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「ロック・ミュージック史」の名盤に関する思索です。
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2024年3月の記事一覧

ブラック・ミュージック史における一つの革命となったニューソウル/プログレッシヴ・ソウル

ブラック・ミュージック史における一つの革命となったニューソウル/プログレッシヴ・ソウル

今回、ご紹介するのは、70年代のニューソウル/プログレッシヴ・ソウルです。

70年代の初頭、R&B/ソウル・ミュージックは、重要な転機を迎える事となりました。

60年代の同ジャンルは、主として商業的な野心を持ったレコード会社の主導の下、シンガー/アーティストとプロデューサー/ソングライターによる分業制からレコードが制作されていました。

ところが、70年代前後を境にして、作品のプロデュース/ソ

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時代の変わり目と共に現れたSSW達による其々の内省

時代の変わり目と共に現れたSSW達による其々の内省

今回、ご紹介するのは、70年代初頭のSSW達の作品です。

60年代におけるロック・シーンの主流であったサイケデリック・ロックやフラワー・ムーヴメントの熱気は、ウッドストック・フェスティバルで一つのピークに達しました。

しかしながら、70年代の始め、ロック・シーンは、60年代のアイコニックであったビートルズやジミ・ヘンドリックスやジム・モリソンらを失い、その狂騒も次第に沈静化していきます。

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濃厚な音楽性と濃密な関係性によって生まれた英米のスワンプ・ロック

濃厚な音楽性と濃密な関係性によって生まれた英米のスワンプ・ロック

今回、ご紹介するのは、スワンプ・ロック関連のアルバムです。

60年代後半、ロック・シーンの主流で活動する多くの英米ミュージシャン達が米国南部音楽に根ざした方向性へ向かいました。

その音楽的な起点となったのは、ボブ・ディランとザ・バンドが発表した『ザ・ベースメント・テープス』のアセテート盤や『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』、あるいは、グラム・パーソンズ擁するバーズが発表した『ロデオの恋人

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