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読んだ本の物忘れ防止と趣味で書評のようなものを書いています。Twitterに投稿したく…

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読んだ本の物忘れ防止と趣味で書評のようなものを書いています。Twitterに投稿したくてnote登録してみました。裏表紙のあらすじよりも少しだけ詳細なあらすじをまとめたり、読んでみての感想などを書いています。本を手に取るきっかけに繋がったりしたら嬉しいなと思います。

最近の記事

くもをさがす/西加奈子

「あなたに、これを読んでほしいと思った」 最終章の「息をしている」に書かれている一文なのですが、この一文で西さんの思いとか、強さとかが、一気に脳天の方までぐわぁ〜って伝わってきて、込み上げてくるものがあって泣けてしまった。 この本は、西さんが乳癌の告知をされてから、辛いって言葉じゃ足りないくらい苦痛な治療と、全摘手術、術後のまたもや辛い以上の苦痛な放射線治療を経験した日々を綴った闘病エッセイです。 ただ、ガンに罹患したことが判明したのは、住み慣れた日本での出来事ではなく

    • 2022年下半期読んだ本 38冊 T/L103冊

      上半期1月~6月まで65冊も読めていましたが、下半期7月~12月までは38冊しか読めませんでした。一応、年間100冊超えていたので、目標達成ということでひと安心です。 ━━━━━━━ シャルロットのアルバイト/近藤史恵★★★ ロンドン謎解き結婚相談所/アリスン・モントクレア★ 人面島/中山七里 奇跡集/小野寺史宜★★★ 天国への電話/ラウラ・今井・メッシーナ 死神と天使の円舞曲/知念実希人★★★ 償いの雪が降る/アレン・エスケンス★★★ ハンティング(上・下)/カリン・スロー

      • シャルロットの憂鬱/近藤史恵

        警察犬をケガで引退したジャーマンシェパードのシャルロットと、辛い不妊治療を経験したものの子どもに恵まれず、シャルロットを家族として迎えた池上浩輔と真澄夫妻が大活躍の短編集。 シャルロットは本当に可愛くて賢くて素晴らしいわんこなのですが、旦那の浩輔の勘のするどさもとてつもなく素晴らしいです。 ◆シャルロットの憂鬱:叔父よりシャルロットを紹介され飼うことに。おおむねいい子、時々悪い子。警察犬として頑張ったシャルロットを甘やかしているが、シャルロットも新しい飼い主さんの元で相当

        • 2022年上半期読んだ本 65冊読了

          2022年1月~6月まで読んだ本まとめ 私生活で忙しくなり 平日の読書時間がとれなくなったけれど なかなか良いペースで読めているようで 今年の目標100冊は達成出来そうです。 ━━━━━━━ わたしの美しい庭/凪良ゆう★★★ コンビニたそがれ堂/村山早紀★★★ 虚空の糸(殺人分析班シリーズ4)/麻見和史★ なぜ、そのウイスキーが死を招いたのか/三沢陽一 光媒の花/道尾秀介★★★ キンモクセイ/今野敏★ 愛するいのち、いらないいのち/冨士本由紀★★★ いとまの雪(上・下)/伊

        くもをさがす/西加奈子

          光媒の花/道尾秀介

          いやはや面白い本でした。この本の構成がとても良かったです。最新刊「N」なんかでも分かるように、やはり秀逸ですね、道尾さん。 この本は、6話の短編集なのですが、1話にちょい役で登場していた人物が次の1話で主人公となっていく、という構成で書かれています。前の章のどの人なんだろうと予想しながら読める章もありました。 おぞましく、思わずゾワっとしてしまうような人間の罪、守るものを守るために犯したやるせない罪、殺人という罪でなくとも、胸に秘めたどうしようもない思いなどが書かれていま

          光媒の花/道尾秀介

          しゃぼん玉/乃南アサ

          ふわふわと漂い、何かのモノや誰かにあたった瞬間にぱちんと弾けて跡形もなく消えるしゃぼん玉のような人生。自分はそんな人生を送っていればいい。 <あらすじ> 家庭環境に恵まれず、両親の絶えない喧嘩や暴力を間近で見て、そして母親に愛されず憎まれて育った。両親の離婚で家族と帰る家も信頼できる親戚も失い、4浪した大学にも行かなくなり、学校も友だちも何もかもを失った23歳の翔人は、ひったくり強盗をしてその日その日を凌いで生きていた。 ある日盗んだスクーターでひったくりしようと、女性

          しゃぼん玉/乃南アサ

          PIT 特殊心理捜査班・水無月 玲/五十嵐貴久

          猟奇的な連続殺人ものかなり久しぶりでした。はい、好物のやつです。笑 最近読んでいたサスペンスやミステリーものは、トリックや犯人・被害者の内面に重きをおくようなミステリーもので、殺害方法とかは普通だったんです。*「普通」ってのはおそらく、刺し殺す、絞め殺す、遺体はそのまま、もしくは埋める、といったところでしょうか* 本書、とても読みやすくて(光文社文庫、文字大きくなりました?気のせいでしょうか)、スピード展開で……。結末のどんでん返しは、もーーーっ!どんどん!でんでん!な感じ

          PIT 特殊心理捜査班・水無月 玲/五十嵐貴久

          チェスナットマン/セーアン・スヴァイストロプ

          帯に注目です。あのディーヴァーさんも鷲掴みされてしまった話題の著書。わたし自身ノーマークでしたが、本屋さんで見かけて、帯にやられてしまった…「読みたい!」の一心で買ってしまいました。 またまた北欧ミステリーです。ほんと最近、目が止まる海外小説、北欧ミステリーばっかりです。でも、北欧ミステリーの重苦しさと面白さが纏わりついてきて、逃れられなくなるんです。 「チェスナットマン」とは日本語訳で「栗人形」と記されています。表紙がまさに栗人形のイメージ。栗に棒を差し込んで腕や足にし

          チェスナットマン/セーアン・スヴァイストロプ

          むかしむかしあるところに、死体がありました/青柳碧人

          誰もが知る日本むかし話(ももたろさん、一寸法師、花さかじぃさん、つるの恩返し、浦島太郎)のストーリーとミステリーを融合させています。アリバイ証明や倒叙、叙述、密室などのトリックがたーくさん! むかし話でしか生み出せないであろう殺人トリックも面白かったです。とてもゆるーく読めて、所々で感動したり、イラついたり、驚かされたり、楽しさは存分に味わえるかと思います。あの有名なミステリー小説をオマージュした章もありましたよっ♡ ◆一寸法師の不在証明:右大臣殿の娘である春姫様は参詣の

          むかしむかしあるところに、死体がありました/青柳碧人

          殺し屋、やってます。/石持浅海

          ━━━━━ ・ご自分の身分証明書と、殺したい人の写真をお持ちください。 ・殺したい人の情報(氏名・住所など)をお知らせください。分からない場合は、こちらでお調べするオプション(別料金)があります。 ・ご依頼を受けてから三日以内にお引き受けできるかどうかお知らせします。 ・お引き受けした場合、原則として二週間以内に実行いたします。 前金で三百万お支払いいただき、実行後、残りの三百五十万を速やかにお支払いください。 ━━━━━ 伊坂さんの殺し屋シリーズも大好きなんですが

          殺し屋、やってます。/石持浅海

          羊たちの沈黙/トマス・ハリス

          いきなりですが、小学生時代の思い出。 家にあったこの映画を録画していたビデオ(DVDじゃないVHS笑)をこっそり見ようとしたら親に見つかり「ダメ!禁止!」と怒られ(成長期に惨殺物はよろしくないと思ったのでしょうか。謎。)、変な復讐心を抱いており、本を読むようになってから、絶対に読んでやる!と心に決めていた本です。ようやく復讐を遂げました。満足です。 親に言わせてみれば「そんなこと言ってないよ」だそうです。もう、調子いいんだから。 FBI行動科学課訓練生の「クラリス」は、特

          羊たちの沈黙/トマス・ハリス

          八犬伝/山田風太郎

          「面白い」のジャンルで今年No.1かもと思っています。 いやはやいやはや、河出文庫で山田風太郎の傑作作品が出版されるということで、有名な八犬伝を手にしてみましたが、これはもう面白すぎますー!常時興奮して読みました。 曲亭馬琴が手掛けた「南総里見八犬伝」の物語を「虚の世界」の章、現にいま南総里見八犬伝を考案している馬琴の日常を描いた「実の世界」の章として交互に書かれ、ラストは虚実混合の章! 山田風太郎さん曰く、終盤は馬琴の脳髄が狂ったみたいなストーリーで面白くない部分をガ

          八犬伝/山田風太郎

          三つの名を持つ犬/近藤史恵

          自身に見合った身の丈の幸福とはどの範囲だと思いますか?自身に見合った以上の幸福を求めると、人は落ちるところまで落ちてゆき、ドン底を味わうのだ。 <あらすじ> 外見に恵まれた「都」はモデルなどをしていたが、年齢とともに仕事がなくなってゆく。そんな時に譲渡会で出会ったミックス犬の「エル」を飼いはじめる。 エルとの暮らしを綴ったブログが大人気となり、犬に関する仕事が次々と舞い込むようになった。 そんな中、都の不注意によりエルが事故死してしまう。失意に沈む都は、今の生活を失う

          三つの名を持つ犬/近藤史恵