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夏休み最終日の君たちへ

はじめまして。
この記事に目をとめてくれてありがとう。

明日から2学期という子も多いんじゃないかな。「学校が始まるのいやだな」「なんだか怖い」そういう気持ちをどうしようと思っている子に、読んでもらえたら……。

自分もそうだったから伝えたいことがあるの。
少しの時間お話を聞いてもらえたらうれしいな。

わたしが誰か謎だよね。ごめんなさい。わたしは3人の子どもを育てるひとりの母親です。仕事はフリーライターといって本や雑誌を作ったりしています。ときどき作文教室で子ども達に教えたりもします。車の運転免許のほかに、精神保健福祉士という心理系の資格を持っています。

わたしが住んでいる地域では、始業式は8/29の予定だったの。でも台風で休校になって、9/2になりました。小学生の娘はすごく喜んでた。「先生に会わなくてすむ」って。

学校がいや、つらい、っていう理由は、人によって違うよね。はっきりと理由はないけどモヤモヤするってこともあると思う。行くつもりあるのに体が動かなかったり、心が苦しくなったり、すると思う。

言葉にするってむずかしいよね。
言えないからしんどいのに。
理由を聞いてほしくない時もあるよね。

「こわい」「行きたくない」と伝えるとき、どう伝えたらいいか困ったら、このページをそのまま大人に見せてください。そのまま見せてくれたら、大人が助けてくれるように書いています。

それからこのページは、子どもから「学校に行きたくない」と聞いて、どう声をかけていいか心配している大人のためにも書いています。

2学期がこわいと感じる気持ち、そういう気持ちがあることを見て見ないふりしないで考えているあなたは、とってもすてきな人です。自分の気持ちを大人に伝えるって、とてもとても勇気がいる。すごく頑張り屋さんなんですよね。

「もう行かない」って簡単に決めたりできないもん。
「休みたい」でも「休んでいいのかな」ってずっと考えてしまうよね。
わからない、もう無理。

わたしは、お休みしていいよって思います。
行かなくても大丈夫だよって言います。

あなたはすぐには信じられないかもしれません。

本当に本当に大丈夫?
でも休んで、そのあとどうなるの?
ずっと休んでいいの?
なんで大丈夫って言えるの?

そう不思議に思うのもわかるよ。

だから、「それでも大丈夫だよ」を説明するために、ここから先はわたしとわたしの子ども達の場合のお話をします。

読むのがつらかったら、読まなくてもオッケーだよ。無理しないでね。ちょっと長いし、大人向けかもしれない。


小学生の娘は、去年のクラスが合わなかったみたいでした。いつもガヤガヤしていて、学級崩壊っていうのかな、授業ができなかったって。授業を聞きたいだけなのに、「静かにしようよ」って声かけたら「まじめきもくね」「いい子ぶるな」とクラスメイトに言われてしまい、学校に行けなくなりました。

「そっか、じゃあママと勉強しようか」って、わたしとおうちでドリルとかやってました。半年くらいそうやって過ごしていました。春休みに急に「新しいクラスでは学校行くキャラになる」と宣言したから、わたしはびっくりしました。

クラス替えもあり、担任の先生も変わって、今年度は落ち着いたクラスになってるそうです。でもね、今度は担任の先生がちょっと苦手なんだって。合わない人の言うことを聞かなきゃいけないって、きついよね。どんな感じかと言うと、「答えが分からなくても手をあげなさい」とクラス全体に指導するんだって。娘は「自信あるときは手をあげるよ。でもそれじゃダメなんだって」と泣く日もあります。

娘は「いろんな大人がいるなってわかった」って担任の先生のことを捉えるようになりました。うん。わたしもそう思う。敵味方じゃないよね。距離を置いて相手を見てみること、学校で学ぶのはお勉強だけじゃないのかも。自分の気持ちとか感覚とか大事にしていてえらいねって思うし、そう伝えています。

高校生の娘は、とても繊細な子です。そしてとても優しいです。赤ちゃんの頃からおとなしくて、わたしにくっついて離れないタイプでした。持病もあって幼いころは大きな病院に定期通院が必要で、身長も小さめでした。

ところが、小学1年生になったら急に、ふざけてみんなを笑わせるようになって、わたしはびっくりしたの。お勉強で苦手なことも多くて、気が重い日もあったみたい。でもパパが厳しい人で「絶対休むな」って怒られて家を追い出されるように登校したりしていました。

小学校高学年で起立性調節障害だとわかりました。謎の頭痛がずっと続いて、眠れなくなって、眠れないといろんなことを考えちゃって、とても苦しそうでした。家族みんな寝ているのに自分だけ起きている、真っ暗な夜中がこわいと言っていました。だからわたしは「つらいときはいつでもママを起こしてね」と言いました。

ふたりで夜な夜ないろんなことをおしゃべりしました。小1で急に明るくなったのは、「そういう子になりたかったからそういうフリをしていた」と教えてくれました。長い間すごく無理を重ねていたんだと思います。今はゆっくり充電しようね、と学校は行けるときだけ行くスタイルにしました。

わたしは勤めていた仕事をやめ、フリーランス1本にしぼりました。家にいる時間を増やすためです。社会不安障害、睡眠障害、発達障害、パパの虐待によるPTSD、……。いろんな困りごとが娘に降りかかります。親の離婚による環境の変化もつらかったと思います。本当にごめんね。

マイペースに通える通信制高校に進学したとき、娘がどんなふうにこれからやっていきたいか、気持ちを聞きました。「元気になりたい」娘はそう言いました。どういうのが元気かというと、「登校したり友達と遊んだりしても疲れずに次の日起きられること」って教えてくれました。

わたしからも提案しました。「通学ってそれだけでパワー使うよね。ママせっかくフリーに戻ったから、送り迎えとかやれることは、”やってもらう前提”で予定とか考えてみない? ひとりでがんばると大変だから、ママをもっと巻きこみなよ」って。

今では、少しずつ電車やバスにもひとりで乗れるようになって、バイトも始めたんですよ。クローズドで就労したから心配していたけど、バイトの仕事にも慣れて、笑顔が増えてホッとしています。バイト先のまかない(ごはん)がおいしいって、食欲モリモリ! もうすぐ高校の前期定期試験らしくて、さっきも「勉強めんどくさーーとりあえずペットもふろ♡」って言ってたよ。

大学生の息子は、中学3年のとき突然いじめのターゲットになりました。移動教室を知らされないとか陰口とか脚をかけられるとかから始まって、エスカレートしていきました。表情が暗いから車で送っていくのですが、校門をくぐると吐くようになってしまい、休みがちになりました。

当時の学校はあまり寄り添ってはもらえなくて、「年間10日以上欠席したら受験できない」などと言われ、そんな話は聞いたことないとお願いしたのですが、公立も私立も高校受験願書すら出してもらえませんでした。

ずっと自分の部屋に引きこもっていて、息子に聞いても「どうでもいい」としか返ってこなくて。でも、どこかに居場所を持ってほしいなと思って、通信制高校(サポート校)を探しました。「見学にはついていく」と久しぶりに外に出た息子は、少しやせていました。

入学はしましたが、高校2年の夏くらいまでほとんど登校はしていませんでした。レポートで単位をとっていた感じです。2年以上引きこもりだったのですが、秋から週2くらいは登校するようになりました。授業より学校行事が楽しいって言ってましたね。そして、冬にあったオープンキャンパスが大きな転機になりました。

息子が「進学して、教師になる」と言ったのです。そこから本気で受験勉強に取り組んで、今では教育学部の大学生です。「俺は学校(中学校)で嫌な思いもしたけれど、そんな自分を立て直せたのも学校(高校)だった。だから俺は学校の先生になりたい」


ここまで、長いお話を読んでくれてありがとう。

読んでくれた君へ。
学校には無理して行かなくても大丈夫。
行きたい気持ちがあるから悩む、その心を守ってほしいの。
いい加減な気持ちじゃない。
今つらかったら自分を守ってほしいんだ。
それがいちばん大切なこと。
その後のことはそのとき考えよう。

おうちの人へ。
子どもさんが打ち明けた、その勇気をほめてほしいです。
受け止めるのも勇気がいりますが、
打ち明けられる関係性を築けていたことがとてもすごいです。

わたしの子ども達へ。
このメッセージを書くことをOKしてくれてありがとう。
「いいよー。自分の話で誰かがホッとできるなら」
うん。本当にありがとう。

わたしの他にも、メッセージを書いている人がいます。
よかったら読んでみてくださいね。

#9月1日がこわいあなたへ
#9月1日がこわい親へ

このメッセージを届ける企画は、ミトシさんのお声かけではじまりました。ミトシさん、ありがとうございます。微力ながら参加させていただきました。

この記事を今朝アップしてから、いろんな人の記事を読んでいました。そのなかで「#8月31日の夜に。」という居場所を見つけました。よかったら、こっちも見てみてね。

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