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作文講師“まちか先生”のポートフォリオ

はじめまして! 小中学生の作文教室「サードプレイス」主宰のまちか先生です。ライターのお仕事をするときはフルネームで名乗っているのですが、教室で子ども達に「まちか先生!」と呼ばれるうちに、いつのまにか一人称もまちか先生になりました。

平日は取材やライティングをして、週末には作文の先生に―――そんなライフスタイルを12年ほど続けています。今日はそんなわたしの自己紹介をしたいと思います。

専業主婦からママライターに

わたしがライターになったのは28歳でした。結婚前にしていた仕事は出版とも教育とも無関係の分野。小さな子どもがいる専業ママでしたので、「在宅でできる仕事をしたいな」「文章を書くのが趣味だから、ライター目指してみようかな」そんな、ふんわりとした思い付きからのスタートでした。

未経験だし実績もないし、等身大で書けるところからやってみよう!と、肩書き”ママライター”を名乗ることに。はじめは、お出かけレポートや育児情報をまとめる記事が中心でした。

ライターが作文教室の先生になる?

子どもつながりのママ友達、取材先の方々、パパママ起業家さんなど、育児真っ最中!な人達とたくさん出会いました。その中でよく相談されたのが、「うちの子、読書感想文が苦手みたいで…ライターさんみたいにスラスラ書けたらいいんですけど」「作文の宿題で必ず親子げんかになるんです」というお悩み。

教えましょうか?
ぜひお願い!

そんなきっかけから、知り合いの子どもさんに作文を教えることになりました。家庭教師というかたちですね。夏休みの読書感想文の宿題に一緒に取り組みました。どんな風に進めたらスラスラ楽しく書けるかな?と、プリント作りや声かけをたくさん工夫しました。それが今も使っている教材のベースになっています。

推薦入試用の自己PR文
受験対策の国語(作文)
作文コンクール
自由研究(新聞づくり)

お願いされれば応えたくなるもの。とはいえ、塾に通っている子も多かったし、受験の書類は学校でも指導があるのでは?と不思議に思い、保護者さんに聞いてみました。すると…「書いた作文を添削してくれるんだけど…直されるのがうちの子はすごく嫌みたいで、すねちゃって」「書き方は教えてもらえないから、書けないうちの子は見てもらうことすらできなくて」たしかにそれはつらい。なるほど……そうですよね……でもそれ親も子もしんどい……。

ライターは、原稿に盛り込まなくちゃいけないことを取材でヒアリングします。原稿に向かう前から"書く準備"は始まっているのです。そして、書く時もいきなり書き始めたりしません。構成を考えます。やはり文字を入力する前から"書く準備"は始まっているのです。

「書き方が分からない」って、お悩みに、”どう書くか”の前に”何を書くか” ”必要な情報は何か”を一緒に考えるところから始まるレッスンスタイルもこの頃から変わっていません。

ライターが作文を教える良さって、この点にあるとわたしは思います。

常設の教室を始めよう

「長期休み以外も、担任の先生が作文の宿題を出すのよ」「子どもが書くことないって言うから、ネタ探しに毎週末どこか連れて行ってあげるのが大変なの」

お出かけしなくても作文のテーマはいっぱいありますよ?
ほんとに?それも教えて!

身の回りのものを観察したり、テーマに沿って考えたことをまとめたり、等身大のお題リストで楽しく書いたり、毎週さまざまな切り口でネタを準備しました。作文の宿題に困らないようになると、めきめき笑顔が増えていく子どもさん達がとっても可愛くて(この頃教えていた子ども達はもう社会人になりました)。そんなふうに、わたしも作文を教えるお仕事がどんどん楽しくなってきたのですが…。

次第に、口コミや紹介で広がり、わたしのスケジュールは常にぎっしり!

お断りするのも申し訳ないなと思った時、グループレッスンなら受け入れられるかも、と思ったんですね。それが常設教室のはじまりでした。

レンタルスペースを借りて自主開催。
お声かけいただいてカルチャースクールで開講。

通いやすいところに通ってもらえるように、市内の各区に1つは教室を設けるように場所選びをしました。平日はライターの仕事があるので、作文教室は週末のみ。今も同じ考えで続けています。

月1回のレッスンだけで書けるようになるの?

他の習い事と大きく違うのは、レッスンの回数かもしれません。わたし達の作文教室サードプレイスは、基本的に月1回です。宿題もありません。

いちばんの理由は"作文が嫌にならないため"です。

言い換えると、次のレッスン日が楽しみなくらいがちょうどいいです。宿題やってなかったら行きたくなくなりません? 毎週あったら、え~またぁ~ってなりません?

「あ。今日作文の日じゃん」って気楽に通ってもらえるのが大切だと思うのです。この”ちょうどいいかげん”をわたしに教えてくれた、教室立ち上げ期の生徒さん達&保護者さん達には、感謝の気持ちでいっぱいです。

真夏は繁忙期♡読書感想文講座

常設の教室とは別に、夏休みには「読書感想文講座」を各地で開催します。超大物の宿題をやっつけちゃおうという企画。今年で10年ほど続いていますが、毎年大人気です。

書き込み式の教材を使いますが、たくさんの生徒さんを一度に見ます。講師一人では、目が行き届きません。なので、読書感想文講座は、基本的に複数人の講師でレッスンしたいなと思ったことから、手伝ってくれそうな人に声をかけ始めました。

たくさんのライター仲間、他には元教師の友人やフリーランスの保育士さんなど。みんな快く力を貸してくれました。わたしの自宅で講習会をやったり、わたしの子ども達にデモンストレーションレッスンをしたり。はじめはアシスタント的に関わってくれていた人も、徐々にメイン講師やれるよって言ってくれるようになりました。

チームでやれるっていいですよね。誰かが体調不良のときも、「わたしその日代われます!」って助け合えたりします。

たまに収入のことを質問されますが、組織(企業)ではないので、みんな”その日教えた子どものレッスン料が自分の報酬”です。わたしもみんなと同条件でやっていますよ。

同じ気持ちでやっていける作文講師を増やそう

わたし一人じゃなくて、一緒にやってくれる作文の先生がもっといたらいいなあ。そんな風に思うようになった頃、わたしは末っ子を妊娠しました。

産前産後、どうしよう。一時期教室を閉めるのも一つの方法ですが、せっかくならこの機会に、他の先生に作文教室を引き継ごう!と思ったのです。読書感想文講座や常設教室のアシスタントをして慣れてくれている先生なら、教室を持っても安心してお任せできます。

余談ですが、ライターの仕事もライター仲間に引き継ぎました。ピンチヒッター的に代わってもらうのではなく、今ある仕事をすべて手離す、という選択をわたしはしました。

半年後、末っ子が保育所に通うようになり、ライターの仕事を再開したタイミングで、作文レッスンも再開しました。新しい場所を探したり、新しいカルチャースクールさんとの出会いがあったり、嬉しいことにどんどん忙しくなります。一緒にやっている作文講師のみんなも、それぞれの教室で楽しくレッスンを頑張っている。みんなで盛り立てている感がすごく心地よいのです。

その数年後、わたしは県外へ引っ越しをすることになりました。再びリセットです。自分の教室は作文講師のみんなに引き継ぎました。みんな本当にありがとう。

そして今また、わたしは新しい土地で作文教室サードプレイスを始めると決めました。このタイミングでnoteも始めてみようと思ったのです。

ブラッシュアップされていく教材

作文教室を開講するとき、それなりに準備に時間がかかります。その間に、わたしはこれまで12年間積み重ねてきた教材やノウハウを整理することにしました。教材のデータはパソコンの中にありますが、生徒さん達が書いた作文用紙の枚数よ! 段ボール何箱ですかっていう。資料、関連書籍、文集……。

なつかしい…という感慨深い気持ち以上に、圧倒的なボリュームに身が引き締まる思いがしました。しっかりまとめあげたいなって。

その作業は、我が子3人も手伝ってくれました。物心つく頃からわたしの教材で作文を書いてきた子ども達。家でわたしから作文を教えることはないかわりに、「ママ、これ使うよ~ちょうだい~」と言って勝手に教材を持っていき勝手に一人で書き上げてしまいます。

使いやすさだったり、働きかけだったり、カリキュラムの進度&深度だったり、現役の小学生・中学生・高校生からのストレートな指摘は勉強になることだらけ。ありがたく採用させていただきました。

これまで一緒にやってきた作文講師のみんなも、経歴はいろいろだったりします。編集者、ライター、カメラマン、デザイナー、療育の先生、教員、コーチング講師、保育士、起業家、医師、弁護士、それぞれの知見でたくさんのアドバイスと工夫をありがとう。

12年も続けてこれたのはみんなのおかげです。

”作文教室サードプレイス”の新しいステージ

新しいツール、新しいプラットフォーム、新しい取り組み……。生まれたものもあれば消えたものもあって、この12年の間に状況は大きく変化したなぁと思う日々です。

2020年には、コロナ禍で“オンラインレッスン”が浸透したこともあって、作文教室サードプレイスでもオンラインレッスンを取り入れました。行き帰り=送り迎えの時間がかからないのっていいな!って思います(小学生母の正直な感想です)。

今、準備しているのは、動画配信と通信添削を組み合わせたコースです。オンラインレッスン以上に時間の自由度が高いので、もっと多くの子ども達に作文レッスン届けられると思うとここです。まちか先生は顔出し恥ずかしくて苦手なのですが、クローズド配信なら…!と腹をくくりました。開講は8月を予定しています。

今月(2024年7月26日)には、商業施設で子ども記者のイベントがあります。タウン誌のライター・作文講師と一緒に、実際の店舗で取材して紹介記事を書きます。作文教室ってイベント化しにくいと思っていたけれど、広告代理店さんの企画力に驚いちゃったわたしです。

「サードプレイス」だからできること

他にも、教育機関との連携や、生涯学習としてのプログラム化、家庭内の教育力アップを目指す保護者向けカリキュラムなど、各所からお声かけいただいたことで、これまでとは違うかたちでの”作文教育” ”作文指導”の在り方が見えてきました。

「作文の宿題は親子げんかになるから嫌」から「作文は親子のコミュニケーションツール」へ。わたし達はサードプレイス(学校でも家庭でもない3つ目の居場所)だからこそお手伝いできることがあります。

”作文力”を通して、子ども達に心豊かな子供時代を過ごしてほしいなと願って、まちか先生は今日も教材を作っています。


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