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土地のものを食い、土地の空気を吸う

タイ旅!
#6, ラプラーオ①

【前回までのあらすじ】バンコクでアパート見つけました!

タイにやって来てから1週間目の1月16日、日曜日。
ラプラーオにある新しいアパートに引っ越しをした。


バンコク都の北部にあたるラプラーオエリアは、地下鉄MRTと高架鉄道のBTSが交わる交通のハブ的な街で、都心で仕事をする人達の安アパートが多く立ち並び、便利なショッピングモールや大きな公園も近くにある。
東京で言うところの北千住的なポジションの街である。


アパートから最寄りの地下鉄駅ラプラーオまでは歩いて15分。
そこから電車で2駅乗った所にある、大型ショッピングモール、セントラルラプラーオに行けば大抵のものは手に入る。


ユニクロ、ダイソー、ZARA、H&M、スターバックス、KFC、すき家。

モールの中を歩いていると、まるでららぽーとの中を歩いているような錯覚に陥る。

私が引っ越したアパート、グランドマンションのインターネット環境は、亀やカタツムリの歩みよりも遅く、インスタやツイッターの投稿すら上げられないほどの有様。


その為、朝アパートで目を覚ますと、こうやってセントラルラプラーオまでやって来て、スタバの無料Wi-Fiを繋ぎながら、絵本を描き、動画を編集し、夕方になると駅の近くの屋台で飯を食い、またアパートに戻る日々を送っていた。

 

タイの街角を歩いていると、いたる所で屋台を見つける。
市場で、歩道で、コンビニの前で。
手押し車で、改造バイクで、軽トラックの荷台で。

季節に合わせた色とりどりのフルーツを売る屋台もあれば、クイッティアオを売る屋台もある。

焼き鳥(ガイヤーン)、揚げ鳥(ガイトーッド)、ルークチン(つみれのような魚の練り物)、ホイトーッド(貝の入ったお好み焼き)、ソムタム(パパイヤの和え物)、カオマンガイ(鳥の出し汁で炊いたご飯に、蒸し鶏や揚げ鶏をつけ合わせたもの)の屋台。
などなど。


指折り数え切れないほどにその内容は様々だ。


注文した料理は、屋台のそばで食べる事も出来るが、持ち帰って家で食べる事も出来る。
その際は、料理をビニール袋に入れ、空気と一緒にくるくるっと器用に輪ゴムで止め、タレや箸を添えて渡してくれる。


そこらかしこにある屋台だが、中には繁盛屋台というのもあって、そういう所は常にお客さんの行列が出来ている。
日本でもそうだが、大人気ユーチューバーやインフルエンサーが紹介した屋台は人気に火が付き、繁盛屋台へと昇格するらしい。


私のタイ語の先生、ペロンさんによると、人気のカオニャオマムアンの屋台では、(もち米にマンゴーを添えて、甘いココナッツミルクをかけたもの)お客さんが待ち切れずに、マンゴーの皮むきを手伝ったりするとかしないとか。

実にタイらしい、微笑ましいエピソードである。


私がいつも、ラプラーオ駅からの帰り道に寄っていたのが、夜店のバミー屋台だ。

バミーとは、細くちぢれた中華麺の事で、鶏ガラなどで煮出したあっさりスープを上にサッとかけて、青菜やチャーシューを添えて出してくれる。
(味付けやトッピングは店によって異なる)


チカチカと街灯が灯る、薄暗い路地の片隅で、安物のプラスチック椅子に腰掛けて、ハフハフ言いながらバミーをすするのは、風情があってなかなか良い。

ちなみにバミーヘーン(乾いた麺)と注文すると、汁なしの麺にタレを絡めたもの。
バミーイェークナム(水を分ける)と注文すると、汁と麺を別々に持ってきてくれる。


価格は店にもよるが大体40~60バーツほど。(150~230円)


その土地のものを食い、その土地の空気を吸いながら、
日々は一日、一日と過ぎていく。


→ラプラーオ②に続く


【タイ旅!】#5,ロイヤルラタナコシン④はこちら!


【タイ旅!】#7,ラプラーオ②はこちら!



絵本作家まえだゆうきがタイで絵本を出版するまでの、100%リアルなドキュメンタリー紀行文。

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【まちがいだらけの絵本作家が描く、まちがいだらけの物語】

第8回、絵本出版賞入賞作品。


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