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従業員にストレスを感じさせない調査仕様とは?/従業員リサーチナレッジ

みなさんはアンケートの回答で、「想像以上に回答に時間がとられた」、「回答途中で最初からやり直しになった」など、イライラした経験はありませんか?
せっかく回答しようとしてくれた従業員が、これらの理由で回答を後回しにしたり、いい加減な回答をしたり・・・となっては、せっかくの施策がもったいないですし、正しいデータを取得するのが難しくなってしまいますよね。今回は、従業員リサーチを実施する時に、このようなストレスを減らし、回答しやすくするための工夫をご紹介します。

従業員リサーチを行うにあたり、例えば、回答しやすい簡単な設問から最初に聞く、誰もがわかる言葉を使う、わかりにくい言葉の時は説明を追記したりリンクを付けたりする等、回答しやすいように工夫できるポイントは様々あります。この記事では、その中でも調査システムや運用面で工夫できる点について注目したいと思います。

1.回答中のストレスを減らす3つの工夫

従業員リサーチは、業務の合間に回答されるシーンがほとんどかなと思います。回答者は、回答にどのくらい時間がかかるのか、あとどれくらいで終わるのか、が把握出来ないとストレスを感じて回答を途中で辞めてしまう可能性があります。このような回答中のストレスを減らす3つの工夫をご紹介します。

(1)アンケートの告知案内時に「所要時間」を書く

まず、メール等で告知を行う際にどれくらい時間がかかるアンケートなのか伝えることをお勧めします。例えば、調査設計後、自身でまず回答し、実際にかかった時間を告知の際やリサーチ画面の冒頭に記載すると、従業員も業務の合間に回答する上でどのくらい時間がかかるのかを把握することがます。
また、マクロミルが行った検証では、10分を超えるアンケートでは約7割のモニタが回答を辞めてしまっているという結果が出ており、途中離脱が大幅に高まる可能性があります。
そのため、マクロミルでは調査票設計ポリシーとして回答に掛かる推奨時間は10分以内としています。ここで実際に回答してみて、10分を超えてしまう場合は設問数を減らしてみるといった見直しをしても良いかもしれません。従業員が回答するための時間を確保しやすいよう工夫を行いましょう。

(2)回答進捗バーで進捗率を可視化する

アンケートシステムでは「回答進捗バー」があると、回答者が自身で回答の進捗を把握できます。アンケートの回答進捗具合を把握し、残りどれくらいかを認識してもらうことも、、回答者のストレスを減らす重要なポイントです。

「回答進捗バー」のイメージ

(3)途中保存の機能をつける

回答途中で、突発的な業務により回答を中断せざるを得えない場合も、業務中にはよくあることがと思います。この場合、セッション切れで回答やり直しとなり、想定よりも時間がかかってしまう可能性があります。また、PCトラブルや電波状況が悪い場合はリサーチシステムから切断されてしまうケースもあるでしょう。そういった場合は回答結果を途中保存出来る機能を付けることがおすすめです。

また、回答にかかる時間と同様に、回答結果の途中保存が可能な旨を従業員に伝えることも重要です。回答が保存出来ないと思い、時間に追われ、てきとうに回答されてしまっては元も子もありません。

2.「正しく回答できた?」不安に感じる従業員のために

設問ボリュームが多い場合などは、特に自分がどのような回答をしたのか忘れてしまうこともあると思います。そのような状況を回避するために、アンケートの回答完了時に回答結果の一覧を表示する機能を付けることがおすすめです。

回答完了後のアンケート画面イメージ

回答完了後に自身の結果を振り返ることによって、会社に自身の考えが伝えられているかを確認することが出来ます。さらに、回答した内容を手元に残したい方のための「印刷ボタン」や、回答結果を確認した後、戻って修正できるように「戻るボタン」を用意しておくのも良いでしょう。
また、ブラウザの戻るボタンを使用するとリサーチシステムによっては正常に遷移しない場合があります。そのためにも、リサーチシステムでの戻るボタンを設定することがおすすめです。

※「戻るボタン」設置の際の注意点
アンケートに回答していく中で新しい情報に触れたり、回答することで考えが整理されたりなど、回答の前と後で回答者自身の考えに変化が生じることがあります。そのため、「やっぱりさっきの回答を修正したい」という気持ちから、戻るボタンで前の設問に戻って回答を修正する、という行動ができてしまいます。そうすると、本来得るべき回答者の純粋な回答が得られなくなってしまうため、このような懸念を考慮し、アンケートには「戻るボタン」をつけないこともよくあります。リサーチの内容や目的に応じて、「戻るボタン」をつける、つけないを判断するようにしましょう。

3.設問数の多さでイライラさせない工夫

設問数が多いアンケートは、抵抗感を感じさせやすくストレスの要因となります。回答進捗バーをつけたり、回答にどれくらい時間がかかるかを事前にお伝えしたとしても、途中離脱に繋がりやすくなってしまいます。
そのため、回答者に表示させる設問数は必要最低限とすることをお勧めしています。もちろん調査設計の段階で設問数を減らす工夫も大事ですが、以下の図のように、回答内容によって対象となる設問とそうでない設問をシステムで制御することができます。下の図のように、回答内容に応じて設問を出し分けることで、従業員に負荷をかけることなくリサーチを行うことが可能です。

設問出し分けイメージ

また、設問数と途中離脱に関する詳細な内容はこちらの記事でご紹介しているので興味のある方は御覧ください。


会社をより良い方向に向かわせるための従業員リサーチという施策にもかかわらず、従業員のストレスを増やしてしまっては本末転倒です。今回ご紹介したようなストレスを与えない工夫を、ぜひ試してみてください。

この記事を書いた人

企業様の従業員リサーチなどをご支援するマクロミルのリサーチプラットフォームグループ
(左から、平岩、竹内、川村、徳田)

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