合同会社まちみらい 寺沢弘樹

合同会社まちみらいです。現場重視・実戦至上主義のコンサルティングを行なっています。 h…

合同会社まちみらい 寺沢弘樹

合同会社まちみらいです。現場重視・実戦至上主義のコンサルティングを行なっています。 https://machimirai.biz/

最近の記事

「誰とやるか」決めること

公平性=誰でもいい?プロジェクトは「誰がやるか?」でグレードのかなりの部分が決まってくる。 旧来型行政では大半の場合、「どんな要求水準書を作るのか、事業手法はどうするのか、VFMは何%あればいいのか、地域の合意形成をどうするのか、議会の理解をどう得るのか」等の事務的視点・手続き論・事勿ればかり気にしていて「素敵なパートナーを探す」視点が抜け落ちてしまっている。 悪い場合にはこうした大事な部分を自分たちで考えずコンサルに丸投げしたり、既成事実を作るためにお花畑のなんちゃって市

    • 脱・「表面的な」脱炭素

      CO2削減は大切だけど地球温暖化 気象庁によると2023年は過去30年の平均値からの偏差で+1.29℃。更に2024年の夏は朝日新聞(2024.9.3朝刊)によると平年より+1.76℃で統計の残る1898年以降で昨年と並び史上最も暑かったとのことである。毎日のように猛暑日が報道され、何処かで40℃越えすることも珍しくなくなった。 気象庁は「異常気象」と位置付けているが、気象庁が提示している下記のデータを見ると(素人目線では)地球温暖化の影響が大きく、かつこれだけデータが示

      • 1秒でも早く

        「まちみらい」の口癖一緒に走れるまち まちみらいでご一緒させていただいている自治体は、まちみらいが「資本金100万円」しかない「得体の知れない」会社なのに「プロポーザルや一般競争入札には出ない」ことを承知しながら、何らかの形で随意契約の理由書を作成、庁内決裁していただいている。 ということで、契約時点で(少なくとも担当者と決裁ラインは)圧倒的に柔軟性・機動力を持ち、肝も据わっている。こちらとしてもこうした貴重な方々・まちを裏切ってはいけないので、本気で関わりいただく額の最

        • 宮崎地震から考える旧来型BCP

          宮崎地震概要 アドバイザー業務で訪れていた宮崎市。全国各地を旅しているので、こういうことも可能性としてはありうるが、まさかの事態であった。これまでも東日本大震災は流山市、その4月11日に発生した余震は相馬市で体験しているが、やはり日本は豊かな自然環境と引き換えに自然災害の高いリスクを負っていることを感じた。 地震発生直後に会議は中止し、その場にいた職員はあっという間に会場の片付け・職場に戻る対応をできたのはさすがであった。しかし、その後に「自分が何をするのか」を把握・シ

        マガジン

        • 情報の非対称性
          2本
        • 竣工即負債
          7本

        記事

          人の匂い

          最近の関わったセミナー等自治体等FM連絡会議@富山 本年2月の東京大会に引き続き2024年8月1-2日に富山市で開催された自治体等FM連絡会議に出講させていただいた。 今回のテーマは「都市経営の視点から見た公共空間の可能性」。いつも言っていることだし、わかったつもりでいたけど改めて自分の経験をベースに話そうとすると意外と難しい。 資料提出の締切が早かったこともあり、色々とnoteでも頭を整理しながら「まちとの絆-短絡的な総量縮減・オママゴトからの決別」と題して資料を調製

          立ち止まる、抗う勇気と割り切り

          ホントにそれでいいのか?国土交通大学校のPPP/PFI研修 毎年の恒例行事になっている国土交通大学校のPPP/PFI研修。「PPP/PFI事例」「官民対話」の2コマの講義と最終日の受講生のプレゼンを聞きコメントするという貴重な機会をいただいている。全国の自治体職員のトレンドや現状を肌で感じる・理解できることもできるので、関係者の皆様には本当に感謝しかない。 ただ、毎年のように(研修内容・プログラムの問題もあるのかもしれないが)受講生による最終発表ではデジャヴかと思うような

          立ち止まる、抗う勇気と割り切り

          「逃げん」代表制

          大東市の出来事morinekiとは 第2期事業の否決 大東市のmorinekiの2期事業の実施方針が議会で否決された。 SNSやnote等でこのことについて早速、多様な意見・見解が出されている。 地方自治は二限代表制で成立しているので、このルールに従って執行部が同事業の実施方針を提案し、それをルールに則った手続き・議論を踏まえて議会が否決したに過ぎないので、法的な問題は全く問題はない。 正確な議論の経緯や思惑は今後、議会の議事録、マスコミによる報道、議員のSNS投稿

          まちとの絆-短絡的総量縮減・オママゴトからの決別-

          なぜこのテーマ?自治体等FM連絡会議 2024年8月に富山市で開催される自治体等FM連絡会議で発表することとなった。 この会議は2010年から毎年、2回/年の頻度で開催されており、全国から公共施設マネジメントの担当者が集まる。当時は公務員で公共施設マネジメントに取り組み始めたばかりであったが、第1回から公務員を辞めるまでは毎回必ず参加していた(この間に代表幹事も務めていたこともある)。基本的に自治体の担当者しか参加できないことから、公務員を辞めて以降は今回のような形で「呼

          まちとの絆-短絡的総量縮減・オママゴトからの決別-

          二極化する自治体

          PPP入門講座において当日の資料 2024年度のPPP入門講座は、ありがたいことに2024.6現在で現地・リアルタイム配信・アーカイブ配信合わせて約460名にご参加いただき、毎回の懇親会やアンケート等からも非常に好評をいただいていることを感じている。 「指定管理者制度はオワコンではない」「随意契約保証型の民間提案制度はもはや標準装備で随意契約ガーと言っている場合ではない」「包括施設管理業務もプロトタイプからそれぞれのまちに合わせて様々な進化をしている」等、当たり前のことだが

          無駄なプロセス・外注費はプロジェクトへ

          最近の問い合わせ-コンサル依存症-2024年度のPPP入門講座はありがたいことに2024.5.23現在で会場・オンライン・後日アーカイブ合わせて約460名の方にご参加いただいている。 入門講座では「補助金が入っている施設や市街化調整区域でも様々な突破方法があること」「指定管理者制度は代理執行でもコスト削減の手法でもないこと」「随意契約ガーの時代ではないこと」など、「当たり前のこと」を事例を通じて解説し、それぞれのまち・民間事業者がクリエイティブなプロジェクトを構築していくき

          無駄なプロセス・外注費はプロジェクトへ

          「やらないための」PPP/PFI優先的検討規程

          PPP/PFIの優先的検討規程がヤバい多くの自治体が公共施設等総合管理計画において、今後の方針として「綺麗な文字列」としてPPP/PFIの推進を掲げ、企画段階でPPP/PFIの導入を検討するためにPPP/PFIの優先的検討規程を整備しているが、国のモデルを劣化コピーしたものがほとんどであり、実態としても優先的検討規程をベースにした優れたプロジェクトが出てきていない。 PPP/PFIの優先的検討規程、そして自治体の本気度は大丈夫なのだろうか。 PPP/PFIの優先的検討規程

          「やらないための」PPP/PFI優先的検討規程

          2024年度PPP入門講座スタート

          PPP入門講座なぜやるのか? 現在、各地で公共施設マネジメントやPPP/PFIに関する書籍・セミナー等が溢れ、インターネットも含めれば非常に多くの情報を簡単に得ることができるようになっている。もちろんきちんとしたものも多いが、これだけ情報が多くなると必然的なことではあるが玉石混淆の状態となっている。 一般的なセミナーでは(悪い場合は発表者本人がその事例に関わっていない、担当者の声も聞いていない、現場にも行っていないにも関わらず)表面的に有名なプロジェクトの事業スキームを

          2024年度PPP入門講座スタート

          「自分たちで創る」力を育む

          最近の出来事最近、首長選挙や外部の横槍によって既契約案件(の本年度分)やこれからの案件が契約できなくなるなど、行政あるあるだが非合理的な事象が身の回りで複数発生し、個人・会社としてとしても振り回されている。 現在の主たるビジネスモデルが浮き沈みの激しいものなので、ある程度は受け入れるしかないが、そのなかでもできることを考え試行錯誤していくしかない。 そして、こうした場面に数多く直面しても解決していくこと・乗り越えていくことでこれらは全て経験知に昇華することができ、結果的に個

          「自分たちで創る」力を育む

          【お知らせ】2024年度PPP入門講座

          PPP入門講座とは毎年、特定非営利活動法人日本PFI・PPP協会主催で開催してきたもので、PPP/PFIに関して実務ベースで解説していく講座です。50分×3コマで合計6日間(計18コマ)で構成しています。毎回、約300名の方にご参加いただき、毎年の恒例行事として遠方から東京まで通っていただいたり、課全員で会議室で視聴したりと楽しみにしていただいている自治体も多くあります。 「PFI法とは何か?」「SPCの組成の仕方」「VFMの算定」といった教科書的なことではなく、実践に特化

          【お知らせ】2024年度PPP入門講座

          非合理的な社会で・・・人事異動の季節に寄せて

          非合理的な社会なのに人事異動の季節、「なんで自分があそこに。。。orz」「なんであいつがうちに。。。orz」といった悲喜交々というか愚痴がわんさか出てくる時期。 人事も確かに(いろんな事情があるだろうが、)非合理的で、その非合理的な人事に基づく意思決定によって動く行政も、非合理的な側面を多く持ち合わせてしまう場面が多く出てくる。 ただ、嘆いていても仕方ないし何も変わらない。「誰か」が走らなければ何も変わらないし、まちは加速度的に衰退していく。 そうした「非合理的な世界」でど

          非合理的な社会で・・・人事異動の季節に寄せて

          【結果発表】レビュー書いて超特濃接触サービス_アンコール版

          超特濃接触サービス_アンコール版とは新著出版記念企画 2冊目の拙著「実践!PPP/PFIを成功させる本」が2023年11月17日に発売されたことに伴い実施したものです。 1)こちらの本をご購入いただく 2)Amazon等のサイトにレビューを掲載 3)まちみらいに連絡 4)いただいたレビューのなかで面白いものを厳選し、その団体(自治体・民間事業者等)へ直接伺い1日、職員研修・案件協議等を実施(交通費・宿泊費等の費用は全てまちみらい負担) 第一弾 第一弾は2023年12月

          【結果発表】レビュー書いて超特濃接触サービス_アンコール版