リンパ芽球性リンパ腫・白血病(4)〜治療編〜

〜前話までの予兆とICU入室時やその周辺は現在執筆中です。しばしお待ちあれ〜

遠い遠い異国でのできごと。これが事実かフィクションかは、読者の皆さんの判断に委ねます。


先ずは、ステロイドで抗がん剤前に腫瘍量を減らす。


そうすることで、抗がん剤で急にドバッとがん細胞が死滅する際に放出されるサイトカインという物質によって命を落としかねない腫瘍崩壊症候群が起きづらくする。


アイスが溶けるように、腫瘤は萎んでいく。


正直、これは朝飯前。


むしろ、エネルギーが増し、食欲も増し、体が軽くなるようにすら感じる。ステロイドは連日入るとイライラして、不眠になるのが困る。


続いての投薬からが、ドラマや映画でおなじみの抗がん剤治療だ。これは、細胞を滅するための薬で、がん細胞と正常細胞を区別しない。


寛解導入療法の大量の抗がん剤を連日中心静脈カテーテルから注ぎ込む。中心静脈カテーテルは、私の場合は首からトリプルルーメン(皮膚から飛び出した部分が3つの管になっているやつ)を入れた。


正直、吐き気止めや症状を抑える対症療法を非常に上手く組み合わせると、こうも苦痛が少なく凌げるものか、と驚いた。


ただ、眠くて朝も昼も夜も寝ているだけ。眠れるなんて、不眠よりもよっぽどマシじゃないかとすら思う。最初こそ食欲旺盛で病院食を美味しく平らげるが、やっぱり連日の投薬だから、途中から食欲は落ちてくる。気持ち悪さも出てくる。まぁ、ガンガン吐き気止めを予防投薬して最初に入れる上、適宜ガンガン追加するからわりと凌げる。


正直、結構構えていた分、それよりもマシなことに良い意味で驚きを覚えた。抗がん剤投与中ってこんなに楽にできるんだね。(楽は語弊があるが、正直な心境。)


まぁ、怠いし、眠くてずっと眠っているし、吐き気はある。抗がん剤だからね。でも、逆にいうと、予想の範疇だし、投薬していれば起きて当然のことばかり。小児ALLプロトコルでは表と裏と呼ばれる投薬がある。各々薬剤のコンビネーションが違い、表が終わり裏が始まるまでには休薬期間もある。


表で使う薬剤の一つはカキ氷のシロップのようなキレイで鮮やかな色をしている。尿も色が変わることもあるのは知っていた。いざ、便器が真っ赤に染まったら、一瞬ハッとする。次の瞬間、今ドキソルビシン投薬中か〜と気がついて安心するし、ちょっと笑える。凄く鮮やかな色だからね、なんか自分の尿がカキ氷のシロップ色だと写真を撮りたくなるのよ(笑)。アップロードしたいくらい🤣 


この美しい赤い雫は美しいけど結構吐き気が強い。真っ赤なバラにも棘があるよね。


相当、色々ハショッているっぽいですが、寝てばかりでして…… けど、投薬自体は、それ以前の経験と比較すると狐に抓まれたようにマシだった。


こうやって「チョロいじゃん」と思えるのも、表の投薬中までだったね……


続きは次話をお楽しみに〜


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