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読書感想文をサポートする親が気をつけるポイントは5つ

先日「読書感想文を書く子どもに響く!親の声かけ」という記事を書いたところ、”読書感想文_親_声かけ” ”読書感想文_声かけ” でGoogle検索して読んでくれる方が急増!noteのアカウントをお持ちでない方からも感謝のメールをいただき、とても嬉しいです♡ 今日はその続編です(*^^*)

わたしが作文の先生になったのは、知り合いに「読書感想文の宿題でいっつも親子げんかになる」と相談されたのがきっかけでした。(→経緯はこちらの記事)10年以上続く読書感想文講座で毎年夏に子ども達に書き方を教えていますが、講座に参加できない方やおうちで読書感想文に取り組む親子にもお伝えできたらいいな!と思い、noteを始めました。

夏休みの宿題、小学生はまだまだ親のサポートが必要だったりしますよね(特に低学年……)。スムーズに取り組めるよう、今回の記事では読書感想文のサポートをするときに親が気をつけるポイントについてまとめてみました♡


前回の記事↓では、これまで読書感想文といえば「どう書くか」に重きが置かれていたのが、ここ数年で「親はどのように声かけしたらいいか」に言及されるようになってきたというお話をしました。親の声かけという切り口で作文や読書感想文のコツをまとめてあるWEB記事も5つ紹介しています。

わたしが毎年夏に開催している読書感想文講座は、10年続いている定番講座になっていますが、始めた年からずっと、”読んでくるだけ”で講座内で下書きまで終わり、あとは家で清書するだけというかたちを取っています。

もし、講座で作文の先生が子ども達の書く力をサポートするような「声かけ」を、おうちでもやっていただけたら、読書感想文に悩む親子が減るんじゃないかな。

鍵となるのは「親の声かけ」です。

読書感想文を書く子どもに響く!親の声かけ@まちか先生

①怒らない・叱らない・ばかにしない

当たり前のことって思われるかもしれません。親としては”そんなつもりはなかった”という言葉でも、子ども達は「言われて嫌だった……」と打ち明けてくれることがあるんです。

▶書けない時間は思索の時間

「早く書きなさい」「なんで書けないの」「宿題なのに」「普段から本を読んでないから書けないんだ」「自分(パパママ)だったらもっと上手く書くのになあ」「ここがおかしい」「習った漢字は使いなさい」「字はもっと丁寧に」

あーーー、ちょっともう、書き出していてつらくなりました。責める言葉をシャワーのように浴びたら、書けるものも書けなくなってしまいますよね。子どもの読書感想文をサポートしようと関わるなら、これらの言葉をいったん捨ててしまいましょう。(本当はそういう考えそのものを捨てられたら良いのですが)

書けないものは書けないんです。

諦めでも開き直りでもなく、ただの事実です。まちか先生も子どもの頃、原稿用紙に向かって「う―――――ん」と唸ったりしてました。何時間も。すると親が言ってくるんですよね、「作文得意じゃなかったの?」「最近漫画ばっかり読んでるから書けなくなっちゃったんじゃない?」

きっつー。

親としては発破かけて書くようにしむけてくれたつもりなのかもしれないけれど、わたしはどーんと凹みました。ただでさえ書けないのに追い打ちかけないでほしいなって。書こうとしてるのにって。そうなんです。書きたくても、書こうとしてても、書けない”時間”ってあるんですよ!

子どもだった当時は、そのことを上手く説明することができませんでした。でも、今なら説明できます。書き始めるまでそれなりに時間が必要だということ。その時間は”書けない”じゃなくて、準備する時間だということ。

わたしは編集ライターの仕事もしていますが、原稿料をいただく仕事としての文章でも、書き始めるまでの時間って必要なんです。下調べの時間はもちろん、書く前に構成を考えます。これ、けっこう時間かかるし、大切なポイントなんですよ。何をどの順番で書こうかって考えるわけです。例えばWEB記事の場合(業界)では、構成案作成とライティングが分業になってたりします。分業です。両方やれる人は重宝されるし単価は跳ね上がります。本当だよ。あ、また話がそれました。書いてないように見える時間、それは書くために準備している時間だと思ってくださいね。

▶書かなくても別に死なない

「子どもに書けるようになってほしいからこの記事を読み始めたのに」「それならなぜ作文教室なんかやってるんですか」という声が聞こえてきそうです。ごめんなさい。

何より避けたいのは、書けないことに劣等感をいだいてしまったり、作文は苦手だからと予防線を張る癖がついてしまったり、国語そのものに興味を失ってしまったり、という負の連鎖です。

↓こちらのWEBページの「主張的セルフ・ハンディキャッピング」のところが参考になるので、よかったら。

書けるようになる前に、”書けない自己イメージ”つまり苦手意識を植え付けてしまっては本末転倒ですよね。

ここから少し、わたしの体験談をお話しさせてください。わたしには3人の子どもがいますが、作文の先生の子どもだからといっても、いつだってノリノリで作文を書いてるわけでもないのようです。長男は小3まで作文の宿題やお手紙など楽しそうに書いていたのに、小4小5小6の3年間まったく作文を書かなくなりました。そしてなぜか中学生になったら急にまた書くようになったのです。よくクラスメイトに「れいくんは理系科目が得意なのに、なんでそんなに作文スラスラ書けるの?」と聞かれたそうです。長女は幼いころから文字の読み書き自体が困難だったので、おしゃべり(聞く話す)を楽しむ方向で意識していました。小学生になってからは数か月に1回わたしの作文教室についてきては、マイペースに書いていました。たしか小学校高学年の頃「どういう言えば分かってもらえるかな」とわたしに質問してきて、伝えたい気持ちが育ってるんだなってとてもうれしく思ったのでした。現在高校生ですが、お友達とのLINEのやり取りやSNSに投稿するとき「この書き方で伝わるかな」と立ち止まって考えている姿を見て、すてきだなーって思う母です。二女は書いたり発信したりするのが好きなタイプ。いつも何か創作しています。反面、強制されるのをとても嫌うので、わたしから促して書かせることはなく、「ママ、ちょっと教えてー」とか「見てほしいんだが」とか言われたら手を貸す、というかたちです。ちなみに今年の夏休みは読書感想文は書かないそうです!(マジか!)

子ども達との関わりはこちらのnote記事に書きました。作文の先生の子どもだって「書かない」選択する時もある、ある日突然「書きたい」気持ちに火がつくこともある。それでオッケーかなって思います。

▶余計なことを言いそうになったときは

読書感想文に話を戻しますね。本を読むのはそれなりに楽しい。しかし、いざ感想を書くとなると、いろんなことが頭をめぐるわけです。浮かんできた記憶や感情や自分の考え、そういうのを束ねて言語化するって、なかなか大変なんですよね。筆が進まない子どもに何か言いたくなっても、ちょっと待って。

心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

徒然草(序の段)

おうちの人は、学生の頃に習った徒然草を思い出してひと息ついてみてほしいなって思います。書こうとしたらいろんなこと考えちゃって頭パーン!なんだわって、700年読み継がれた古典が教えてくれてます。大人でもそうなのですから、子どもが文章に向かうときもそれくらい大変なんだなと想像してもらえたら嬉しいです。

子どもが何を書こうかと思い悩んでいる時間は、思索の旅に出ているとってもとっても貴重な時間なのです。

②一緒に読む or 親も読む

親がおうちで子どもの読書感想文をサポートするなら、本を選んだり本を読んだりするプロセスから一緒に楽しんでもらえたらいいなと思います。読書感想文に取り組むのは子どもにとって読書体験の1つですが、親子で一緒に取り組めばそれはきっといい思い出ですよね。

▶できれば本を選ぶところから一緒に

読書感想文の課題図書の選び方について、こちらの記事でまとめています。参考になさってくださいね。選ぶ場所は書店でも図書館でもOKですが、子ども自身にどっちがいいか聞いてみるのもいいですね。

「子どもに好きに選ばせたら、感想文が書けなかった」よく寄せられるお悩みです。基本的には興味を持った本がいちばんなのですが、ジャンルによっては感想文が書きにくい場合もあります。子どもはこれと決めたらなかなか他に目が向きません。初めは絞りすぎず、複数の候補からゆっくり選んでいきましょう。

読書感想文★攻略術【1】課題図書の選び方

「この本で書かなくちゃ」と思うのがプレッシャーに感じるとしたら、本を何冊か準備するのもひとつの手ですよ。候補がいくつかあると気持ちが少しほぐれます。それと、もし新しく読んで書くのが億劫…という場合は、おうちにある本から選ぶと気持ちのハードルがぐっと下がります。読んだことがある本、何度も繰り返し読んだ本、そういう本なら内容も頭に入っているので書きやすいです。

▶サポートするなら親も読んでみよう

作文教室で教える先生達は、自分が読んでいない本の感想文でも書き方の指導が可能ですが、それは一般の人にはちょっと難易度高めですよね。いちばんいいのは、子どもが選んだ本を、ぜひおうちの人も読むこと。一読するとサポートしやすくなりますし、子どもへの声かけもピントがずれません。

「この本、貸して」

子どもにお願いしてみるのもおすすめです。一瞬キョトンとされるかも。「買ってくれたのそっちじゃんw」って言う子もいるみたい。「○○○が選んだ本だから勝手に読んだら悪いかなと思って」「読んでみたいから貸してね」ってスタンスを取るのも裏技のひとつです。はっきり説明するわけではありませんが、主体は子どもにあることをさりげなく伝えておくって大事だと思います。

▶付箋を貼る?マーカーを引く?

本を読むときのポイントについて、こちらの記事にまとめています。意識しながら読むことで、後から感想を書きやすくなるので子どもに伝えてあげてくださいね。

・読む前の印象を忘れない
・主人公はどういう人かな
・伝えたいことは何だろう
・いいなと思ったところには付箋を貼る
・2回以上読む

読書感想文★攻略術【2】読むときに意識したい5つのポイント

読みながら、「いいな」「変だぞ」「気になる」「ここ好き」…そんなふうに気持ちが動いたページには付箋を貼っておきます。感想文を書く時、どこだっけ…といちいち探さなくていいからすごく楽です。

作文を書くのを億劫に感じている子のなかには、あまり付箋を貼りたがらない子もいます。「いっぱい付箋を貼ったら、たくさん感想書かなくちゃいけなくなるかも」と警戒するんですね。「ぜんぶ書かなくちゃいけないわけじゃないから、安心してどんどん貼っていいんだよ」と気を楽にさせてあげるといいと思います。

読書法は、いろんなやり方があります。自分に合うやり方で進めるのがいちばんですが、ここではまちか先生のおすすめを紹介しますね。

色がバラバラだと見た目が混乱する(=頭の中のノイズになる)から、単色で統一するとすっきりすると思います。感じたことを付箋にメモすることもできますが、あとからそれを拾うのが大変になるので、まちか先生は何も書かずにペタペタ貼っていく派です。なので、大きな付箋ではなく印つけになるくらいの付箋を使っています。

マーカーを引きながら読む方法もありますが、図書館から借りた本だと出来ないやり方ですよね。”感想文を書くための読み方に慣れる”という意味では、借りた本でも買った本でも使える方法がいいのではと思います。

③親が子どもにインタビューする

いきなり作文用紙のマスを埋めていくのは、とっても大変! 作文用紙に向かう前に、下準備をしましょう。書く前にやっておきたい、大切な秘訣です。それが、インタビュー。

具体的には、↑こちらの記事でご紹介している、読書感想文に書くネタ10個について、親が子どもに声かけしていくかたちで進めていきます。

▶質問が子どもの言葉を引き出す

世の中には読書感想文の書き方についての本がたくさんあります。何十年も前からあって、まちか先生も子どもの頃に読んでみた記憶が……。本屋さんの店頭でも夏休みには”読書感想文コーナー”が設けられ、課題図書と書き方についての本が並んでいますよね。

それなのに「読書感想文が書けない……」と悩む子は減りません。

さっき”読書感想文に書くネタ10個”といいましたが、読書感想文に書く要素って決まっているようなものなのです。普遍的っていってもいいかもしれません。

①この本を読んだきっかけ
②主人公はどんな人か
③あらすじはひとことで
④お気に入りの場面
⑤心に残ったセリフ
⑥自分の体験談
⑦発見したこと&疑問に思ったこと
⑧自分ならどうする?
⑨この本を紹介したい人
⑩次に読みたい本

読書感想文★攻略術【3】読書感想文に書くネタ10選

読書感想文に書く要素というのは、これ。ね?どこかで見たことあるでしょう?これを書けばOKなんです。

例えばこのリストを子どもさんに渡して、「これで書いたらいいんだって」と伝えても、「分かったー!」「書けたー!」とはなかなかなりませんよね。

そこで試してほしいのが、親が子どもにインタビューするかたちで聞き取りすること。「この本を読んだきっかけはなんだっけ?」「パパがおすすめしてくれたんじゃん」「そうだったそうだったw すすめるとき何て言ったかな」「○○○と同い年くらいの男の子が友達と冒険に出かける話、パパも小学生のころ夢中で読んだんだぞーって」「ああ、本当にこれ面白いからなあ」「パパにも子どもの頃あったんだー読んだんだーって、俺も読んでみようって思ったんだよね」

どうでしょう。びっくりするくらい、子どもはいろんなことをはなしてくれますよ。これがそのまま読書感想文になっていくんです。楽しいと思いませんか(*^-^*)

▶メモをする係は親でもOK

こんなふうに親子での会話を楽しみながら、”書くネタ”について盛り上がる時、忘れないようにメモをするのは親でもいいんじゃないかなって、まちか先生は思います。

子どもには話すことに集中してほしいからです。

特にこのやり方で読書感想文を書くのが初めての子・慣れない子の場合は、自分が話すスピードにメモが追い付きません。せっかくお話してくれたのに、メモを書き洩らしてしまうことも多々。

そういうときは、聞き取りしながら親がメモしてあげるとスムーズです。文章のかたちじゃなくて、箇条書きでじゅうぶんですよ。後で見たとき思い返せたらそれでOKってこと。本当にインタビューみたいですよね♪

▶項目ごとに膨らまして書くのは子ども自身

1枚(プリント1枚=ひとつの質問)ごとに、聞き取る内容=書く要素は変ります。おうちにある紙を使って読書感想文に取り組む場合も、できたら白紙(A4コピー用紙)を使ってもらえたらと思います。

綴じてあるノートや、手のひらサイズの付箋より、視覚的にとても扱いやすいからです。ある程度の大きさがあるので、後から書き足すこともできます。それがポイントです。

親から子どもに、読書感想文に書くネタをインタビューしていくとき、1つの質問で色々お話できたら、そのメモをもとに子どもにそれを文章として書いてもらいます。同じ紙(A4)にです。

「今お話したことを書いてみて」そんなふうに促して、自由に書いてもらいます。お話したばかりだから、記憶も新しく、それを文章化するのもスムーズにいくはず。

「えー。話したけど、どうやって書けばいい?」「”パパにも子どもの頃あったんだー読んだんだーって、俺も読んでみようって思ったんだよね”って言ったよな」「言ったー」「それを作文にするとしたら、”お父さんにも子どもの頃があったんだと思って、ぼくも読んでみようと思いました”とかになるんじゃないかな」「へーーー」

話し言葉から書き言葉に変換するって、慣れるまではちょっと大変。大人にとっては普通のことでも、子ども達はこれから身に付けていく力ですよね。手を動かしていると、作文を書き慣れていない子どもでも、自分で言葉を付け足したりしはじめます。その瞬間に立ち会えると、すっごく感動しちゃいますよ。待ちの姿勢&見守り要因に徹して見ていてあげてください。わたしは寝返りとか、伝い歩きとか、ママって呼ばれた日みたいに、とってもとってもうれしかったのを今でも覚えています。

▶質問しながら深めていく

1枚ずつ、進めていきます。でも、手が止まったり、迷ったりしたときはどんどん飛ばして次のプリント(紙)にいってOKです。書けないところで止まると、子どもが苦しくなるからです。

飛ばしたところはどうするか?

何周でも戻っていいんです。もしかしたら、書けるタイミングがくるかもしれません。さっきよりお話が盛り上がるかもしれません。そのライブ感がいいんだと思います。

読書感想文の文量は、学年によって異なりますが、④お気に入りの場面⑤心に残ったセリフ⑥自分の体験談、この3つは読書感想文の柱になるので、ゆっくり時間をかけてお話してみてくださいね。

④1つの話題につき1段落で構成する

いよいよ、段落構成の段階に来ましたね。おそらく今、お話して書き出した紙(プリント)が10枚手元にあると思います。そこから、どうしても言葉が出てこなかった質問や、「別にそういうのない」と子どもが拒否した質問など、白紙に近いものを取り除きましょう。

▶順番に書けばOK

この作文教材プリント(質問ごとに紙を分けるやり方)のすごいところは、段落構成がとっても楽な点です。え?手前みそですか?でも、本当に本当なんですよ。

プリントor質問のナンバリング(①~⑩)通りに作文用紙に書いていけば、そのまま段落構成になるんです♡ 

学年・年齢によって、必要とされる文字数も違いますよね。プリント(質問)1枚あたり200字前後を想定しています。それを目安に親子で会話をして膨らませてもらえたらいいなって思います。

シンプルイズベスト!なのです。それが一生使えるスキルになります。詳しくはこちらの記事↓で説明しているので、チェックしてみてくださいね。

▶起承転結?序破急?

小学生なら「はじめ・なか・おわり」という言葉を使う子が多いかなって印象です。このことについては、意識しなくていいですのひとことでお答えしています。

親のサポートが必要な年齢の子どもに、そこまで求めるのは酷なのです。まずは楽しく書くことや、書く要素を順番に書いたら伝わったー!って成功体験を味わってもらえたらいいなと思います。

それに、まちか先生のプリント(質問)の順番は、小学生の読書感想文コンクールの優秀作品や各都道府県がまとめている児童文集から集計して、”何をどの順番で書かれているか”弾き出した結果の並びなのです。

だから、質問された通りに段落を作れば「ちゃんと伝わる作文のかたちになってる」というわけです♡

▶もっと工夫したい

これもよく相談されることです。

ひねりを加えて、もっとかっこいい読書感想文にしたい!そう思われるのは、親でしょうか?子どもでしょうか?

そう言ったのが子どもの場合は、「おっ。やってみる?」と応じちゃいましょう。どこをどうしたいか、聞いてみてくださいね。書き始めの工夫とか、締めの一文とか、自分の意見を書いたけどなんか違う気がする、というように、子ども本人がどうにかしたいと思うポイントがあるなら、そこを補強します。

そう言いたいのが親の場合は、繰り返しになりますが、親のサポートありで作文を書いている段階の子どもに、そこまでの完成度をは求めない方がいいと思います。そんなんでいいの?と思われるかもしれません。それでいいんですよ♡

「作文を書くゴール」は、いつかひとりで書けるようになること&伝えたり伝わったりする喜びを感じてもらうことなんですから。テクニックや見栄えなんて、後回しするくらいでいいのです♡

⑤清書は後日の方がうまくいく

ここまできたら、ほぼ出来上がりですね。あとは清書するだけ。親としては、さっさと終わらせちゃおうって思われるのが道理。わかります。

でも、ちょっと待って。

▶なんでグダグダしてるの?

10枚のプリント(10個の質問)と、段落構成という名の紙の並び替えまでできた今、子ども達はとっても疲れています。

グダグダしたり、休憩したいと言ったり、もう嫌と言ったり、そういうのは疲れてますのサインです。

「忘れないうちに書いちゃったら」と言いたい気持ちも分かるのですが、強要しない方が子どものためでもあるし、作文の完成度のためでもあります。

今日は「頑張ったね♡」「これでいつでも清書できるね」と、子ども達を読書感想文の宿題から解放してあげてください。だって本当によく頑張ったから!

▶言葉の発達の階段

ここからはおうちの方向けの情報です。

人間は成長するにつれて言葉を使いこなすようになります。生まれたばかりの赤ちゃんに話せといっても無理ですよね。それと同じように、小学生におしゃべりできるんだから書けるでしょというのも、実はちょっと難しかったりもするのです。

話す→読む→書く→考える(推測など)

こういう段階を踏んで言葉は発達していくといわれています。わたしが大学時代に学んでとても印象的だったのは、「それぞれの段階には数年の開きがある」という教育学部の教授の言葉がでした。

ひらがなを覚えたのに本を読まない→音韻認識と文章の把握は別。数年待ってあげて
話すのは出来るのに文章を書けない→文字を書くのに精いっぱいなのかも
けっこう鋭いこと言うのに作文は全然で→思考回路に手が追い付いてないだけ

具体的にあげると、子育て中の「なんで?」「どうして?」あるあるばっかりですよね。今年の夏休みに完璧な作文が書けなくてもいいじゃないですか。一緒に取り組んだって思い出が力になって、次の学年に上がったら急に書き始めるかもしれませんよ♡

そういうわけで、今持てる力を出し切った子どもは、とっても疲れてるわけです。大人は「書き写すだけなのに」と思う清書の作業も、やれるだけの力は残ってないんだなって思ってもらえたらと思います。

▶時間を置くメリットもある

その日のうちに清書をしないメリット面もお伝えしますね。

これは編集ライターとしてのエピソードなのですが、原稿って書いてすぐに見直しても、気付かないことってたくさんあるんです。少なくとも1晩、可能なら数日置いて、読み返してみると……「ここつながりが不自然!」「意味が通らない構成かも」「この言い回し変だな」って、客観的な目でチェックすることができるんです。

子どもの作文も、少し時間を空けて、子どものパワーも回復した翌日以降に、清書をしてほしいなって思います。余裕が出た分、「ここ書き換えていい?」「ちょっと工夫思いついた!」みたいに、新たな反応がうまれることもあります。

文章を「書く」と文字を「書く」は似て非なるもの。パワーが回復したことで、文字を丁寧に書くところにもパワーを注げるので、時間を置く作戦、試してみてくださいね。

おまけ(下書きがすらすら書けるプリント)

読書感想文は、作文用紙(原稿用紙)に書く前の「下書き」がとっても重要です。白紙のコピー用紙やノート、付箋などなんでもOKなのですが、もし上手く言葉を引き出せなくて困ったときは、こちらを使ってみてくださいね。

1記事がとっても長くなってしまってごめんなさい。1万字ですよ……目を通すの大変でしたよね。記事のボリュームがやばいとよく言われるまちか先生ですが、ベスト3に入りそうな長さです。でも、夏休みに頑張る親子の応援になればと思って、できるだけ具体的なお話を交えながら詳しく書いてみました。

がんばってくださいね♡

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