ChatGPTで競合調査やKPIの設定をやってみよう【海外記事メモ】
今日はこの記事を取り上げたいと思います。なお、画像も以下から引用します。
著者のNick Babich氏のデザインへのAI活用事例記事が非常にわかりやすく面白い(かつ英語が読みやすい)ため、今日も氏の記事を読んでいきたいと思います。
少し長い記事なので今回も分けてまとめたいと思います。
本日もよろしくお願いいたします。
ユーザーリサーチにChatGPTを使う
ユーザーリサーチはデザインプロセスの中でも基盤となるものです。
チームがここに力を注げば注ぐほど、ビジネスにおける成功確率は高いものとなるでしょう。
この記事では、ChatGPTがユーザーリサーチや市場調査の役に立つかどうかについて探究しています。
内容を具体的に議論するため、アメリカ市場における新しいホテル予約アプリのリサーチを行ってみました。
なお、この記事はYouTubeにビデオとしてアップしています。
1.競合調査
競合調査はプロダクトデザインにおいて不可欠なものです。良いプロダクトデザインを実現するため、我々は競合の動きのなかで良い点と悪い点を洗い出す必要があります。
特定に市場における全プロダクトが抱えている問題を明らかにする
さあ、世間的にホテル予約アプリを使っているユーザーがどんな不満を持っているのかについてChatGPTにサマライズしてもらいましょう。
いくつかの点でChatGPTはあまりに一般的すぎる課題を出してきました。
例えば"UIが陳腐"なんていう課題はホテル予約アプリに限定できない課題です。
一方でいくつかの点では有益な情報もありました。
例えば支払いにおける問題や、限定的な顧客サポートです。
私が予約アプリを作った経験上、これら2つの問題は多くのユーザーにとって大きな課題となっていました。
直接的な競合相手を特定する
さて、次はChatGPTに特定のマーケットにおける直接的な競合相手のリストを作成してもらいましょう。リストをより具体的にするために、アメリカ市場における主要な競合サービスを指示しました。
一旦競合リストを得た後、ChatGPTにはさらに各競合のマーケットシェアについて質問してみました。
見ての通り、Booking.comとExpediaは市場におけるメインプレーヤーのようです。ではユーザーはこの2つのサービスに対してどのような点を好んでいるのか、または不満を持っているのでしょうか。ChatGPTに聞いてみましょう。
ChatGPTはいくつかの素晴らしい点を指摘しました。
それは透明性の高い価格設定とカスタマーレビューに関してです。
もしあなたがAirbnbを使ったことがあるのなら、透明性の高い価格設定の重要性はわかるでしょう。
さて、次はBooking.comを使う上で不満となっているポイントをChatGPTへ聞いてみましょう。
キャンセルポリシーについてと限定的な顧客サービスがBooking.comの課題であることがわかりました。我々はこの点に関してはサービスを作る際に考慮しなければならないかもしれません。
2.ビジネス指標を定める
デザインをする前に、主要なビジネス指標を定義しておきましょう。
この段階で指標を持っておくことは、デザイン方針を決めていく際の手助けになります。さあChatGPTがその助けとなるのか見てみましょう。
ChatGPTはリテンション率や顧客獲得コスト、ライフタイムバリュー、NPSなどの一般的な指標をいくつか提示しました。大抵のアプリはこういった指標をもとにアプリのパフォーマンスを評価しています。
同時に、予約数や平均予約金額などこのアプリ固有となりそうな指標も示してくれました。
→ペルソナ作成編につづきます
感想:全く知識のない業界への仮説立てとしてはまずChatGPTを使うはアリ
今回の記事も実践をベースとした非常に興味深い記事でした。
確かに筆者が述べる通り、これだけで100%プロセスが完了するというものではないものの、例えば全く知見のない領域や業界への最初のライトなリサーチとして一旦ChatGPTを使って方針を検討するのはすごく有用に感じました。
そして一度サマライズされた情報をもとに仮説を立てて、自分でリサーチをしてみたり実際のユーザーにコンタクトを取るというアプローチを行えばこれまでよりグッとデザインプロセスの効率化が図られるかもしれません。
特にフリーランスで様々なデザインに携わっている人や仕事的に色んな業種の人と付き合わなければならない方にとっては、有用な実践例に思いました。
次回もこちらの記事を読んでみますので、よければ引き続きお付き合いください。
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