプルに添えさせていただきました。あくまで一面になりますので、作品を感じ、味わう一助にしていただけると嬉しいです。
コラボを通じて感じたこと
noteに書き起こしながら思いましたが、今回のコラボではテンプレートのような正解のある制作過程ではない、文字通り模索というか、紆余曲折を経て作品が生まれたなと感じています。
また、一度コラージュというアプローチを考えつつも、一周回ってコラボをあまり意識しない写真を扱ったり、シンプルなかけ合わせに落ち着いたという事実がとても新鮮でした。自分の個性に振り切ったもの同士をかけ合わせるというアプローチを採用できたのも新たな発見だったなと思っています。このような軌道修正ができたのも、忌憚なく作品の制作に関して意見を交換し合える関係性があったからかもなと思いました。
そして何より、コラボする中で久〆さんという素晴らしいアーティストのクリエイティブに直接触れることができたのが貴重な経験だったなと思っています。他者をリスペクトする姿勢、挑戦する精神、作品のクオリティを高めるアプローチなど、僕自身がたくさん学ばせていただきました。久〆さんにはとても感謝しています。
おわりに
本当に貴重な経験だったので、とても長文になってしまいましたが、検討の様子をなるべく鮮明に書いてみました。制作の様子や紆余曲折が少しでも伝わっていたら、また作品を味わう要素にしていただけたらとても嬉しいなと思います。
改めてコラボをしてくださった久〆さん、ありがとうございます!!今回のコラボ作品から何かを感じてくださることにつながったらとても嬉しいなと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!!このnoteが良いなと思った方は、良かったらRTやいいね、引用RTでご感想いただけると嬉しいです!!
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