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2024年度PPP入門講座スタート


PPP入門講座

なぜやるのか?

現在、各地で公共施設マネジメントやPPP/PFIに関する書籍・セミナー等が溢れ、インターネットも含めれば非常に多くの情報を簡単に得ることができるようになっている。もちろんきちんとしたものも多いが、これだけ情報が多くなると必然的なことではあるが玉石混淆の状態となっている。

一般的なセミナーでは(悪い場合は発表者本人がその事例に関わっていない、担当者の声も聞いていない、現場にも行っていないにも関わらず)表面的に有名なプロジェクトの事業スキームを切り取るだけだったり、結果論としての事業スキームを長々と話したり、いまだにPFI法そのもの・VFMや事業手法比較表の解説をしたりするものも多い。

総務省_公共施設等適正管理推進事業債

公共施設マネジメント系のセミナーではコンサルタントが「(有利な起債である)公共施設等適正管理推進事業債を活用するためには総合管理計画(の見直し)が必要ですよ、そのためには業務委託で計画を作りましょう」という本末転倒のなんだかなぁなものまである。
そして、それに純真無垢な自治体が引っかかり計画づくりの無限ループのまさに泥沼にハマっていく。

これまでnoteや拙著等で散々記してきたとおり、行政(とそれを取り巻く議会・市民等の環境)は驚くほど非合理的なものであり、その非合理的ななかで様々な意思決定がそれぞれの思惑のなかでされている。
理論・計画どおりに物事が進むなら誰も苦労していないし、計画どおりの結果が出るならまちも衰退することは絶対にあり得ない。
だからこそ、「どうやって非合理的な社会のなかで試行錯誤しながらやっていくのか?」を多くの自治体・民間事業者の経験知から伝えていく場が必要だと思い、毎年PPP入門講座を実施している。

特徴

PPP入門講座_フライヤー(表面)
PPP入門講座_フライヤー(裏面)

リアルに「今、まちで何が起こっているのか」「問題の根幹は何か」「地方自治法や関連法令をどう使いこなしていくのか」「それぞれのプロジェクトはどう生まれて、なぜそうやっているのか」等を、教科書的ではない形で解説していくのが、入門講座の大きな特徴となっている。

例えば一部でオワコンと揶揄されている指定管理者制度は「決して代理執行・コスト削減の方法でもなく、非常に自由度の高い仕組み」であることなどを、事例から読み解いていく。

60分/コマ×3コマ×6日の計18コマで構成しているが、1コマあたり配付資料だけで約30枚のスライドで構成され、かなりのスピードで解説していくことから「情報量が多い・その場だけでは十分に咀嚼できない」形となっているが、逆に言えば「その場で全て理解できる」程度では何も変わらない。
入門講座はあくまで「きっかけ」に過ぎないし、対象がこの分野に直接プロとして関わる方々なので気になったものがあれば全て実例で紹介し、かつ参考としたホームページのURLも記載しているので、自分で調べる・現地に行く・関係者の話を直接聞く等のフォローアップしてもらう(そのことによってはじめて記憶として定着する)ことが可能である。

関係者のご協力

PPP入門講座のメインターゲットは行政職員であり、上記のような趣旨から行政関係者(議員や政府系金融機関を含む)はすべて無料としている。同時に、民間事業者にとっても行政のこのようなリアルな実態に触れる場は他では存在しないので、自らのビジネスモデルのブラッシュアップ等に活用をいただくことを想定している(こちらはビジネスベースなので、一定の金額をいただいている)。

そしてこの入門講座を実施していくうえでは、多くの関係者にご協力をいただいている。(以下、敬称略)
・共催_日本管財株式会社
・協賛_九州電力株式会社、伊藤忠商事株式会社
・後援_特定非営利活動法人日本PFI・PPP協会

また、フライヤーには登場しないが、日経BPには入門講座のご案内記事を掲載いただいたり、沖縄振興開発金融公庫の方々には関係自治体への周知等に多大なご協力をいただいている。

2024年度

過去最高の申込者数

例年約300名にご参加いただき盛況の状況であったが、本年度は関係者の皆さまのおかげで過去最高の約430名(2024.4.24現在)のお申し込みをいただいている。
アーカイブ配信で昨日までに実施した第1回、第2回もフォローアップできるので、ぜひ今からでもご参加いただけるとありがたい。

Slido併用

現地参加・リアルタイムのオンライン配信で視聴される方に対してはSlidoを活用してその場で参加者から質問や意見を募り、双方向型で「その場でできるだけ疑問を解消する」形で実施している。
(当日の時間内で対応できなかったものは、アンケートと合わせて全てまとめて、回答・見解を添えて関係者にフィードバックしていく。)

参加者の反応

【第1回】
・様々な事例から公共施設マネジメントの課題は早急に取り組んでいかなければならない問題であることを再認識する機会になりました。財政問題や関係者の反対など様々な壁があるが、自治体経営への転換を目指し目的を見失わないように取り組まなければならないと感じました。
・いつも具体的事例について紹介のみでなく解説を聞けるので非常に参考になります。包括管理委託を実施している自治体はほぼ学校を取り込んでおり、かつ、お金は一般会計に計上されていると思いますが、学校側の予算の計上方法はどのようになっているのでしょうか?一般会計・学校会計各会計の予算計上方法と、決算の対応方法について、各自治体の実施方法について情報をお持ちでしたらご提供いただきたいです。
・真髄を教わった
・自分の市をどうしていきたいか、を明確にすることにより、手法は決まっていく、との言葉に感銘しました
・施設の目的が今の時代にあっているのか、あっていなければ廃止ないし目的変更を考えていくことがまず取り組まなければならないことではないかと思いました。それすらできていなければ、施設の有効性を高めることはできないと思います。また、施設マネジメントを進める上では、計画よりも首長や経営層の覚悟がカギだと思います。
・この4月から担当となり前任者の引継書を見ながら公共施設マネジメントとは?とか、PPPやPFIとは何か?と考えてきました。先生のお話の中でダメな事例として紹介されていたオママゴトのワークショップのことや、子どもたちのマンガ製作などを前任者が一生懸命良い事例として調べて引き継ぎの際話していたので、とても驚いたのと、今回受講させていただいて、本当に良かったと感じています。前任者も本町で初めての公共施設マネジメントの担当者となり、手探りで業務を頑張ってきていたのを知っているので、ベクトルを間違えるとたいへんなことになる事を知れて良かったです。残り5回の講義もどうぞよろしくお願いいたします。
【第2回】
・多くの事例を見ることができ、本市でも参考になる事例もあり有意義な講義でした。
・大変参考になりました。街へ出て情報を集めること、民間の強みを生かして、施設と地域の活性化のためにできることを考える重要性を学べました。
・PPPについては勉強中ですが、多くの事例を学ぶ事ができて勉強になりました。ESCO事業に興味を持ちました。自分の市役所でも活用できるか検討したいと思います。
・たくさんの事例を提示いただき、わが市の未利用公共施設も、可能性があるなと希望が見えました。「公共施設を経営資源として活用する」という意識を持ちたいと思いました。
・他市町の先進事例紹介が多くて参考になった。自治体規模や立地条件によって、パートナー企業を探しだすことが困難であると考えている。過疎地域(人口減少地域)の公共施設マネジメントの成功事例も教えていただけると幸いです。
・ビジョンや整備後の運営管理、「どういう場にしていくか」という視点が非常に刺さりました。本町でのプロジェクトに活かしていきたいです!
・役場内部の合意形成については一筋縄ではいかないと感じますが、様々な事例を拝見し業務の参考にいきたいとと思います。次回のテーマは理解できていないまま事業に突き進んでいるような気がしますので講座を飲み込めればと思います。
・言われれば当たり前ですが、その当たり前に行きつかなかったことが恥ずかしく思いました。講師自身の言葉での話であるため、すごく記憶に残る講義です

PPP入門講座_アンケート結果抜粋

毎回、このように自由記入欄を中心にしたアンケートを実施しているが、本当に多くのご意見をいただいている。アンケート結果は前述のSlidoも含めて全てを取りまとめて、回答や見解を添えて参加者にフィードバックするとともに、講座の中でも重要なものについては解説をしていく。
上記のアンケートでは「包括施設管理業務における予算計上の方法」や「過疎地域での事例」については第3回以降に取り上げていく予定である。

スポンサー募集

このような入門講座を実施していくうえでは相応のコストもかかっています。現時点で九州電力株式会社様・伊藤忠商事株式会社様に協賛をいただいていますが、引き続き募集中(550,000円/税込〜)ですので、民間事業者の皆様のご協力をいただければと思います。
(スポンサー特典)
・会場参加(ご招待)、オンライン視聴及び後日配信(共に人数制限なし)
・休憩時間中のPR動画投影(Zoom、オンライン配信含む)
・会場での参加者へのチラシ配布
※数名でお申し込みをお考えの場合、スポンサーでご協力いただく方がメリットが大きいので、ぜひご検討をお願いします。

お知らせ

2024年度PPP入門講座

2024年4月22日からスタートする全6回(60分×3コマ×6回)の入門講座。今回からは日本管財株式会社とまちみらいの共催で実施することとなりました。
ありがたいことに2024年4月16日現在で350名以上の方にお申し込みをいただいています。
会場(日本教育会館)での参加、リアルタイムのzoom配信、後日配信の3パターンで参加可能なのでぜひご参加ください。

実践!PPP/PFIを成功させる本

2023年11月17日に2冊目の単著「実践!PPP/PFIを成功させる本」が出版されました。「実践に特化した内容・コラム形式・読み切れるボリューム」の書籍となっています。ぜひご購入ください。

PPP/PFIに取り組むときに最初に読む本

2021年に発売した初の単著。2024年2月現在6刷となっており、多くの方に読んでいただいています。「実践!PPP/PFIを成功させる本」と合わせて読んでいただくとより理解が深まります。

まちみらい案内

まちみらいでは現場重視・実践至上主義を掲げ自治体の公共施設マネジメント、PPP/PFI、自治体経営、まちづくりのサポートや民間事業者のプロジェクト構築支援などを行っています。
現在、2024年度業務の見積依頼受付中です。

投げ銭募集中

まちみらい公式note、世の中の流れに乗ってサブスク型や単発の有料化も選択肢となりますが、せっかく多くの方にご覧いただき、様々な反応もいただいてますので、無料をできる限り継続していきたいと思います。
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